『EVERSPACE 2』のプレイステーション5(PS5)版、Xbox Series X|S版が2023年8月15日にROCKFISH Gamesより発売される(PC版は2023年4月6日発売)。
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本作は、広大な宇宙を舞台にしたセミオープンワールドのアクションアドベンチャーだ。宇宙船を操縦し、いくつもの星系を行き渡りながらストーリーや危険なミッション、財宝探索などを進めていくSF好きにはたまらない内容になっている。
本稿では、PS5版『EVERSPACE 2』のプレイレビューをお届けしていく。遊ぶほどに深みを増していく手応え抜群のゲームなので、SFや戦闘機などが好きな人は必見だ。
『EVERSPACE 2』PlayStation Storeサイト
『EVERSPACE 2』Microsoft Storeサイト
『EVERSPACE 2』Steamサイト
天地のない宇宙空間での戦闘はほどよい緊張感で熱くなれる
『EVERSPACE 2』のストーリーは、前作『EVERSPACE』から続く内容になっている。筆者は前作を未プレイだったのだが、大まかなストーリーについては理解できたので今作から始めたい人も安心してほしい。軍事クローンのパイロットである主人公のアダムは軍に追われる存在であり、自由を求めているということだけ把握しておけば問題ない。
今作では冒頭にアウトロー集団に捕らわれたことで軍に捕捉されてしまい、逃亡を余儀なくされる。逃亡時に知り合った怪しい男と協力して行動する中で、さまざまな問題に関わっていくというのがストーリーの流れだ。クローンとして産まれた主人公が多くの人物と関わり成長していく中で、最終的にどのような選択をするのかを見届けるのが物語の見どころとなる。
重要な内容はアニメーションカット付きでの描写が入るほか、宇宙を移動している最中も会話が続きテンポよくストーリーは進んでいく。
肝心のプレイパートについても、詳しく触れていこう。ゲームを始めると、まずは難易度選択から入る。難易度は5種類と幅広く、いつでも設定メニューから変更可能だ。今回はいちばんオーソドックスと思われる中級でプレイしてみたが、それでも油断するとすぐピンチになる手応えのある内容になっていた。
難易度設定の後は操作方法を選ぶのだが、こちらは非常に親切な作りになっている点が好印象。操作方法は前作『EVERSPACE』の操作性と、FPSプレイヤー向けの2タイプ用意されていた。
『EVERSPACE』ユーザー向けの操作は少々複雑なのだが、FPSプレイヤー向けであれば説明抜きでも直感で動かせる設定になっている。おかげで操作面で不便さを感じることは一切なく、快適にプレイすることができた。
ここから紹介する操作方法は、FPSプレイヤー向け設定を選んだ場合のものになる。乗り物の操作ということでレースゲームのイメージでR2などを使うと思っていたが、前後左右の移動はすべてスティック操作で行っていく。
強い慣性がかかることもなく、思った通りの挙動をしてくれるのでアクションゲームでキャラクターを動かしているのと感覚的には相違ない。上下移動だけL1、L2を使用するため慣れるまで少し時間はかかるが、操作の難しさでストレスを感じる場面は一切なかった。
高度な操作になるのが船体を傾ける方法で、R3スティックを押しながら傾けることで船を回転させられる。この動作は狭い洞窟や宇宙船内の探索に欠かせないほか、慣れてくると敵の攻撃をぐるぐると回転しながら回避もできてカッコイイ。ただし、やりすぎると酔ってしまうが……。
船の向きに応じて視界も回転していく。天地のない宇宙空間ならではの描写が美しい。
そのほか、L3スティックを押すとブーストで移動速度が上がるなど、アクションゲームではおなじみの操作を駆使しながら宇宙で戦っていくのが本作の醍醐味。戦うのは複数出現する小型の戦闘機のほか、巨大な宇宙船を相手にすることもある。
戦闘機でのバトルにはなるが1体を追いかけて潰すドッグファイトではなく、真正面から銃を撃ちあう正統派なガンシューティングをしていくシーンのほうが圧倒的に多い。全方位から敵が迫ってくるのでつねに移動し続けて攻撃を回避しつつ、敵を撃墜していくのが基本的なバトルの流れだ。
強敵との戦闘ではほどよい緊張感もあり、油断していると即大破してゲームオーバーになってしまう。立ち止まっていると一瞬でハチの巣にされるため、周辺のクレーターを壁にして隠れたり、機体を旋回させて射撃を回避するなど操縦者の腕が試される。
小型の敵はアッサリ倒せるのだが中型以上の戦闘機は強敵揃いで、だからこそ撃破できたときの爽快感も大きい。
また、本作はセミオープンワールドということで、宇宙空間を探索していると突発的な戦闘に巻き込まれるハプニングなども発生する。中立の部隊であれば協力してアウトローを撃破するのもアリだが、最悪の場合ふたつの勢力に狙われるのが厄介。
アウトローに襲われていると思って善意で助けたつもりが、そのまま2勢力に攻撃されたときはジャンプドライブで涙目敗走するしかなかった。主人公が軍に追われる立場ということもあり、けっこう世知辛い思いをすることもある。
大軍の戦闘は下手に参加すると誤射しそうで怖い……。
集団戦のほか、基地を襲撃したりと戦闘シチュエーションは豊富。
新装備をゲットするのが楽しいセミオープンワールドの探索
カスタマイズとセミオープンワールドの探索は、バトルをより盛り上げてくれる本作に欠かせない要素だ。
戦闘で使用する宇宙船と兵装は自由にカスタマイズでき、それぞれ性能が異なってくる。装備する武器に応じて攻撃が変わるのはもちろん、宇宙船ごとにウルト(必殺技)が用意されていたり、デバイス(スキル)をセットすることで戦闘スタイルの幅が広がっていく。
ウルトやデバイスを使うと電撃を放ったり、敵をスタン状態にできる。
とくに武器のカスタマイズはワクワクする要素だ。宇宙空間にはアウトローの支配する基地や壊れた巨大宇宙船、クレーター群などさまざまなスポットが用意されており、探索しているとランダムな性能の装備がゲットできることがある。
どんな装備がゲットできるかはランダムで、基本的にはレアリティが高いほうが高性能なことが多い。偶然立ち寄った場所で超レアな装備が手に入ったりすると最高の気分に浸れるので、ついついメインストーリーを放置して寄り道ばかりしてしまう。これぞオープンワールドの醍醐味だと思える感覚を存分に味わえるため、ダンジョンでの装備集めが好きだという人は本作もドハマりすること請け合い。
何気ない場所にレア装備が落ちているので探索が止まらなくなる。
序盤は新装備が手に入るたびに新たな攻撃手段を体験できるので、チャージしての長距離射撃、自動追尾するエネルギー弾、大量の軌跡を描く連装ミサイルなど性能をチェックするだけでワクワクする。中盤以降はさらなる性能を求めてレア装備集めをするのが醍醐味になり、運よく激レア装備が手に入った日には脳汁ドバドバだ。こういった感覚はローグライクに近いかもしれない。
探索自体も退屈しない作りで、ただ宇宙空間を彷徨うだけでなく惑星に降りて探索もできる。完全なオープンワールドではないためシームレスに宇宙全域を探索できるわけではなく、マップ移動をする形なのだが狭いとは一切感じなかった。
マップは星系ごとに分かれており、ジャンプドライブで移動する。
ひとつの星系だけでも探索できるエリアやイベントが満載。
惑星に近づくとステージ内に突入して広大なエリアを探索できる。
探索エリアも鉱石などを採掘している惑星や、ガスが充満して視界の悪いクレーター群、機雷まみれの宙域、洞窟や巨大な宇宙船などロケーションが豊富だ。壊れて捨てられた宇宙船の中を探索したり、トラップを回避しながら進んだりとちょっとしたダンジョン感覚での探索が楽しめる。
主人公は意地でも宇宙船から降りないので、狭い洞窟であろうと進んでいき、そのまま採掘までできてしまう。装備集めだけでなく、鉱石などを集めてアイテムをクラフトしたり、それを売却してお金稼ぎをするなど、探索はやればやるほど旨みが大きい。
ただでさえ狭い宇宙船内で、レーザートラップが作動することも。操縦者の腕の見せ所だ。
もちろんメインストーリーだけ進めてもいいのだが、探索をしてお金稼ぎをすればカスタマイズの幅が広がるほか、新たな宇宙船も購入できる。宇宙船はかなり金額が高く、それなりに金策をしないと購入できないので寄り道は欠かせない。
前述したように宇宙船ごとにウルトが設定されているほか、機動力や速度など性能も異なるので、デザインや性能で気に入ったものを見つけたらその船を購入するための資金稼ぎをするのも楽しみのひとつだ。
船のデザインも多種多様でワクワクする。好みの船を見つけたらお金を貯めて購入しよう。
宇宙船を買うための金策としては、アウトローを倒す依頼などを受けて報酬を稼いだり、交易に手を出すのもアリだ。探索しているとラーメンなどの交易品が手に入るのだが、これは星系によって需要(売却価格)が異なる。大量の交易品を集め、需要の高いところで売却してお金稼ぎをするというのも、ひとつの生きかたになるだろう。
性能には関連しない部分として、船のデザインカスタマイズ機能ももちろん搭載。カラーリングの変更やデカールのセット、さらにはエンジンカラーや船の外観チェンジまで可能となっている。探索していると新たに使えるカラーやデカールも増えるので、やり込むほどに自分好みの宇宙船にアレンジできるのが大きな魅力。
手に汗握る戦闘にやり込むほどに楽しさを増す探索、豊富なカスタマイズ要素とSFや宇宙船が好きな人を虜にする要素が満載なので、興味を持った人はぜひプレイしてみてほしい。
『EVERSPACE 2』
プラットフォーム:プレイステーション5、Xbox Series X|S、PC
発売日:2023年8月15日発売
発売元:ROCKFISH Games
開発元:ROCKFISH Games
価格:プレイステーション5版は5940円[税込]、Xbox Series X|S版は6950円[税込]、PC版は5900円[税込]
対象年齢:IARC 12歳以上対象
備考:PC版は2023年4月6日発売 Xbox Game Pass対応
...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202308/12313065.html