2023年8月23日~27日の5日間、ヨーロッパ最大級のゲームイベントgamescom 2023がドイツ・ケルンにて開催。
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ここでは、カリプソメディアから発売予定のプレイステーション5、Xbox Series X|S、PC用アクションアドベンチャー『ジ・インクイジター』を紹介しよう。デモプレイを交えつつ、ゲームの詳細を教えてくれたのは、開発元であるThe Dustのマーケティングマネージャー、ピヨトル・シーマズゴ氏とサウンドデザイナーのコンラッド・ゲドリス氏のおふたりだ。
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PS5/XSX/PC『ジ・インクイジター』が2023年後半に発売決定。神に仕える審問官となって不信仰者を断罪していくアクションアドベンチャー
2023年後半、Kalypso Media Japanはプレイステーション5/Xbox Series X|S/Steam向けソフト『ジ・インクイジター』を発売する。審問官インクイジターが不信仰者を断罪するアクションアドベンチャーゲームとなっている。
本作は、16世紀のケーニヒシュタインという街を舞台に、神に仕える審問官であるインクイジターのモルディマー・マッダーディンが、殺人事件の謎を解いていくという、ミステリタッチの1作。
その世界観を大きく形作っているのは、「もし、イエス・キリストが十字架にかけられて死んでいなかったら?」という違った歴史の時間軸をモチーフにしている点。この世界ではキリストは死んでおらず、己を殺そうとした者たちに復讐を果たしたキリストは、いまでも生きており、この世界で大きな影響力を保持しているという(ただし、キリスト本人は本作には登場しないようだ)。
審問官(インクイジター)は、キリストの警察のようなもので、キリストから力を与えられて“幻視”を見ることができる。たとえば、相手の言っていることが疑わしいと察したときは、“幻視”によって嘘を暴くことができるようだ。
ちなみに、この世界にはインクイジターは「軍隊を構成できるくらいいる」(ピヨトル氏)そうだが、ゲーム中にほかにインクイジターが出てくることはないとのこと。
デモでは、街のマーケットでの商人とのやり取りが紹介された。モルディマーに対する対応はかなりうさんくさいが、質問に対してどう答えるかを始めとする、登場人物とのやり取りによってストーリーが変化していくという。
本作では、謎を解いていく“ディテクティブモード”に、適宜敵と戦うアクションが入ってくる模様。デモでは、街中での敵とのバトルも展開された。
そして、デモではすったもんだのあげく商人とのバトルに。どうやら商人は、死刑執行人が所持していたマスクをかぶったことで、人格が豹変してしまったようだ。ピヨトル氏いわく「最初のボス戦」になるというが、マスクをかぶった死刑執行人は極めてグロテスク。韻を踏んだ言葉遣いを駆使しながら、モルディマーに襲いかかってきた。
強攻撃、弱攻撃、防御、かわしなどを駆使してのバトル。加えて商人とのバトルでは、“ジャースケン”というスキルが使えた。これは、敵を盲目にしたり、体力を回復させるために使用するもの。ストーリーを進めることで、新たな攻撃方法なども追加されるとのこと。
また、パズル要素もあって、デモでは指輪の文字を合わせて扉を開けるというフィーチャーが紹介されていた。
さらに、本作には“日誌”があって、謎を解明するうえで大いに役立ってくれるようだ。
本作でさらに印象的なのが、“アンワールド”。ここは、「光と闇のあいだ、生命と死のあいだ」という不思議な世界で、モルディマーにしか行けないという。モルディマーはここで事件のヒントを見つけることになるのだが、この“アンワールド”はとても危険な場所で、いろいろな邪魔が入るという。モンスターは凶悪で、モルディマーは攻撃できず、ただ逃げるだけ。ミニオンという小さい敵もいるが、彼らは倒すともっと増えてしまうのでやっかいだ。
“アンワールド”だけで使えるアビリティもあって、光のパワーでテレポートもできるという。ただし、光のパワーは使うことで消費していくようだ。“アンワールド”へは何回か行くことになるが、行くたびに難易度が上がるとのことだ。
最後に、ピヨトル・シーマズゴ氏とサウンドデザイナーのコンラッド・ゲドリス氏にいくつか質問をぶつけてみた。
――なぜ、「キリストが生きていたら?」という設定にしたのですか?
ピヨトル私たちはダークファンタジーを作りたいとずっと思っていました。それが5年くらい前に、“イエス・キリストは生きている”という設定のポーランドのフィクションを見つけて、大きなインスパイアを受けました。これまでのゲームにはないし、現実ともまた違う、“もうひとつの現実”に可能性をすごく感じたので、“これでいこう!”となったのです。そこから、ゲーム化にあたって、設定やストーリーを練り込んでいきました。
――モルディマーはどのような人物なのですか?
ピヨトルあまりいい人ではないですね(苦笑)。本作はマルチエンディングなのですが、モルディマーをいい人にしようと努力したら、違ったエンディングになると思います。
コンラッド彼にはダークな背景がありまして……。とはいえ、最悪な人というわけではありません。
――真のエンディングは、彼があまりいい人ではないままで道を進んだものになる?
コンラッドそれは、言えません(笑)。
――本作で注力しているポイントは?
ピヨトルストーリーです。本作では殺人事件の謎を解いていくのですが、そこにヴァンパイアがもしかして関係しているかもしれないですし、プレイしているうちに枝分かれしていきます。捜査していくところにおもしろさがあります。ストーリー主導のダークファンタジーですね。
――アクションがあまり得意ではない人も楽しめる?
ピヨトルそうですね。得意ではない方のためにアクセシビリティーをよくしています。制限時間のあるゲームプレイもあったりするのですが、制限時間を長くしたりとか。さらには、障害のある方でも見られるようにしたりもしています。
本作ではマップは表示されないで、建物のマークなどを確認して移動していくことになる。地区は6つあり、自由に行き来できる。
――本作は架空の街が舞台なのですよね?
コンラッドケーニヒシュタインは架空の街ですね。ドイツに近くはありますが……。中央ヨーロッパのどこかで、貿易の中心地です。
――発売日は?
ピヨトル“カミングスーン”です。アニメーションも改善したいし、いろいろと調整したいことがあるので、はっきりとは言えません。
――最後に日本のゲームファンに向けてメッセージをお願いします。
ピヨトル日本という美しい国に、このゲームが届いてくれるとすごくうれしいです。すごく素晴らしいストーリーで、ミステリを解いていくおもしろさもあります。ぜひ期待していてください。
コンラッドこの作品の美しさを、日本のゲームファンにわかっていただけたらうれしいです。
ピヨトル・シーマズゴ氏(右)とコンラッド・ゲドリス氏(左)。
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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202308/27314682.html