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「楽しい気持ちに、バーチャルもリアルも関係ない」 えのぐプロデュースの対バンライブ・VRide!レポート | PANORA


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「楽しい気持ちに、バーチャルもリアルも関係ない」 えのぐプロデュースの対バンライブ・VRide!レポート
2023年7月26日 22:01 VTuber

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REAL VIRTUAL LIVE 推進委員会は23日、渋谷GRITにてバーチャルタレントの対バンライブ「VRide!」のVol.1を開催した。
およそ4時間半(!)にわたり、11名(!!!)のアーティストが出演。ほぼMCの時間なしに歌やステージパフォーマンスを披露して、集まった観客を大いに熱狂させていた。会場の様子は無料でYouTubeで配信し、全編アーカイブを視聴可能だ。

筆者は現地で取材していたのだが、コロナ禍の制限付きライブで長いこと味わっていなかった、ステージと観客の声によるやりとりで場に熱がこもっていく様子を体感して、「これだよー!!」という感銘を受けた。写真を中心に会場の様子を簡単にレポートしていこう。
久しぶりに味わえてライブ「現場」のよさ
VRide!は、VRアイドル「えのぐ」がプロデュースするイベントで、「全てのバーチャルアーティストが平等に輝ける”ステージ”を!」をテーマに掲げている。
・みんなの「職場」を作りたい──元祖VRアイドル「えのぐ」が語る、リアルライブシリーズ・VRide!への情熱
えのぐといえば2017年より活動を続けているバーチャルアイドルの先駆けで、そんな彼女たちが手掛ける対バンなら出演者もバーチャルアイドルが中心?
……と思いきや、今回、ステージに立つメンバーをみるとわかるように、Vシンガーも多く、ジャンルもオリジナル曲、アニソン、ラップ、電子音楽などバラバラで、正直どのようなステージになるのか想像がつかなかった。おそらく来場者の趣向もバラバラで、もしかしたら会場も一部だけ盛り上がって、一体感が生まれにくい可能性が……?
そんな心配が頭の片隅によぎることもあったが、はたしてふたを開けてみるとまったくの杞憂であることがわかった。
トップバッターとして発表されていたのは、プロデューサーでもある「えのぐ」。客席を見ると、ペンライトやハッピから察するに「えのぐ」のファンが多いように見受けられた。

会場となった渋谷GRITは縦長のオールスタンディングで、S席は完売となっていた。集まった150人ほどの観客は後方までほどよい間隔で自分の立ち位置を確保して散らばり、開始の時間を今か今かと待ち続けていた。
そんな期待は、ド頭の1曲目「LIVE Ⅳ LIFE」で爆発する。ステージを所狭しと動き回って熱唱する3人に対して、客席もペンライトと声援で全力で応えて、最高のテンションでフェスを開幕させた。
そうしてえのぐが20分の持ち時間を完全燃焼し、続けて現れた熊間まゆさん、NICOさん、椎名かいねさん、YSS……と出演者が歌うたびに驚いたのは、どの出演者もパフォーマンスが高いクオリティーで、それぞれ引き込まれる世界観があったということ。リアルタイムで見ていた人なら、「今まで知らなかったけど、めちゃくちゃ好みの曲だ!」という驚きがいくつもあったのではないだろうか。
そこに会場で聴くからこその重低音の迫力や、音楽に合わせて声や身振りでリアクションをすぐ返せることなどが重なり、「あー! ライブの楽しさってこれだったよね!」とコロナ禍前を思い出してしまった。
なお、GRITは会場内にバーカウンターがあり、そこですぐにドリンクも頼めた。通常のライブ会場では難しいお酒を片手に素晴らしい音楽に身を任せる……という最高の体験ができた距離感もとてもよかった。

観客の「あったかさ」も感じた。盛り上がる系の曲では雄叫びを上げて拳を突き上げ、聴かせる系の曲では静かにペンライトを揺らす……といった具合に、11名の出演者のすべての曲でステージに負けじと客席を盛り上げていた。10回ある転換時間はいずれも5分未満で、ほとんど休憩ができないという状況において、最後まで盛り上げてやるという(いい意味で)現場オタクの意地と意思を感じた。
MCがほとんどなく音楽主体でBGMとしても聴けるので、未見の人はぜひアーカイブを視聴してほしい。

①えのぐ
②熊間まゆさん
③NICOさん
④椎名かいねさん
⑤YSS
⑥黒咲ルシアさん
⑦LUCASさん
⑧YUMEADO VANQUISH
⑨雨宮みやびさん
九十九みなさん
「バーチャルの世界が私を生かしてくれているから恩返しがしたい」

意思といえば、今回のライブにおいてラストの出演者である夕月ティアさんに触れないわけにはいかない。
タイムテーブルを見たときに感じたのは、「えのぐプロデュースのイベントで、トリが自分たちではない……?」という意外な配置だった。しかし、このラストに選ばれた夕月ティアさんが見事に期待に応えた。
2曲続けて歌った後に、「個人的にちょっと話したいことがあって……」と始めたMCが、本当に素晴らしかった。筆者がまとめるより、ほぼ全文書き起こした下の文章を読んでいただいた方が早いだろう。
「私はえのぐさんが『えるすりー』で想いを打ち明けていたときから気になっていて、その後、Twitterで文章も出されていて、私も『うーん』って考えてたんです。自分がこうしてお世話になっている、バーチャルという世界をもっともっとたくさんの人に知ってもらいたいな。もっともっとたくさんの人に知ってもらったら、もっともっと楽しいだろうなって思って、そのために自分には何ができるんだろうなって、その文章を見たときから『うーん』って改めて考えていたんですよね。
そして『うーん』って考えている間に、えのぐさんが今回のライブを打ち出してくれて。本当にこういうの主催するのって、並々ならぬ努力とか労力がすごい必要だと思うし、本当に大変だと思うんですよ。色々な意見があったと思うけど、それをファンの皆さんと相談しながら、色々な意見を全部受け止めて、こういうふうに形にして、今こうして実行されている。本当に、本当にすごいことだなって思って、尊敬してもしきれないです。本当にえのぐさん、周りのスタッフさん方、今回、ライブを主催してくださって本当にありがとうございます。
やっぱり私はどうしても1人で、個人で活動している者なので、どうしても1人でできることには限界があって、この大好きなバーチャル世界やバーチャルアーティストがもっともっと広まってほしいけど、でもえのぐさんみたいにライブの主催とかまだできないし、でもそんな中、私に何ができるんだろうとずっと考えていて、それで今、『うーん』って考えた結果、私にできることは、とにかくこうして今ライブに来てくださった人に、全力で音楽を届けることだって、そう思ったんです。
こういうライブで『たのしーっ』て思うと思うんですけど、その『たのしー』って気持ちに、バーチャルもリアルも関係ないと思うんです。だから、とにかく私は、今こうして来てくれた皆さんに、今日来てよかった、楽しかったって思って帰ってもらうことが、今自分にできる使命だと思っています!
今日出演されたアーティストさん、みんな素晴らしすぎてぺしゃんこのお布団みたいにぺしゃんとなっていましたが、こんな素敵なアーティストさんがバーチャルの世界にはまだまだたーっくさんいるんです。それを私としても、知ってほしいと思う! もっと、もっともっと知ってほしいと思う! だからこうやって生配信を見てくださったり、こうして現場にわざわざ足を運んでくださっているみなさんだったりに、バーチャルの音楽っていいんだよ、バーチャルの音楽って素敵なんだよって少しでも伝えられたらいいなって、すごい私事ですが強く思っています。
今日来てくれたみなさん、楽しかったですかー? 配信のみなさんも今日は楽しかったですかー? 少しでも楽しいと思ってもらえたら本望です。バーチャルのこの世界が、私を生かしてくれているから、私は少しでもこの世界に恩返しがしたいです!
今日遅くまで見てくれたみなさん、来てくれたみなさん、本当にありがとうございます。今日ここに来てくれたあなた、配信を見てくれているあなた。あなたがいたから、今日この日が成り立っています。今日、この場所であなたに出会えて本当によかったです」
そうして歌い始めた大トリの1曲「PreciousStory」が、MCの流れを汲んだ最後の1ピースとして見事にハマって観客の心を大きく揺さぶった。曲中、ラスサビ前の
「VRide! 第一回は間もなく終わります。 けれど、VRide!はここがスタートラインです。ここからVRide!がもっともっと盛り上がりますように、バーチャルアーティストの世界がもっともっと盛り上がりますように願いを込めて最後まで歌わせていただきます」
というMCも、アニメの主人公が覚醒する瞬間を彷彿とさせる堂々たるものだった。

普段の「えのぐ」を彷彿とさせるアツさで、まるで運営の気持ちを代弁したようなMCに愕然とした筆者は、思わずその場で「えのぐ」のプロデューサーである丸茂さんに「これって、運営が用意した原稿ですよね?」と確認したところ、まったくのノータッチで夕月ティアさん自身の言葉だという。
「えのぐ」から発されたメッセージに共感して、自分も世界を動かそうと対バンの場で意思表明する。しかも、MC中に噛んでしまうちょっとポンコツな子が、決めるときは決めるというギャップだ。筆者も含めて、これが嫌いなオタクは存在しないのではないだろうか。トリは夕月さんでよかった、いや夕月ティアさんしか考えられなかったという神アクトだった。

ライブ現場をメインに活動するバーチャルアイドル・バーチャルアーティストにとって、コロナ禍の2年間は完全な逆風になっていた。オンラインライブをスマホやPCで見るのと、会場の客席で体験するのとではまったく別物で、きちんとその価値を伝えられずに歯痒い想いをしてきたに違いない。もしかしたら、手応えを感じられずこの2年で業界を去っていった才能がいたかもしれない。
VRide!は、ようやくライブが元に戻ってきた2023年、彼ら・彼女らが正しい評価を得られる場のひとつになっていくはずだ。1人ではライブが難しいというVシンガー・バーチャルアイドル・バーチャルアーティストも対バンという形式なら出演のハードルが低い。さらに他のタレントのファンにも認知してもらえるきっかけになる。
ファンにとっても、新しい歌や音楽の才能を知る上でとても貴重な機会になっていくだろう。次回開催の際には、出演側、参加側ともにぜひ参加して、この現場のアツさを知ってほしい。そう思わせるとてもいいライブだった。
●セットリスト①えのぐ・LIVE Ⅳ LIFE・栞・絵空事・星は三度瞬く
②熊間まゆ・The Everlasting Guilty Crown・This game・ADAMAS・IGNITE
③NICO・BEYOND+・ピアプレッシャー・ダカディンドン・どうしようも無く潤ったこの世界・俺LOVE
④椎名かいね・If Shibuya・トワイライトよりもう少し・アヒルちゃんは沈んだ・太陽は枯れた・waby floor
⑤YSS・Beyond Our Dreams(short mix)・let me(very short)・set me chaos・Toward The End(radio edit)・Not Enough・carry on
⑥黒咲ルシア・まだエンディングのない物語・BREAKER・花唄のメロディ・かくれんぼ(AliA)
⑦LUCAS・再起・森となる者達よ・神霊・創造2023
⑧YUMEADO VANQUISH・くらっちゅサマー・アクセラレーター・メロンソーダ
⑨雨宮みやび・twinkle night・トウキョウ・シャンディ・ランデヴ(nyankobrq & ragia Remix)・melty sweet time(ゲスト:玲音)・ひみつのともだち(ゲスト:nyankobrq)・ロナ
⑩九十九みな・みなとまちdiary・ふぁんふぁんゲーミング!・YOU&V・人工知能とは1%のひらめきと99%の愛である
⑪夕月ティア・Raise The Flag・Yellow Magic・PreciousStory
(TEXT by Minoru Hirota)
●関連リンク・Virtual Artist Fes「VRide!」Vol.1. @渋谷GRIT 定点カメラ映像(YouTube)・VRide!(Twitter)・VRide!(公式サイト)

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...以下引用元参照
引用元:https://panora.tokyo/archives/69585

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