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『Blasphemous 2』レビュー。より洗練されたメトロイドヴァニア型のゲームとなり、トンガリ帽子の“悔悟者”が帰ってきた | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

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 2023年8月25日にPC版が発売予定のアクションゲーム、『Blasphemous 2』(ブラスフェマス2)。そのレビュー版をプレイしたので、内容をご紹介しよう。

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 なお海外では家庭用ゲーム機版(プレイステーション5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch)がPC版と同時発売予定。パブリッシャーのTeam 17によると、日本では10月頃の展開を予定しているとのこと。

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トンガリ頭の“悔悟者”が異形の奇蹟に相まみえるメトロイドヴァニア
要素が整理され、より合理的に洗練された設計に
性能の異なる3種類の武器を使いこなせ!
探索&戦闘で頻繁に何かが手に入る オススメのスタート武器は?

移動アクションを駆使したプラットフォームアクション要素が強化
描き込みの細かいドット絵グラフィックがさらに進化。サウンドもいいぜ!
濃厚な“ブラスフェマス汁”に耽溺せよ

トンガリ頭の“悔悟者”が異形の奇蹟に相まみえるメトロイドヴァニア
 さて本作は、第1作のDLC“Wounds of Eventide”から続く正当続編。新たな宗教的“奇蹟”が到来したことにより、カトリックの“カピロテ”を模した円錐形の兜を被った主人公“悔悟者”がふたたび世界を冒険することになる。ちなみにストーリーの語り口は難解ではあるが、内容自体は前作未プレイでも大丈夫。

開発のThe Game Kitchenがスペインのスタジオということもあり、カトリック系の宗教的モチーフや儀式などが取り込まれている。主人公が被る特徴的なトンガリ兜もそのひとつ。

 ゲームの形式としては、いわゆる“メトロイドヴァニア”形式のダンジョン探索型アクションとなる。敵を倒しながらマップを探索し、各地で新たな移動能力などを得て到達可能なエリアを広げ、全土を冒険していくというスタイルだ。
 プレイヤーは悔悟者となり、それぞれ性能の異なる3種類の武器と、“詩節”と“聖歌”の2系統ある一種の魔法攻撃“祈詞”、そして各種移動アクションを駆使して、宗教的な“業”により異形の姿を手に入れてしまった者たちと相まみえていくことになる。

要素が整理され、より合理的に洗練された設計に
 以前、今作のプレビュー版デモをプレイした印象として「世界的にヒットした前作を踏まえつつ、ダンジョン探索型アクションゲームとしてより洗練された続編」と書いたが、実際にフルの製品版をクリアーした上での感想もまさにこの通りだ。全体的な難度や暗い情熱が感じられる独特な雰囲気はそのまま、プレイしやすいゲームになっている。

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 実際どうなっているのかというと、基本的なシステムや用語は大体前作を踏襲する一方で、その設計の方向性の妙にひねっていたり必要以上にストレスになっていた部分を合理的に整理した感じ。
 たとえば前作のプレイヤーならトゲトゲの出た床などへの一発アウトの落下死(&リスタート)を頻繁に経験したかと思うが、今作では大抵の場合はダメージを受けて近くから復帰可能だ。

落下死が一発アウトではなくなったので、こういうステージでも安心。

 こういった設計の変化が感じられる部分は他にもあるので、下記にいくつかご紹介しよう。

オープニング直後から各フェーズの目標となるボスがいる目的地がマップ上に示されるように。どこに行けばいいかの混乱がなくなった。
マップ踏破に必要な特殊な移動アクションは3種類の武器と4種類の“聖遺物”にまとめられた。いずれも必ず訪れる場所に配置されており、取り逃しがない。
体力回復に使う“フラスコ瓶”の強化方法がシンプルに。今回はデメリットなく、回復量の増加・瓶の個数の増加・最大体力の増加をそれぞれ個別に行える。※前作では、回復量の強化を行うと代わりに瓶を一個減らされた(使用可能回数の減少)。

攻撃系の各種ボーナスは“寵愛の背障”に、耐性ブーストなどの防御系のボーナスは“ロザリオ”にまとめられた。
背障のスロットに彫像をセットするとボーナスを得られる。特定の組み合わせで“共鳴”を発生させると、さらなる武器ボーナスや特殊な追加効果を得られる。
デメリットと引き換えに特殊効果を得る要素“懺悔の剣の心臓”はなくなった。

どこを目指せばいいかをマップの印で教えてくれる。

共鳴は独自効果が発動すると炎のマークに。同種の彫像で共鳴を発生させる場合はその種類のマークとなり、対象武器などのシンプルな強化が発動する。

 他にも“自傷アクションがなくなった”とか細かいのはいろいろあるのだが、要点をまとめると“探索で迷いづらい設計になった”ことと“強化要素がシンプルにまとめられた”ことがポイント。人によっては「あのややこしい感じが良かったのに」と感じる人もいるかもしれないが、個人的にはこの方針は賛成。システムが整理されたことで、探索とストーリー体験に没頭しやすくなったように思う。
性能の異なる3種類の武器を使いこなせ!
 ゲームプレイの点での前作との大きな違いは、武器が3種類になったことだろう。“ルエゴ・アル・アルバ”、“ヴェレディクト”、“サルミエント&サンテラ”からひとつを選んで冒険をスタートし、残り2つは探索の過程で発見していくことになる。
 各武器の特徴は以下の通り。それぞれ固有のスキルツリーを持っていて、戦闘や探索で手に入る“殉教の印章”を使って強化を行う。その武器の核となる技をうまく使えるようになると、てきめんに楽しくなってくる。

ルエゴ・アル・アルバ 
前作の剣に近いオーソドックスな武器。最初からパリィからのカウンター攻撃(ロザリオの庇護)が発動可能。
コンボ技が存在し、さらに派生技などに強化可能
通常攻撃を当てていくと専用ゲージが溜まり、強化技“血の契約”を発動可能になる。発動状態から出せる高速な連撃“死神のロザリオ”も強力。
血の契約発動時に体力を消費するかわり、発動中は攻撃命中時に体力を回復する

ヴェレディクト
鎖の先に鉄球をつけたような武器。攻撃スピードは遅いがスイング範囲が広く、先端を当てることで2回ヒットする。
熱情(祈詞に使うMP)を消費して発動する“信仰の炎”で強化可能。発動方法も複数あり、専用ゲージがないのでマネージメントもしやすい。
攻撃命中時に得る熱情が多い
溜め攻撃(慈悲の轟撃)を持ち、派生技も習得可能。ただしガードアクションはない

サルミエント&サンテラ
レイピアとダガーのセットで、高速な突きを繰り出す。基本スキルはガード技の“守護の十字”とスライディングからの攻撃“神聖なる刺突”。
ノーダメージで攻撃を当て続けると“ラ・ヴェルダデラ・デストレーサ”が発動し、攻撃を食らうまで雷属性が付与される。
守護の十字を強化したカウンター技“貫き穿つ報復”を成功させると、一気に“ラ・ヴェルダデラ・デストレーサ”がチャージされる。

探索&戦闘で頻繁に何かが手に入る
 殉教の印章は探索やボス戦で手に入るだけでなく、雑魚敵を倒すと獲得することもあり、結構潤沢に手に入る。道中の難所で手こずっている時でも戦闘を繰り返しているうちに印章をゲットできたりするので、これまた“詰まっている”感じが軽減されていい。
 ついでにちょっと話を戻すと、前作でやたらと数の多かった収集要素“遺骨”はなくなって、各所に配置された探索報酬は何かしらの強化やストーリーの進行に関わるもの(印章や各種強化アイテムなど)になっている。頻繁に何かしら有用なものが手に入るというのも、本作の方向性に沿った変化と言えるだろう。

移動アクションを駆使したパズルを解いて彫像ゲット。

オススメのスタート武器は?
 さて「どの武器で始めるのがいい?」とか「スタートで選ぶと不利な武器は?」といった疑問がある人もいると思う。意外と早い段階、ゲームが中盤に差し掛かる頃には3本が揃うようになっているのでそれほど違いはないと思うのだが、強いて言えば初心者には攻撃範囲が広いヴェレディクトがプレイしやすい。前作プレイヤーなら、前作の剣に近いルエゴ・アル・アルバもいいだろう。
 一方、サルミエント&サンテラを使いこなすには敵の攻撃を読み切ってノーダメージで立ち回るセンスが必要なので、上級者向けまたはゲームに慣れてきてからといった感じだ。

サルミエント&サンテラに強化を乗せるにはノーダメで攻撃を当て続けないといけないのだが、カウンター技を使うと一発チャージできる。

移動アクションを駆使したプラットフォームアクション要素が強化
 先に少し触れた通り、それぞれの武器は新たな探索ルートを切りひらける専用の移動アクションがそれぞれ用意されていて、さらに聖遺物によって利用可能になるマップギミックもある。
 これにともない、プラットフォームアクションやパズルアクション要素の比重が高まっているのも今作の傾向だ。これはおまけの探索用エリアでの謎解きだけではない。クリアするために必要なルートでも、特に中盤以降はマップギミックを駆使して進むことが求められる。

サルミエント&サンテラの専用ギミック(鏡みたいな所に攻撃を当てるとショートワープする)を連続で決めないといけないセクション。まぁ落ち着いてやれば意外となんとかなるんですが。

 恐らくこれに合わせて移動周りのアクションがややスムーズになっている印象もあるのだが、少し無骨に動いていたのが好きだった人など、これは正直好みがあると思う。
 あまり無茶な操作は要求されないフェアな作りだし、この手の仕掛けがマップの荘厳な雰囲気を際立たせているセクションもあるので記者は割と好きだが、仮に「そういうのはブラスフェマスに求めてないんだよな」という人がいるとすればその気持ちもまたわかる、といった印象だ。
描き込みの細かいドット絵グラフィックがさらに進化。サウンドもいいぜ!
 前作でも評価の高かったグラフィックやサウンドは、本作でもバッチリとその魅力を発揮している。特に、作品テーマであるクレイジーなほどの宗教的情熱がほとばしっているかのようなドット絵は、ディテールがより深まり、細かい描き込みで迫ってくる。

ドット絵のディテールが細かくなってていい感じ。

とある場所に行くと会えるサイドコンテンツのキャラ。死の匂いがマックスでかっけぇ。

 ちなみに前作から共通する敵も少なくないのだが、それらも今作のスタイルに合わせて描き直されていたりする(ただし、あまり違いがないキャラもいる)。
 一方でアニメーションカットシーンと日本語用のフォントは大きく変わった部分となっている。アニメーションカットシーンは本作のドット絵とはタッチがかなり異なるが、美しくも不穏な感じはしっかり共通しているので、意外とハマる。またボス戦後の場面などではイラスト調の大掛かりなカットシーンなどもあって、これもまたド迫力。
 フォントについては、前作ではペン字っぽいドット絵フォントが使われていたのに対し、今作ではキレイめな明朝体(Noto CJK)という違いになっている。遊んでいるとこれはこれでいいような気がしてくるのだが、これもまた好みが分かれる部分だろう。実はこの変化は英語フォントなどには起こっていない、ローカライズ言語固有のもののようだ。

鞭打ちマンの前作(左)と今作(右)の比較。ちなみに描き直しの幅がもっと小さいキャラもいる。

フォントの違い。アートスタイルに合わせてシュッとした明朝体になったのかと思ったら、実は英語版などはそうでもない。参考までに1のフォントも。

濃厚な“ブラスフェマス汁”に耽溺せよ
 クリアーまでの時間は、公式が目安としているのは15時間から20時間。しかしもちろんこれはプレイヤーによって異なる。記者の場合は(探索を多めにやったのもあるが)恥ずかしながら25時間ほど。逆にこの手のゲームが得意な人ならもっと早解きできるだろう。
 ところで、先にシステムが整理されプレイしやすくなったことについて触れたが、それは本作がカジュアルであっさりしたものになったというわけではない。
 異形のNPCやボスに圧倒されたり、何に使うのかはっきりしない怪しげなアイテムからサイドクエストが発展したり、マップに「?」の印を打っておいたどうにも進めない場所を再訪して「そういうことか!」と納得したり、かと思いきや閉じ込めトラップ発動で嫌らしいムーブの雑魚とのハードな連戦を強いられたり、濃厚な“ブラスフェマス汁”は薄まってなどいないのだ。

デカくて歪んでてやたらインパクトあるキャラたちは今作でも健在。これは奇蹟(ほぼ呪い)により乳が出るようになったおっちゃん。

 というわけで本作、圧倒的に独特な世界観の魅力で思わず進行度を100%にしたくなるような、がっつり遊べるメトロイドヴァニアとなっている。記者のクエストアイテムのリストにはまだ使徒不明のアイテムがあったりするので、時間を見つけてじっくり探していきたいところだ。

...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202308/17313442.html

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