元素をモチーフにしたゲーム……だと?
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“Nintendo Direct 2022.9.13”で発表された友情結合シミュレーションアドベンチャー『結合男子』。世間に衝撃を与えたタイトルが、スクウェア・エニックスより2023年6月29日(木)にリリースされた。
本作には元素の力を宿すキャラクターが登場する。水素、酸素、炭素、ベリリウム、窒素、リチウム、鉄、フッ素、塩素、硫黄の10種類だ。
彼らの心の結び付きから生じる力で脅威に立ち向かうのがプレイヤーの目的となる。つまり、重要なのはキャラどうしの関係。
「科学的にベリリウムとフッ素はいいペアかなと思っています!」
急に出てきたこの方は東京大学の助教であり、元素分析の研究を行う坂田周平氏。専門は同位体地球化学。要するに元素の専門家である(ゲームも好き。最近やり込んだのは『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S』)。
「興味深いですね……。キャラクターたちは元素そのものではありませんが、性質や用途、成り立ちなどに通ずる要素があるんですよ」
と、企画原案プロデューサーは坂田先生の考察に唸っていた。なお、今回のインタビューでは企画原案プロデューサーは『結合男子』イメージビジュアルに代役をお願いしている。
ファミ通.comでは『結合男子』と元素の魅力を深掘りするインタビューを実施。化学のエキスパートは『結合男子』をどう見るのだろうか。聞き手は宇宙化学博士中退のファミ通.com編集者が務める。
企画原案プロデューサー
『結合男子』の発起人。文中ではP。
坂田周平
東京大学の助教。専門は同位体地球化学で、元素分析の研究を行っている。文中では坂田。
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フッ素は陰キャ? 鉄は浮気性?
――本作は、化学元素の力を宿したキャラが活躍するゲームです。キャラの誕生日や趣味などのプロフィールに元素と関連があったり、水素の力と酸素の力を合わせて“水”という必殺技などをくり出すバトルシステム。また、キャラどうしが育んだ絆により、ペアストーリーが45通りも展開するなど、“元素”と“結合”がキーワードになっています。
坂田取材のお話をいただいたときに、ゲームのことを調べて化学的におもしろくなりそうな元素の組み合わせを考えてきました。
――ありがとうございます。ぜひ、あとでじっくりお聞かせください! 初めに、どういう発想で本作を企画されたのかを教えてください。
企画原案プロデューサー(以下P)もともと元素が好きだったのですが、理科の実験での「これとこれを組み合わせたらどうなるんだろう!」というワクワクするおもしろさをゲームというエンタメに落とし込むことで、もっと多くの人がゲームを通して、楽しいものに感じられるようになるんじゃないかと思ったんです。元素は我々が生きるリアルな世界にも存在するものですから。
――たしかに、各元素にはそれぞれ個性的な特徴がありますからね。
Pそうなんです。元素図鑑を見ていると、ひとつひとついろんな特色があって「それらをキャラクターとして捉えたら、こんな性格になるのかな?」とイメージを膨らませました。
――本作に登場するキャラクターはどのような存在なのでしょうか。
P“志献官(しけんかん)”と呼ばれ、世界を侵食しようとしているデッドマターに立ち向かう存在です。
坂田志献官は、“試験管”とかけてるのですか?
P気づいていただいてうれしいです。志献官は元素そのものではなく、元素をその身に宿した“器”のようなものです。そこで、実験器具である“試験管”になぞらえて名付けられています。
――その志献官たちと各元素の特徴にはなにか関係があるのでしょうか。
P各志献官の誕生日や趣味などのプロフィール情報の中はもちろん、キャラクターに関わる様々な要素に元素と関連しているものがあるので、化学の知識があるとその関連性を見つけられるかもしれません。
坂田そういえば、 最初10人のキャラクターがいると聞いたときに、陰キャと陽キャがいるのかなと想像していたんです。
――いきなり気になる発言! 詳しく聞かせてください。
坂田単純ですが、水素とベリリウム、リチウム、鉄は陽イオン(※1)になりやすいので陽キャ。酸素、フッ素、塩素、硫黄は陰イオン(※2)を作るので陰キャなのかなと思っていたんです。でも、キャラクター紹介文を読むとけっこう逆っぽいですね。
※1 陽イオン:原子が電子を失ってプラスの電気を帯びた状態。
※2 陰イオン:原子が電子を受け取りマイナスの電気を帯びた状態。
P逆ですね!
――確かに陰イオンという文字だけみると、陰キャな感じがしますが、フッ素の志献官“舎利弗玖苑(とどろきくおん)”は“喜怒哀楽が豊かでスキンシップが過剰”とありますね。
坂田化学的な文脈において陰イオンを作りやすい元素は電気陰性度が高く電子を引き付けやすい性質を持っています。
――電子を引き付けやすいとはどういうことなのでしょうか。
坂田ほかの原子が持っている電子を引き寄せるということですね。つまり、他人を惹きつけるような魅力を持っている存在なのかなと。人間に置き換えると陰イオンは陽キャなのかなという気がしました。
――おもしろい考察ですね。化学が詳しい方はいろいろな発見をして楽しめそうですが、あまり化学詳しくない方も楽しめますか。
Pもちろんです! むしろ、化学がわからない人こそ、志献官たちを通して、元素に親近感を持っていただけるといいなと思って作っています。 元素について覚える気はなくても、志献官について知ることで、いつの間にか元素の特色なども覚えてしまっているということもあるかもしれません。
――なるほど! この10の元素を選んだ理由を教えてもらえますか?
P元素は118種類ありどれもおもしろいので、どの元素を登場させるかは大変悩みました。今回は、生活の中でも触れることがあるような身近な元素を多く選んでいます。
――本作のストーリーは、世界の消失がテーマとのことで、科学的には星の一生にかかわる、水素や炭素や窒素、酸素。そして鉄がいるのはエモいなと思います。
坂田太陽のような恒星は水素からヘリウムを生成していて、合成が進んでいくと最後に残るのが鉄です。安定性が高いから鉄の志献官はメンタル強そうですね。ただ、最外殻にある電子の数がけっこう変わりやすいので浮気性なのかなとか感じます。
P安定性があるという点は鉄の志献官である“鐵仁武(くろがねじん)”は元素の鉄に似ていますね。仁武は志献官たちをまとめる司令代理というリーダー的役割です。“どんな手段を使ってでも世界を救う”という強い意志を持ち、責任感も強いです。一方、彼は(予想されているような)浮気性ではないのですが、人を想うがゆえに情に脆い部分があり、その点で迷いを抱えることも……(笑)。
――別の元素との反応性が性格に影響しているのでしょうか。
Pそういう面もあるかとおもいます。
――坂田先生は反応性というところで気になる志献官はいますか。
坂田先ほどもあげたフッ素や塩素は単体だとけっこう危ない気体ですよね。反応性がたかく、元素はいろんなところでトラブルを起こすけれど、ペアを見つけると安定してくれる元素なので「早くペアを見つけてくれ!」って思います。
Pたしかに、フッ素は本当に危険な元素ですが、すぐいろんなものについちゃうので、あまり単体でいることがない元素なんですよね。そういう側面はさみしがり屋であるフッ素の志献官の玖苑と通じています。
――玖苑は完璧を自称しているというところも気になりますが。
Pフッ素はあと電子を1個手に入れると最外殻の電子が8個になるんですね。この8個というのは、完璧で安定した形なんです。彼自身は自分自身を完璧であると捉えていますが、じつは誰かといっしょにいるときこそ本当に完璧になれるんじゃないでしょうか。
――なるほど。
Pフッ素は毒性が強く、同じように玖苑もすごく強く実力のある志献官です。フッ素は歯磨き粉に入っていたり、フッ素コーティングされたフライパンは油を弾いたりするイメージがあるかと思います。玖苑もまた、いろんな汚れをものともしない美しさをもち、老若男女問わずあらゆる人を魅了する男性です。
――フッ素といえば、塩素も同じ種類の元素ですよね。ハロゲンと呼ばれるタイプの。
P一般的に塩素ガスと聞いたら、すごく危険なイメージを持たれるのではないでしょうか。兵器に使われたりもしますしね。その力を持った志献官である“塩水流一那(しおづるいちな)”は力が強すぎるゆえに他者を傷つけないように周囲から距離を置いています。
プロデューサー「志献官は命を落とせば代替わりもあります」
――ほかに気になる元素はありますか。
坂田炭素と水素、酸素と窒素あたりは有機物を作るので、ペアというよりもサークルかなにかを作りそう。炭素を中心にして、いろいろな組み合わせがあるので、たぶん中心人物は炭素で、包容力があって柔軟なタイプかな? と想像しています。
Pそんな側面を持った炭素の志献官は過去にいたかもしれないのですが、本作に登場する炭素の志献官、“鍛炭六花(かすみりっか)”はすこし違ったアプローチをしています。炭素は硬いダイヤモンドにもなりますし、鉛筆の芯のように脆いものにもなる。炭素がいろんな可能性を秘めているのと同じように、六花もまだまだ成長過程のダイヤの原石です。
坂田硫黄は臭いと言われていますが、単体では無味無臭です。水素とかとくっつくと人に迷惑かけそうなので、誤解されやすいタイプなのかな。
P“清硫十六夜(せいりゅういざよい)”は温泉が好きなのですが、硫黄は温泉成分としても有名ですよね。昼行灯で、すごくテキトー。あまり仕事をしている様子もなく、若い志献官たちからは「給料泥棒」と言われることもあるほど(笑)。誤解されやすいという部分は、まさにそうかもしれないです。ですが、志献官の階級としては最高位の“純壱位(じゅんいちい)”。十六夜が本気を出したときは、ほかの志献官たちも驚くのではないでしょうか。
坂田ベリリウムはそれほど知名度が高くない元素ですが、なぜ選ばれたんですか?
P舐めると甘いんですけど、毒性があるのがおもしろいなと。活用すると便利らしいのですが、その毒性のため扱いが難しい金属です。そのうえ、エメラルドなどの宝石にも入っている。美しく甘い容姿をしていても、毒があって扱いにくい性格は興味深くないですか?
――確かにミステリアスな存在ですね。
P周期表の4番目で、「すいへーりーべー」の“べー(Be)なので聞きなじみはあるけど意外と知られていない。だから、「ベリリウムってなんだろう? ちょっと調べてみようかな」というきっかけにもなるかなと思いました。
――公式コミック『結合男子 -Commitments to Dawn-』を読んでいたら、水素とリチウムの志献官は幼なじみという設定にすごく萌えました。
P水素とリチウムは、ビックバンで宇宙が誕生したときから初期にかけて生まれた元素です。それぞれの力を宿している“源朔(みなもとさく)”と“浮石三宙(うきいしみそら)”はふたりとも古くからある名家の出身です。
坂田歴史的に長く存在している元素はが名家って設定になっているのですね(笑)。
P古い家の出身だからこそのいろいろな葛藤もある……その部分は、ひとつの人間ドラマとして楽しんでいただけるのではないでしょうか。
――三宙はどのような性格なのでしょうか。
P三宙がつかさどるリチウムはバッテリーなど比較的最近になって活用されるなど、現代の革新的な技術を進めてくれた軽い金属。そんなリチウムの力を宿す三宙は古い家の出でありながらも革新を求めるキャラクターです。見た目は軽くてチャラいですが。
――キャラクターの年齢とかはどうやって決まっているのですか?
P年齢は元素の性質や発見年とは関連はしていません。志献官はひとりの人間として歳を取っていきますし、命を落とせば代替わりもあります。
――元素のいろいろな性質のお話がありましたが、坂田先生にとって元素を研究するおもしろさはどこになりますでしょうか。
坂田元素の種類や性質は、基本的には原子核(※)の中の陽子の数の違いだけで決まるのです。
※原子は中心にある原子核と、そのまわりに存在する電子によって構成されている。原子核はさらに細かくみると陽子と中性子に分かれる。
――つまり陽子の数がひとつ違うだけで窒素が酸素(※)になるみたいなことでしょうか。
※陽子の数が7個のものを窒素、8個のものを酸素と呼ぶ。
坂田そうですね。その陽子の数がひとつ変わるだけで、まったく個性がことなるのがおもしろいところです。私は地球化学という分野の研究者で、同位体地球化学を専門にしています。
――同じ元素でも、質量が少し違う元素どうしのことを同位体というのは知っているのですが、本作に登場する元素の同位体も研究で活用されているのでしょうか。
坂田水素や酸素、炭素は、同位体の研究の分野を作ったと言ってもいいくらい、昔からすごく重要な元素です。
――なるほど。
坂田たとえば、この地球の原材料はなんだろうと考えたとき、質量がすこし異なる酸素の同位体の比率を調べるんです。すると、エンスタタイトコンドライトという隕石と地球が非常に似ていることが分かったんです。
――つまり、地球の原材料はその隕石なのではないかということが想像できるんですね。
坂田地球のように、惑星の表面にこんなに水が液体としてたくさんあるのは珍しいことです。そこで、この水がどこから来たのかを調べるのに、水素の同位体を見るんです。すると炭素質コンドライトという隕石と近かったりして、それが原料なんじゃないかと想像できます。
――同位体を調べることで、起源がわかるということですか。
坂田そうですね。また炭素や窒素は、有機物(※)の主要な構成元素のひとつなんですけど、その同位体情報を調べると、ふだんその生物がなにを食べているのかがわかります。
※物質は有機物と無機物に分類される。有機物は、炭素を含む物質で、おもに生物の体内でつくられる炭水化物やたんぱく質、脂肪などは有機物。
――つまり、食べた生物の身体を構成するものがなにかを特定すると。
坂田食物連鎖で、食べられる側、食べる側の関係が、窒素や炭素から読み取れるんです。人間ならきのう何食べたか聞けばいいのでいいんですよ。でも深海生物が普段なにを食べているかはなかなか見られないので、窒素や炭素の情報を調べると「こいつこれ食ってるな」みたいなことがわかります。
――なるほど。本作に登場する元素は生活上で身近なだけではなく、研究分野でも重要な意味を持つ元素たちなんですね。
坂田氏「ベリリウムとフッ素はいいペアになると思います!」
――“結合”の話が出てきていますが、結合という要素はゲームではどのように関わってくるのでしょうか。
P志献官が世界の消失の脅威と立ち向かうためには、彼らの心の結びつきが必要です。
――プレイヤーもその結びつく志献官のひとりとして登場するのですか?
Pいえ、プレイヤーは、彼らの心と心を結びつける強力な技“結合術”を使える、唯一の存在“媒人(なこうど)”。志献官たちを理解し、彼らが心を許しあえるようにサポートしていく役割です。
――媒人という名前が気になるのですが、科学の“触媒”からきているのでしょうか?
P触媒の能力を持っていて、彼らの結合を促すという意味で“触媒の人(=媒人)”です。
坂田触媒というのは、ある物質Aとある物質Bが反応して物質ABになる速度をコントロールする物質です。
――触媒と聞くと中学生の頃に過酸化水素水に二酸化マンガンを入れるみたいな実験したのを覚えています。そのとき触媒の二酸化マンガンは結合せず、ずっと残っていたような。
坂田じつは、反応の途中で物質Aと触媒が反応して中間生成物ができたりするのですが、最終的には触媒は触媒のまま、物質Aと物質Bがくっついた物質ABができますね。
――なるほど。触媒は反応に関与しつつも自我を保っている。そんな存在のように聞こえるのですが、媒人はどんな存在なのですか。
Pいまの話でいうと、結合術を使用すると、志献官Aと志献官Bの想いを媒人はいったん受け取るんです。そして、AとBの手をつなぎ合わせるかのように、ふたりの想いを結びつけて、ABという結合術に変えて敵にダメージを与えます。
――なるほど。触媒らしい働きをするのですね。プレイしていて気付いたのが、プレイヤーである媒人は男性でも女性でもなさそうですね。
Pプレイヤー自身が媒人として物語に参加していただけるよう、媒人自体には個性をつけないようにしています。性別もフラットにして、偏りがないようにかなり意識しています。どの年代、どの性別の方にも楽しめるように作っています。
――結合という観点で気になる元素の組み合わせはありますでしょうか。
坂田僕は、ベリリウムとフッ素はいいペアかなと思っています。このふたつが結合すると、フッ化ベリリウムという物質になるります。このフッ化ベリリウムは、共有結合(※)を作って四面体構造っていうすごく安定していい関係を作るんですよ。
※共有結合:化学結合の一種。結合力が強い。
四季(Be)・玖苑(F)
坂田化学式(BeF2)はベリリウム1に対してフッ素2の割合なんですよね。原子の個数的にはフッ素のほうが多いから、フッ素がベリリウムを好きなのかな、みたいな。
Pそのままネタバレしないかとドキッしました(笑)。「この元素とあの元素はこういうつながりがあるから、ペアを組んだらこうなるのかな?」と元素の知識を用いて、想像を膨らませられるのも本作の特徴かもしれませんね。
坂田鉄とベリリウムだと一般的には結合しないので、どういったストーリーがあるのか気になります。
仁武(Fe)・四季(Be)
P結びつきにくかったり結ばれない関係性の元素を持った志献官たちも、媒人の触媒の能力により結びつけて結合術を使用することはできます。ただ、単純にはいきません。そこは媒人として少し努力が必要になるかもしれないですね。
――結合のしにくさは、ほかに影響するのでしょうか。
Pはい。結合しにくい組み合わせの物語を進めるうえでハードルになってくるのがバトルです。元素が結合すると化合物ができますが、それをゲームではバトルで“分子術”という形で発動させます。
――分子術は、結合術とは違うんですか?
P違います。分子術は、バトルで使ういわゆるスキルです。志献官たちが攻撃するごとに元素の力がゲージに溜まっていき、必要な元素力が揃うと、技が出せる。
――なるほど。“水(H2O)”という攻撃があるということですか。
P水なら水素がふたつ、酸素がひとつでできていますよね。だから水素の志献官が2回攻撃して、酸素の志献官が1回攻撃してパワーが溜まると、“水”という技が出せるんです。「いまは水より二酸化炭素を出したいから、酸素の元素力を温存しよう」と、調整したりします。
――つまり二酸化炭素(CO2)という技を出したいときは、水ばっかり使っていると酸素(O)がたまらないとかあるんですね。分子術の効果は、その化合物の性質を現しているのでしょうか?
Pその点も意識して考えています。実際の使われかたなどを参考にしながら設定しました。
――なるほど。先ほど坂田先生から鉄とベリリウムといった結合しにくいというお話がありましたが、そのような組み合わせはどうなるのでしょうか。
P鉄とベリリウムといった結合しにくい組み合わせには化合物がないので、分子術が使えません。金属元素を持った志献官どうしを結びつけようとするとバトルのハードルが高くなっているのですが、その分、ふたりが結びついたらうれしいですよね。
――たしかに! すぐに結びつく関係も楽しいですけど、ちょっとハードルがあるほうが燃えそうですね。戦略的なバトル要素もあるとのことですが、戦闘は苦手でストーリーを楽しみたいという方にはなにかありますでしょうか。
Pバトルが苦手な方でも楽しめるような作りを心掛けています。分子術のボタンが光ったら押す……とするだけでも、志献官たちの戦いのサポートができます。物語に集中したい方のために、分子術の選択などすべてお任せできる“簡易戦闘モード”もご用意しているので、ご安心ください。
――この元素がいるとおすすめとかはありますでしょうか。
P水素と酸素の力を組み合わせて放つことができる“水”の分子術は回復技で使い勝手がいいので、育成しておくとバトルでも有効に活用できると思います。
朔(H)・栄都(O)
――志献官たちの関係性を強めていく中で、そのふたりのストーリーが出たりする感じですか?
Pそうですね。各ルート共通で展開される話もありつつ、ふたりが結びついていくことで、ペアストーリーが展開されます。それを見ることで、最終的にふたりだけのルートに分岐していき、ふたりの行き着く先がどうなるかの物語が用意されています。
――個人的には、結合をしにくいフッ素と塩素をくっつけたいです。
P志献官のどのふたりの結びつきを強くし、脅威に立ち向かうかはプレイヤーが決めます。結びつく過程やその先のドラマはそれぞれの志献官の持つ過去や環境が影響し合います。
――お話を聞いているとひとりの推しの元素を作るというよりは、元素組み合わせの推しを作っていくように感じたのですが。
Pそうですね。ただ、最初はいきなり好きなふたりの組み合わせを見つけるのは難しいかもしれないので、気になる志献官を見つけていただきいろんな組み合わせをたのしみながら最良の組み合わせを見つけていただきたいです。
ラスボスはウラン!?
――坂田先生の目線から、仮にこういう元素が登場したらおもしろくなりそうというものはありますでしょうか。
坂田ラスボスはウランだと予想しています。
――急な爆弾発言!
坂田私は圧倒的に重元素(質量が重い元素)推しなのですけど。今回、軽元素ばかりで重元素が登場しないのは臭いますね。イメージの悪さからいって重元素のウランかな。
P……さあ、どうでしょう?(笑) あとはプレイしてからのお楽しみです。
――では最後に、ファンに方にむけてメッセージをお願いします!
Pいよいよリリースです。それぞれの志献官たちが持つ個々の魅力もありますが、化学の実験のように、志献官どうしを交流させることで互いに影響し合ってどう変化するのかも注目ポイントです。まず志献官たちの中からひとりでも、気になる子がいたらその子が他の志献官たちと関わることでどんな50日の物語を描いていくのかを見届けていただけるとうれしいです。
『結合男子』の購入はこちら(マイニンテンドーストア)
以上インタビューでした。
今回紹介しきれなかった志献官もまだまだいますので、気になる方は『結合男子』のキャラクター紹介の記事をご覧ください。
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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202306/29307286.html