Ubisoftと『ディビジョン』シリーズを手がけたMassive EntertainmentがLucasfilmと手を組むと2021年1月に発表してから2年半、ついに『Star Wars Outlaws』のベールが明かされた。
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そんなStar Warsゲーム最新作のゲームプレイデモを、ロサンゼルスで開催中のUbisoft Forwardで拝見したので紹介する。 想像以上のクオリティにスター・ウォーズファンの筆者はニヤニヤが止まらなかった。
Star Wars Outlaws: 公式ゲームプレイ解説動画 | Ubisoft Forward
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フォースのない女性アウトローが主人公の、シングルプレイ専用オープンワールドゲーム
アサクリやディビジョンのようなアクションのほか、相棒キャラとの連携も スピーダー・バイクの戦いや宇宙での戦いまで、シームレスなひと繋がりの体験として味わえる
清廉潔白ではない、ちゃんとラフでアウトローな世界
フォースのない女性アウトローが主人公の、シングルプレイ専用オープンワールドゲーム
『Star Wars Outlaws』は三人称視点のオープンワールドアクション・アドベンチャーでシングルプレイ専用となっている。 『ディビジョン』シリーズはいわゆるルーターシューター(※編注:戦闘で強力な報酬を得るのがメインのゲーム)だったが本作にハクスラ要素はない。 しかし、シングルプレイ専用オープンワールドゲームの強みを活かして演出面に大きな力が入れられている。
本作は『エピソード5/帝国の逆襲』と『エピソード6/ジェダイの帰還 』の間の時間軸が舞台となっており、表では銀河帝国と反乱軍が戦い続けているが、地下では犯罪シンジケートが繁栄している。
主人公は“ケイ・ヴェス”。 ジェダイのようにフォースが使えるわけではない。とある事情により賞金首になってしまいアンダーグラウンドの世界で生きる女性だ。 デモはそんな彼女と相棒の“ニックス”が仕事のために潜入しているところから始まる。
アサクリやディビジョンのようなアクションのほか、相棒キャラとの連携も
潜入中は敵の背後から近づき静かに仕留めるテイクダウンや壁やオブジェにぶら下がるどこか『アサシンクリード』らしさも感じる潜入要素もあれば、Massiveらしい『ディビジョン』シリーズのように障害物の裏に隠れるハイドもある。
ケイはブラスター・ピストルを主力としており、敵やシチュエーションにあわせて弾薬を変えたりスキルを発動したりできる。 ブラスター・ピストルにはカスタマイズ要素もあるとのことだ。
相棒の“ニックス”はただのマスコットキャラというだけではなく、ケイが指示するとスイッチを押したり敵を撹乱したり、強力な重火器すら持ってくることもあるそうだ。
もうひとり……というかもう一体の相棒はドロイドの“ND-5”。かつて分離主義勢力のドロイド軍でコマンダータイプとして使用されていたBXドロイドだ。 ニックスはケイにとって家族ともいえるほどの固い絆で結ばれているのに対し、ND-5は家族というより仕事の付き合いに近いそうだ。
スピーダー・バイクの戦いや宇宙での戦いまで、シームレスなひと繋がりの体験として味わえる
ケイの移動手段は徒歩だけではなく、専用のスピーダー・バイクも用意されている。 潜入ミッションが終わったと思ったらそのままスピーダー・バイクにまたがって脱出劇が始まった。追手もスピーダー・バイクに乗って追走してきたのだ。
そしてケイは、バイクに乗ったままさらに銃撃戦を繰り広げる。 これはムービーや自動操作ではなく自分自身で操作できる。 まるで『エピソード6/ジェダイの帰還』やドラマ『マンダロリアン』のチェイスシーンを再現できるのだ。
これだけでも十分に興奮できたが、このあとに本当の大興奮が待っていた。
脱出に成功したケイだが、仕事を報告したあとに一悶着して帝国に襲われてしまったので、今度はスペースシップの“トレイルブレイザー”に乗り込むことに。
ここで「トレイルブレイザーが飛び立つムービー演出にあわせてエリア切り替えやファストトラベルがあるのだろう」とタカを括っていたのだが、それが甘かった。なんとトレイルブレイザーの発進から大気圏外への離脱、さらに宇宙空間でタイ・ファイターとの戦闘やハイパードライブの発動まで全て操作できるのだ!
まさかオープンワールドゲームとはいったが、宇宙までひとつながりのオープンワールドの対象にしてくれるとは思わなかった。 一連の流れがほぼ完全にシームレスなのだ。これには正直まいった。マルチプレイでは実現できない楽しさがここにあった。
どうやらシームレスというのは本作開発における理念にもなっているようで、これはデモ版だけの特別なものではなく、製品版でも可能な限りシームレスで世界やアクションを繋げたいとのことだ。 ロード画面を挟まないことでスター・ウォーズという特別な世界への没入感を限りなく高めているのだ。
清廉潔白ではない、ちゃんとラフでアウトローな世界
世界観といえば触れておきたいのが「汚さ」だ。 これは画質が悪いという意味ではない。ファンにはお馴染みだが、スター・ウォーズは汚れていなくてはダメなのだ。
汚れ一つない帝国と汚れだらけの反乱軍やその他の世界との対比、それこそがスター・ウォーズの描写に欠かせない部分だと筆者は思う。そして本作のSnowdropエンジンは、それを“美しく”(見事に)再現している。 ルーカスフィルムが監修しているだけあって、世界観の再現に一切の心配がない。
また物質的なものだけでなく、精神的なラフな描写もちゃんとしている。ケイが生きる世界はアンダーグラウンドの犯罪者やあくどい者だらけの世界だ。そこには清く正しいなんて言葉は存在しない。
さきほどケイが仕事のあとに一悶着があったと伝えたが、実はここにも帝国が絡んでくる。とある帝国のオフィサーがケイを脅迫しようと待ち構えていたのだ。ケイは数々の犯罪を犯しているので、捕まえようと思えばいくらでも罪状が上がる。
脅迫に屈して賄賂を渡すか、それとも銀河のアウトローとしてツッパるか? 話を切り上げたケイはお尋ね者になり、帝国軍に襲撃された……というわけだ。
実はこのとき、賄賂を渡すという選択肢もあったので、ストーリーにはある程度の分岐要素もあるのかもしれない。筆者が開発陣へのインタビューで聞いてみたところ、帝国に賄賂を渡すことで警戒度を下げることもできると教わった。
どうも警戒度が高くなりすぎると帝国軍に襲撃されるそうで、そこにはなんだかんだで統治勢力として銀河の治安を守っている(支配している)帝国の一面も垣間見える。こうした複雑な関係は、高貴なジェダイの物語ではなく、犯罪シンジケートでのし上がろうとするケイだからこそ描ける物語と言えるんじゃないだろうか。
“アソーカ・タノ”や“ジン・アーソ”といったこれまでのスター・ウォーズの女性主人公に、今回新しく悪党の女性主人公であるケイ・ヴェスが追加されることになる。ケイを演じたHumberly Gonzlezが本作について「1人の少女が女性になり、そして銀河最高のワルになるストーリー」と語っているように、これまでのスター・ウォーズ作品とは別の角度から進んでいくゲームになりそうだ。
今回のプレビュー後に開発者たちとのインタビューを行った記事も掲載予定だ。気になる続報だが、7月のコミコン・サンディエゴにも出展するそうなので、そこで新情報が解禁されることを期待したい。
『Star Wars Outlaws』の対応機種はプレイステーション5/Xbox Series X|S/PCで、2024年の発売が予定されている。
...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202306/13305903.html