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『ディズニー イリュージョンアイランド』開発陣インタビュー。ディズニーランドの園内マップから着想を得る、キャラクターアニメーションのこだわったポイントなどの制作秘話をお届け | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

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 2023年7月28日に発売されたNintendo Switch用ソフト『ディズニー イリュージョンアイランド ~ミッキー&フレンズの不思議な冒険~』。ミッキー、ミニー、ドナルド、グーフィーらミッキー&フレンズが、モノス島という不思議な島を舞台に冒険する2Dアクションで、メトロイドヴァニア系の作品となっている。

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 本稿では、開発を担当したDlala Studiosのおふたりによるインタビューをお届け。開発にいたった経緯や、制作する過程で大事にしたポイントなどを伺った(インタビューは7月上旬に実施)。

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AJ Grand Scrutton(AJ グランド・スクラトン)

Dlala Studios 代表。2012年にDlala Studiosを共同設立。以来CEOとして、同社の全プロジェクトを指揮。文中はAJ。(写真左)

Grant Allen(グラント・アレン)

Dlala Studiosのリードデザイナー。本作では制作チームのデザインを指揮した。文中はグラント。(写真右)

プレイヤーがまるでディズニーランドで遊んでいるような感覚になることを目指した
――本作の開発経緯について教えてください。
AJ私たちはちょうど『バトルトード』というゲームの続編を完成させているところで、「つぎに何をしようか」というときに、ディズニーの担当の方とお話をする機会があったんですね。かつて、ディズニーさんとお仕事をしたことがあって、その縁でした。
 打ち合わせは、当初は30分の予定だったものが2時間になり……お互いがいままで取り組んできたことを話してとてもワクワクしました。そのときは、明確に「いっしょにゲームを作りましょう」と言ってもらったわけではなかったのですが、しばらくアイデアを練っていたらいつの間にか新しいミッキーマウスのゲームを作ることになっていました。
 私たちはディズニーの大ファンなので、このような機会をいただけて本当に光栄でしたし、とてもワクワクしました。
――自然の流れで企画が進んでいったのですね。コンセプトなども決まっていなかったのでしょうか。
AJディズニーサイドから指定されたものはなかったですね。当社としてはミッキー&フレンズのゲームが作りたいと思ったので、まずそれをお伝えしました。
 2、3回目くらいの打ち合わせで、こちらから「大きなオープンワールドでメトロイドヴァニア系のシステムにしてはどうか」と提案したんです。いままで、ミッキー&フレンズを題材にした本格的な2Dアクションゲームはありませんでしたから。
――メトロイドヴァニア系と言うとマップが重要になってくると思いますが、どのようなことを心掛けて制作したのでしょうか?
グラントインスピレーションをもらったのは、歴史あるディズニーのアニメーション、そしてディズニーランド・パークなどです。
 ディズニーランドのマップは、メトロイドヴァニアのマップのようだと感じていたので、プレイヤーがまるでディズニーランドで遊んでいるような感覚になることを目指して作りました。
――実際のディズニーランドの園内マップをゲームに見立てるとは、斬新なアイデアですね。
グラント本作の楽しみのひとつとして、“プレイグラウンドを自由に動く喜び”があります。
 ゲーム内をプレイヤーが好きに動ける自由を感じられる、という部分は重要視していました。

舞台となるモノスは、ミッキー&フレンズのアニメーションではあまり見られないような、ミステリアスでファンタジーな島
――ミッキーたちがピクニックをするために訪れた不思議な島“モノス”について教えてください。
AJミッキー&フレンズのアニメーションではあまり見られないような、ミステリアスでファンタジーな島を作ろうと思いました。アニメーションで見慣れた場所ではなく、新しい場所にしたかったのです。
 モノス島は、不思議な植物がたくさんあるパボニア、風変わりなエンジニアリングと仮設パークがあるギズモポリス、空と水中ステージのストローノという、3つのバイオームに分かれています。各エリアには住人もいますが、ずっとそこにいるわけではなく、ほかのエリアに移動することもあるんですよ。

グラントモノス島自体が大きなオープンワールドです。ゲートのあるエリアでは、アンロックするために壁ジャンプ、グライド、スウィングなどのスキルを使います。マップは一方通行ではなく、アンロックしてしまえば3つのバイオームを行ったり来たりできますよ。
 ボスバトルもあり、習得したスキルを使って戦います。とにかく走り回るのがとっても楽しいマップです。

※画像は配信画面をキャプチャーしたもの。

――メトロイドヴァニアというと難易度が高い印象ですが、ゲームの難易度はどのように設定されているのでしょうか。
グラント本作はファミリーゲームという位置づけで、誰でも楽しめるように難易度設定ができます。
 私のようなゲームに慣れている大人が遊ぶ場合は、スタート時にライフ上限を1にしてハードモードのように遊べますし、子どもが遊ぶ場合にはライフが減らないようにも設定できます。
――公開された映像ではウサギのようなキャラクターが登場していました。ほかにも新しいキャラクターには会えるのでしょうか。

AJ彼らは“ホーカン”といって、ストーリー上で重要な役割を担っています。ほかにも、モノス島ではさまざまな楽しいキャラクターに出会えますよ。
――新しいキャラクターのなかでとくにお気に入りのものはありますか?
AJどれかをひいきするようなことはいけないのですが、それでもやっぱりイルカのダッシュですかね。
 彼は元探偵で、いまは退職してジャーナリストをやっていて、おもしろおかしいキャラクターです。彼のバックグラウンドを作るのが楽しく、彼の日記も作りました。社内でもとても人気のあるキャラクターなんですよ。
グラント私もまったく同じ意見で、イルカのダッシュが好きですね。
――たしかに人気みたいですね。ほかにもワニのようなキャラクターが映像に出ていましたが、彼も仲間なのでしょうか?
AJ彼はマジ-と言って、見た目は怖いですが、心優しい老人です。ゲーム内ではプレイヤーに新しいスキルを授けてくれます。

※画像は配信画面をキャプチャーしたもの。

――プレイアブルキャラクターであるミッキー&フレンズは、それぞれアクションの描写が違いますよね。こだわりを感じる部分ですが、どのような経緯でこうなったのでしょうか。
グラント最初はそれぞれ異なるスキルを持つようにしようとしていたのですが、ファンの方々にはそれぞれお気に入りのキャラクターがいますよね。ミッキーが好きな人なら、ずっとミッキーを使いたい、けれどステージをクリアーするためにほかのキャラクターに切り替えなければいけないとなったら、悲しいだろうなと。
 ですので、使用するキャラクターで差が生まれないように設定しました。そのぶん、アクションのアニメーションをそれぞれ変えることにしたのです。固有アニメーションには、それぞれ“らしさ”が出るように心がけています。
――キャラクターごとの性能に差はない、ということですよね。
グラントそうです。グーフィーなんかは、体が大きいせいか歩幅が大きく、ほかのキャラクターより移動スピードが遅いように感じられるのですが、それでも性能に差はありませんよ。

※画像は配信画面をキャプチャーしたもの。

ストーリーのテーマは友情
――本作は協力プレイが楽しめるように工夫されていますが、とくに“ハグでライフが増える”というシステムが独特だと感じました。こういった協力プレイのシステムを考えるときに工夫した点などあればお聞かせください。
グラントハグでライフ上限が増えるというのは、当初のクリエイティブ・ステートメントのひとつ、「ひとりでも楽しいがいっしょならもっと楽しい」という考えに基づいています。
 こうした協力プレイはゲームの流れ的に重要なものではありませんが、プレイヤー間でこのような瞬間が共有されるというのは素晴らしいと感じたので、取り入れることにしました。
――協力プレイをシステムに組み込むことは、最初から決まっていたのでしょうか。
グラントそうですね、マルチプレイや協力プレイは最初から考えていました。
 ゲームシステムも含めて、ミッキー&フレンズの友情に照らし合わせて作りましたので、いつもいっしょにいる感じが楽しめると思います。
――それはストーリーにも反映されていると思うのですが、ストーリーのテーマは友情、ということでしょうか。
AJその通りです。彼らはもう90年以上いっしょにいる友人ですので、本作のストーリーのなかでもその親密さを感じ取っていただければと思います。

――本作を制作する上で、世界観の参考にしたディズニー作品があれば教えてください。
AJミッキーマウスには約100年の歴史があります。私はDisney+で『蒸気船ウィリー』から現代作品まですべてのアニメーションを見ましたが、その中でも個人的に好きな『ミッキーのお化け退治』、『ケーブルカーパニック』、『夢のポテトランド』からとくに影響を受けていますると思います。
 一方で、世界観はすべてのディズニー作品の要素の混合でしょう。ビジュアルと音楽は、90年代のクラシックなディズニーフィーチャー映画に影響を受けています。各エリアがひとつのワールドのように構成されているディズニーランド・パークのような世界をデザインしたいと思っていました。
――音楽の話が出ましたが、楽曲はオリジナルのオーケストラ楽曲を制作されたんですよね。
AJそうです。コンポーザーのデイビッド・フーズデンは素晴らしい仕事をしてくれました。
 私はチームに希望を伝える際、抽象的な注文をしがちなのですが、デイビッドは最初からディズニー映画で聴くような楽曲、ディズニーランドを歩いているときに耳にする音楽のようにしたい、しかもまったく新しい楽曲にしたいというゴールを持っていました。彼は、同時にゲームを長時間プレイしていても飽きがこない楽曲作りにチャレンジしていて、それも見事にクリアーしていました。

――ありがとうございました。最後に、本作を楽しみにしている日本のゲームファンへメッセージをお願いします。
AJ本作はDlala Studiosのゲームとして、初めて日本で発売される作品になりますのでとても嬉しいです。キャラクターの声は原作と同じ声優さんを起用していますので、日本語のローカライズもぜひ楽しんでください。
グラント私たちが本作を作るなかで感じてきた楽しさを、ぜひみなさんにも感じてほしいです。日本のみなさんがゲームをプレイした感想を早く聞きたいですね。
商品情報

タイトル:『ディズニー イリュージョンアイランド ~ミッキー&フレンズの不思議な冒険~』
対応機種:Nintendo Switch
メーカー:Disney Games
開発:DLALA Studios
発売日:2023年7月28日
価格:5478円[税込](ダウンロード版は5400円[税込])
ジャンル:アクション・アドベンチャー
対象年齢:CERO 全年齢対象

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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202308/11310559.html

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