あぁ、また原稿の修正依頼がきてしまった。1発OKなんて贅沢なことは言わないから、せめて1回、いや2回くらいの修正で先方が満足できるような原稿を出せないだろうか。
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なぁカーヴェ、そう思わないか?
あ、なんかこっちのほうが深刻そう。どしたん話聞こか。
というわけで、この記事では『原神』アップデートVer.3.7“決闘!召喚の頂!”で追加された、カーヴェのデートイベントの魅力を語っていきたいと思います。
Ver3.6のイベント“盛典と慧業”で、脚光を浴びていたカーヴェの魅力がとことん詰まったデートでした。もちろんあの人も……。
※本稿にはVer3.6イベント“盛典と慧業”とカーヴェデートイベントのネタバレを含みます。
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キャラクター解釈を深めるのに『原神』のデートはいいぞ
『原神』プレイヤーのみなさん、『原神』のキャラクターたちとデート、していますか。
筆者の友人たちは、こぞって「デートの機能があるのは知ってるけど、手をつけていない」、「デイリーやイベントだけで精一杯でそこまで手がまわらない」と言う始末。もったいない、非常にもったいない。
デートイベントはキャラクターと疑似恋愛ができるか、と言われればそうでもないのですが、キャラクターを深掘りする、解釈を深めるにはうってつけの機能なのです。
しかもくり返しプレイできる。現状、『原神』の魔神任務や伝説任務、イベントのストーリーなどは、公式YouTubeアカウント上にアップされているものしか映像で振り返ることができませんから、くり返し遊べるのはありがたいです。なにより布教しやすい。
デートイベントは、デイリークエストを達成するともらえる鍵を使って解放できます。もし鍵が貯まっていたら、ぜひデートイベントを解放して遊んでみてください。
理想主義者で芸術家な建築デザイナー、あるいは借金もちの家なし男
カーヴェはスメール教令院妙論派の卒業生であり、現在は著名な建築デザイナーとして活躍している青年です。ドリーが所有する宮殿“アルカサルザライパレス”をデザインしたことで有名ですが、その際にドリーから莫大な借金を背負うことになってしまいました。家賃を少しでも浮かせるためか、現在は教令院の後輩のアルハイゼンと同居しています。
一見すると気が強そうな美人だが度を超したお人好しで不憫枠
キリッとした目元の美人さんなので性格や物言いもキツイのかなと思いきや、人のことは「あなた」呼びだし基本的には物腰柔らかな人物です。(対アルハイゼンは別)。
そんなカーヴェですが、見た目の華やかさとは裏腹にかなり幸薄体質。周囲がそう扱ってくるせいでもありますが、大体はみずから墓穴を掘っていることが多いというのがなんとも不憫。『原神』プレイヤーから、カーヴェは“不憫なマスコット枠”として定着しつつあります。
パイモンに髪を引っ張られるカーヴェ。
イベント“盛典と慧業”で吹っ飛ぶカーヴェ。
また、ドリーからの借金のエピソードもそうですが、お人好しで八方美人な性格が災いしてみずから不幸街道を直進します。
カーヴェには成功したい、芸術家でありたい、という明確なビジョンはあるのに、自分が幸せになっているところがうまく想像できないようです。そのせいか、動機と矛盾した行動を取りがち。どこかで「自分は幸せになってはいけない」と思っているのかもしれません。
コサックギツネにもタカられるカーヴェ。
両親がルーツであり、家族の絆を大切にしている
カーヴェの両親もスメール教令院を卒業した学者であり、母はカーヴェと同じく妙論派、父は明論派出身です。
カーヴェの父はすでに他界しており、そのエピソードはイベント“盛典と慧業”で掘り下げられていました。また、母親は再婚してフォンテーヌで暮らしているエピソードがデートイベントで掘り下げられています。
父親の死について、カーヴェは少なからず自分に非があると思っています。
ファラナク(母親)も金髪の美人さんだったそうな。
女手ひとつで自分を育て、建築デザイナーの先輩でもある母親に、カーヴェは尊敬と感謝の念を抱いています。そこには、母から愛する父を奪ってしまったという、自責の念も含まれているのかもしれません。
カーヴェにとって、誕生日は家族と過ごす日なのかもしれません。
アルハイゼンとのこじれた友情
はい、こちらカーヴェさんの天敵であり友人のアルハイゼンさんです。
出会った当初は良好な関係を築いていたそうですが、現在は目が合ったら即ケンカ、というこじれた関係です。と言っても、アルハイゼンのほうはずっと態度を変えていない気がするので、カーヴェのほうになにか思うところがあったのでしょう。
そんなアルハイゼンの家に借金を抱えて転がり込んでいる状況を、カーヴェはたいそう不服に感じている様子。……こういう設定、少女漫画でよく見るな。おもにカーヴェの立ち位置ヒロインだけど。
コレイ、ほんとそれな。
いっぽうでアルハイゼンは、カーヴェを“才能はあるのに理解できない性格と思考の持ち主”として、鏡のような役割で側に置いている気がします。自分と相容れない存在をつねに認識することで、自己をより確立させる、みたいな。あと単純にカーヴェを論破しているアルハイゼンがあまりにも生き生きしているので、叩けば鳴くオモチャかなにかだと思っているのでは。
カーヴェを論破するイキリハイゼン。
カーヴェ、それでいいのか。君は口を開くと半分の割合でアルハイゼンの話をしているという自覚はあるのかね。……たぶん、ないな。
カーヴェとのデートイベントは建築デザイナーとして真摯に取り組む日々を覗くいっぽうで、あの男の影がチラつく
冒頭でもお話しましたが、『原神』のデートイベントは恋愛要素というよりキャラクター解釈に振っている内容が多く、カーヴェのデートイベントも後者の内容が強い印象でした。
魔神任務やイベントストーリーでは見られなかった、建築デザイナーとしての日常が描かれています。そして、もちろんあの男も登場します。
建築デザイナーとしても不憫な目に遭うカーヴェさん
建築デザイナーとして仕事をしているカーヴェが見られるのも、デートイベントのうれしいポイントのひとつ。しかし、カーヴェのお人好しな性格のせいか、行く先々で不憫な目に遭っています。
不備なカーヴェからしか得られない栄養もあると思うので、デートイベントの不憫ポイントをまとめてみたいと思います。
6回もデザインのリテイクくらったらしい
「もっとなんかイイ感じでお願いします」
「うーん、最初の案のほうがよかったかな」
この記事の冒頭で筆者が修正についてボヤいていましたが、天才建築デザイナー・カーヴェさんの日常はそんなもんじゃなかったらしいです。
デザイン関係のお仕事をされているみなさま、カーヴェに「仕事を始める時点で修正は2回まで無料でそれ以降は追加料金をいただきます、とか条件つけたほうがいいよ」って教えてあげてください。
つい最近もカモられた
なんでそういうクジばっかり引いてしまうんだい?
砂漠でボロ小屋に住む人を見つけ、親切に改築の資材を立て替えてあげたらそのお金を賭博でスられた挙げ句、そのまま逃げられそうになったらしいです。
う、うん……。
債務者と債権者の邂逅
まだまだカーヴェからモラを搾り取ろうとするドリーさん。
砂漠に慈善事業として図書館を建設するための資金提供の伝手をドリーにお願いしにきたのですが、嫌な予感しかしません。
あ、こら! 待ちなさいカーヴェ、契約書は隅々まで読んでからというか「一旦持ち帰らせていただきます」をしたほうが賢明だとなんども……!
くっ……遅かったか……。カーヴェが図書館を建設しようと思っていた土地を、ドリーはすでに買収していたのであとは上物だけの状態だったのですが、カーヴェがデザイン料はいらないと先に言ってしまうものだから、実質タダ働きに……。
ま、まぁ慈善事業だしね……うん……。
後輩に「酒臭い」と嫌な顔をされる
聴覚だけでなく嗅覚も鋭いらしい。
偶然、道端で出会ったティナリに、開口一番「あれ、お酒飲んだ?」と責められる始末。ティナリから「だらしない」って言われたらちょっとヘコむ……。
自分が注釈を書き加えた本がこぞって目立たないとこへ移動させられる
知恵の殿堂にある本には、学生が好き勝手に書き込みをしてもいいルールなんだとか。
しかし、かつてカーヴェが注釈を書いた本は誰の目にもつかないところへお引っ越しされたらしい。そしてなぜそれを把握しているんだアルハイゼン。べつに君が移動させたわけじゃないだろうに。
私塾の教師を引き受けようとしたらけっきょくタダ働きさせられる
なんかその話、怪しくない?
カーヴェの先輩が建築デザイナーの私塾を開校したということで、カーヴェが教師を担当することに。しかしこの私塾、どうやらあくどい商売をしていたようで……。
そんな予感はなんとなくしていました。
スメール教令院が誇る天才建築デザイナー、なぜか借金に詳しい
さすがのドリーも違法レベルの利子は押しつけていない模様。
悪徳高利貸しをこらしめる場面があったのですが、なんか、やたら借金に詳しいんですよね、カーヴェ。なんでだろうなぁ。
実体験だったらしいです。
「嫌よ嫌よも好きのうち」を体現するカーヴェさん
カーヴェのデートイベントの実装が発表されたとき、絶対にアルハイゼンは出てくるんだろうなと思っていたのですが、というか誰もがそう予想したの思うのですが、やっぱりそこそこの回数で出てきました。
カーヴェは本当に口を開けばアルハイゼンのことばかりで、「あいつなら絶対にこう言う、本当に嫌なやつだ」とか、「この前なんてあいつにあんなことをされたんだ」とか、なんの脈絡もなく突然言ってくるものだから、「それ、もう好きじゃん」と言いたくなります。カーヴェの名誉のために口には出しませんが。記事には書きます。
たぶんカーヴェには客観的視点が必要だと思うので、カーヴェがどれだけアルハイゼンのことを気にしているか、デートイベントで彼が登場し、話題に上った部分を抜粋したいと思います。これは親心です。親切心です。
貧困は人を卑屈にさせる
でも借金は返すべきだし家賃も払うべきだと思うの。
毎月借金を返すように言ってくるのはたぶんドリーで、暗に家賃を払うようにほのめかしてくるのは……。
まぁ、十中八九この人でしょうね。
このふたりの間に沈黙ってあるのかな
コレイの教育プログラムを考える食事会に呼ばれたカーヴェと旅人。ティナリはアルハイゼンも呼んだらしいのですが……。
カーヴェは「来るわけない」と一蹴。したかと思いきや。
いやどっちだよ。たぶんこれ、「あいつは来ない確率のほうが高いけど、万が一、来たのに食事会が始まっていたらかわいそうだからもう少し待っててあげよう」ってことですよね。そういうところ、アルハイゼンにつけこまれている気がします。
とかなんとか思っていたら。
ドーーーン。
どアップ、ドヤ顔でアルハイゼンが登場。
お互いに嫌味を言い合うのも忘れません。旅人はこのとき、「なんだこいつら」という冷めた目線を送っているに違いない。
なんだかんだ仲がいいスメール男子4人組。
自身の思い出の場所にどうしてもアルハイゼンが絡んでくる
当然アルハイゼンの筆跡も覚えている、と……。
思い出の場所を巡ろうと知恵の殿堂を訪れたカーヴェ。しかもこの場所はアルハイゼンに初めて会った場所らしいです。そんな話をしていたら……。
ドーーーン。
ご本人登場。オイラもう驚かないぜ。
この砂漠の遺跡も思い入れがあるものらしいですが、当然、アルハイゼンの話が出てきます。いや、当然か……?
お互いの思考回路はだいたい把握済み
カーヴェが掲げる理想についてアルハイゼンと言い争っている、と旅人に告げるシーン。カーヴェが「あいつなら、他人の運命を尊重する、とか言うんだろうな」と言っておりますが。
ほ、本当に言ってるー!!!
このアルハイゼンの会話、カーヴェがいないところで行われているので、カーヴェは見事に言い当ててるんですよね。きっと、毎日のように同じことで言い争っているのでしょう。
「ん? いまカーヴェとデートしているのは旅人だよね?」
おかしい、なぜこんなにアルハイゼンの話をしているのでしょう。筆者はカーヴェのデートイベントはいいぞ、という内容を記事にしたくて、カーヴェのことを書いているつもりだったのに、なぜかアルハイゼンに浸食されている。
カーヴェとデートしているのは旅人のはずなのに、なんかこう、アルハイゼンもついてきているような幻覚が見えるんですよね。おかしいなぁ……。あれ? 「おかしいのは君の頭だが」って言うアルハイゼンの声が聞こえる……。
このままじゃダメな気がするので、話をカーヴェに戻しましょう。
今回実装されたカーヴェのデートイベントは、カーヴェの解像度を高められるいいイベントでした。とくに、母親が置いていった荷物から見つけた、手帳について聞いてまわるシーンなんかは、胸にこみ上げるものがありました。やはり、カーヴェにとって両親は特別な存在のようです。
この手帳の内容はぜひイベントでご確認ください。
カーヴェと旅人がふたりでオルモス港の橋の上に立ち、オルモス港を改築したときの話をするシーンもよかった。「やっぱりカーヴェって才能ある建築デザイナーなんだ!」と再認識させられたというか。どうしても債務者とか飲み癖が悪いとか、そういう部分に目が行きがちなんですけれども。
ここボイスありで聞いてほしい。ベロンベロンです。
オルモス港の上層にあるでかい橋はカーヴェがデザインしたものだそう。
今後も、魔神任務やイベントでカーヴェが不憫な目に遭うことを……いや、カーヴェが活躍することを期待しています。『原神』のデートイベントは本当におもしろいので、みなさんぜひプレイしましょう!
最後に、最高にかわいい蛍ちゃんを置いておきます。
...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202306/24305933.html