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『スーパーボンバーマン R 2』×爆破解体漫画『解体屋ゲン』コラボ原作者インタビュー!「もうドカンドカン爆破しちゃえって」。爆発的発想から100巻超の長寿作品が生まれた | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

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 2023年9月14日、『スーパーボンバーマン R 2』が発売された。

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 本作はおなじみの『ボンバーマン』シリーズ最新作。みんなでワイワイ楽しめる対戦モードやひとりでじっくり楽しめるストーリーモード、さらに攻撃側と防衛側に分かれて多人数で競い合う非対称対戦モード“キャッスル”も新たに搭載されている。

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コラボイラストを公開!
『解体屋ゲン』とは
大人の男のボンバーマンこと『解体屋ゲン』原作者に直撃
背水の陣から生まれた爆破解体技術者マンガというアイデア

コラボイラストを公開!
 そんな『スーパーボンバーマン R 2』の発売を記念して、唯一無二の爆破解体マンガ『解体屋ゲン』との爆破コラボで直筆イラスト色紙を制作! 景気のいい爆風を背景にして、主人公のゲンさんや仲間たちが白ボンたちに扮している。

 この直筆イラスト色紙は週刊ファミ通2023年9月28日号(No.1815)誌上にて読者プレゼントを実施中(2023年9月28日消印有効)。欲しい人はぜひ当該号誌面をチェックして応募してほしい。

『週刊ファミ通』2023年9月28日号 No.1815(Amazon.co.jp)

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 さらに、『解体屋ゲン』原作者の星野茂樹氏に爆破つながりでインタビューを実施。聞いてみると、「作品が20年以上続いたのはドンドン“爆破”させたから」? 爆破にまつわるアレコレを聞いた。
『解体屋ゲン』とは

 週刊漫画TIMES(芳文社)で好評連載中の爆破解体・建設工事現場・最新技術・お仕事人情マンガ。
 2002年のトライアル掲載を経て連載開始され、20年を超える長寿連載となっている。日本に爆破解体を根付かせたい主人公、朝倉巌(通称:ゲン)がさまざまな工事現場で奮闘する姿を描く。
 仲間が洞窟に生き埋めになったり、ビルの屋上から飛び降りようとする人間をビルを下から少しずつ爆破解体することで救助したりと破天荒なエピソードも満載。66巻“秘密の花園”回は、ゲンさんが美少女工事現場アーケードゲームにハマって開発者と語り合うという異色回。2023年現在、単行本は102巻まで発売中(電子書籍展開のみ)。

星野茂樹 氏(ほしの しげき)

マンガ原作者。群馬県前橋市出身。2002年より『週刊漫画TIMES』(芳文社刊)誌上で『解体屋ゲン』連載開始。以来、20年以上週刊連載を続けている。(文中は星野)

大人の男のボンバーマンこと『解体屋ゲン』原作者に直撃
――『解体屋ゲン』には、美少女工事アーケードゲームのエピソード“秘密の花園”や、黒川文雄氏が登場するゲーム制作プロジェクト『モンケン』回など、ゲームファンが読むとよりおもしろい話だろうネタが登場しますが、ゲームは遊ばれるのですか?
星野遊びますよ! 『ボンバーマン』も昔よく遊んでいました。最初は「ゲーセンで遊んだ記憶があるな~」と思ったのですが、気になってちょっと調べ直してみたら、その記憶は『ボンバーマン』ではなく『ロードランナー』(1984年稼動)でした。
 そのころ僕は群馬の進学校に通う受験生だったのですがドロップ・アウトしていて(笑)、高校のそばのロードサイドに自動販売機とテーブル筐体のゲームが並んでいるところがあって。
――ああ、そういうお店ありますよね。ちょっとうらぶれた空気と言いますか……。
星野そう(笑)。そこに落ちこぼれたちが集まって、アーケードゲームにハマっていたんですよ。僕も家庭ではゲームが許可されていなくて、そこで遊んでいました。受験生だったのですが(笑)。
――あら。
星野おかげでバッチリ浪人しまして……。
――あらら。
星野そして浪人時代に、友だちの家でファミリーコンピュータ用の『ボンバーマン』をよく遊んでいたんですよ。それが若き日のいい思い出……というか、ちょっとビターな思い出ですね(笑)。
 僕が高校時代に遊んでいたと考えると、『ボンバーマン』ってかなり長く続いている作品なんですよね。
――今回は最新作『スーパーボンバーマン R 2』の発売記念企画なのですが、『ボンバーマン』自体は今年でシリーズ40周年ですね。

2023年9月14日発売となった『スーパーボンバーマン R 2』(Switch、PS5、PS4、XSX|S、Xbox One、PC)。いつもの『ボンバーマン』に加え、バトルロイヤルモード“ボンバーマン64”や、攻撃側と防衛側に分かれて戦う新モード“キャッスル”など多彩な遊びを収録!

星野それはすごい。
――本当はほかにやらないといけないことがあるときに遊ぶゲームって、独特の“黒い快感”みたいなものがありますよね。
星野そうなんですよ! 何なんですかね、あの冷や汗をかくような異常な快感は。「いまやるべきことはゲームじゃないない」と頭ではわかっているのに、つい遊んじゃうんですよね。そして、あっという間に何時間も経っていて……。
――『ボンバーマン』を発売していたハドソン(当時)の高橋名人のように「ゲームは1日1時間」! と言いたいところですが(笑)。
星野いまは、私の子どもたちが同じように遊んでいて、「ああ、時代が変わっても、子どもはこういうもんだよなぁ」と感じます。でも、こういった経験が100%悪いことだったかというとそうではなくて、そういう遊びの経験もあったからこそ、私はいまマンガ原作者という仕事についているんだと感じています。
 子どもがゲーム好きなので、今回のインタビューも「ファミ通に親父が出るんだ!?」と、衝撃を受けていて、私もちょっと誇らしい気持ちです(笑)。
――最近ではどんなゲームを遊んでいますか?
星野『地球防衛軍』シリーズも遊んでいますよ。おもにPCで遊んでいて、『地球防衛軍4.1 The Shadow of New Despair』、『地球防衛軍5』を遊びました。『地球防衛軍6』もPC版が出たら遊びたいと思っています。
 『解体屋ゲン』のセレクション版のなかに、“ゲンは宇宙防衛隊員”というのがあるんですが、これはこのころ私が『地球防衛軍』にハマっていたというのが見て取れるタイトルですね(笑)。

マンガ『解体屋ゲン セレクション版 ゲーム・異世界編』1巻(Amazon.co.jp)
――確かに。
星野とはいえ、そのまま『地球防衛軍』を描くわけにはいかないので、それをどう取り込むかと考えて『宇宙防衛隊』というゲームを考えてマンガに登場させました。
――近い!(笑)
星野私はシナリオを文章で書いて作画の石井さん(石井さだよし氏)に渡すんですが、石井さんは自衛隊出身なので出てくる機体がゼロ戦モチーフだったりするんです。
 シナリオを渡してから紙面に掲載するときまで絵がついた状態で私のところに戻ってこないので、発売号で仕上がったデザインを初めて見て驚いています。これは毎回のことですが、とくにゲームが登場するエピソードは、ゲーム内の画がまったく想像できないので楽しみにしています。
 セレクション『解体屋ゲン ゲーム・異世界編』では、そのほか『立ち上がれ! クマ男』とか『飛び出すな! へいたん娘』という、ちょっとパロディーな架空のゲームタイトルも出てくるので、ファミ通読者の方にはぜひ読んでいただきたいですね(笑)。
 あとゲーム関連の話題で言うと、じつは私もゲームアプリを作っていた時期があったんです。
――そうなんですか!?

星野手すき和紙の取材をしたことがあって、その制作工程を再現したゲームを外国人観光客向けに作ってみたんです。当時、海外向けに忍者のマンガを作っていて。そういった関係もあって、プロモーションとしてアプリを作ってみたんです。
――『解体屋ゲン』の連載を並行しながらということですよね。
星野はい、個人出資で完全なる私のプロジェクトとして動かしていました。『解体屋ゲン』とそのマンガと、アプリ制作と、いろいろとやっていますね(笑)。
――マンガにも商店街のコンサルティングでアプリを作るエピソードがありましたが、これはその経験から来ていたんでしょうか?
星野そうなんですよ。
 実際にやっていなくても書くことはできますが、体験したことじゃないと実感みたいなものがなかなかでないと思います。ほかの話も大体は元ネタというか、元になる経験があるか、なくても作るようにしています。
――ネットでも話題になった、ゲンさんが美少女工事現場アーケードゲームにハマるあの回も星野先生の実体験が元で?

サービス終了が発表されたゲームとの向き合い方とは?
「秘密の花園」(1/5)
#解体屋ゲン #解体屋ゲン  #サ終発表 #サ終のお知らせ https://t.co/HvESDXKjtx 星野茂樹(『解体屋ゲン』原作者) (@KowashiyaGEN)
2023-04-04 20:43:07

星野“秘密の花園”がゲーム系ではいちばん売れた話なんですが、あれは、じつは実在したああいうゲームのプロデューサーさんから、ご連絡をいただきまして、「自分の作っているアーケードゲームの運営が終わるんだ」ということで、話を聞きに行ったんです。
 そこで、オンラインゲームはサービスが終わるとまったく遊ぶことができなくなってしまうということを知ったりして、それで作ったお話なんですよ。
――ゲーム好きとしてすごく共感できるエピソードでした。
星野ただ、作画の石井さんは別のゲームの筐体を参考にして作画をされたので、筐体の形は『プリパラ』(タカラトミーアーツ/2014年稼動)に似てしまったのですが、実際の題材は別のゲームなんですよ。
――そのモデルになったタイトルというのは?
星野ナイショですよ? ……(ボソボソ)……なんですよ。
――ああ! 以前週刊ファミ通でアンケート企画をやった際、読者からの熱いメッセージがたくさん届いたタイトルでした。
星野セールス的にはそこまでは振るわなかったそうなのですが、ものすごく熱心なファンがいる作品だとお聞きして、そしてああいうゲンさんがドハマりして、サービス終了に涙する……という話ができあがりました(笑)。

『解体屋ゲン』66巻収録『秘密の花園』より。ゲームファンなら思わず共感してしまうゲンさんの叫び。

星野あとは『モンケン』ですよね。あれはおそらく黒川さん(黒川文雄氏)たちから声をかけてもらったと思います。

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『解体屋ゲン』548話『モンケン』を探す男たち。黒川文雄氏のほか、飯田和敏氏や中村隆之氏、納口龍司氏が実名で登場。

『解体屋ゲン』 #548 モンケンを探す男たち 前編(星野茂樹氏 公式note)

――「マンガのネタにしてくれませんか?」みたいな提案があったんですか?
星野そうだったと思います。最初から直接「マンガのネタにしてくれ!」と言われたわけではないと思いますが、そういう意図があったんだと思います。『解体屋ゲン』のなかではアーケードゲームになっているんですが、紆余曲折を経てNintendo Switch版が発売されたのかな。『モンケンクラッシャー』とちょっと名前を変えて。

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――『解体屋ゲン』では早い段階からVRや遠隔操作での工事手法などを取り上げられていますが、やはり作品に活かすために最新技術を勉強されているんですか?
星野一般の方はあまりご存じないかもしれませんが、住宅業界ってけっこういろいろな技術が進んでいるんですよ。
 早いうちからモデルルームでVRゴーグルをつけると家具を配置した様子を見ることができて、これから自分が建てる家の中にVR上で入ることができるような技術ですとか。
 そういった最新技術が実用化される少し前に取材をしたり、自分で勉強しているので作品に活かされるのが実用化よりも若干早くなるという感じです。ニュースで紹介されるようなレベルの技術はほぼ確実に数年後にはモノになるので、いまのうちに唾つけとこう、と。
――いまでこそChatGPTなどがあり、技術に興味のない人たちにもAIのすごさが伝わっていますが、それ以前から『解体屋ゲン』ではAIを扱っていました。
星野作中にボテという犬型のロボットが登場するんですが、ボテはスーパーコンピューターの端末で人間と普通に会話するんです。
 ただ、あれはSFとして描いていて、ギャグとは言わないですが「さすがにこんな高性能AIはないだろう」という感じで、出したときはけっこう不評だったんですよ。さすがにやりすぎだろうと。
 ところがChatGPTが登場したことで実現できそうになって。実際に重機の端末にもAIが搭載される未来は来ると思います。これは私に先見の明があったということではなくて、現実のほうが一気に追いついてきて、私もびっくりしました(笑)。
背水の陣から生まれた爆破解体技術者マンガというアイデア
――『解体屋ゲン』の主人公を爆破技術者とすることになった経緯というのは?
星野『解体屋ゲン』を書く前の作品が鳴かず飛ばずで終わってしまって後がなくなり、つぎの作品がうまくいかないと筆を折るしかないというくらい追い詰められていたんです。
 そこで最後のチャンスとばかりに4回ぶんのトライアル的な枠で掲載がもらえまして。当時から建設の話に興味はあったのですが、たとえば巨大なビルを建てる話を4話で描くには無理があるなあと。「じゃあ逆に、建築物を爆破してぶっ壊す話にしちゃえ」って(笑)。
――思い切りがいい!

星野4話ぶんだったら爆破解体ならスカッと終わりにできる。その当時、『ファイト・クラブ』という映画が私たちの時代のアンセムというか象徴的なところがあったんです。
 あの映画は社会騒乱の話で、資本主義をぶっ潰せ! みたいな内容で、最後はビル爆破で終わるんですよ。
 それで、4回だけだったら爆破解体ならスカッと終わりにできる。筆を折るかの瀬戸際だったので、どうせだったらドッカンドッカンやって終わりになればそれでいいじゃん! みたいな。
 半分やけっぱちだけど「やるだけやってやるぜ」と思い、題材を爆破解体にしたんです。そして4話ぶんの連載だったらそれぞれを“起・承・転・結”の回にするというやりかたもあったけど、もう全部の回をクライマックスにしちゃおうと。すごく話を詰め込んで無理やり全部爆破するんですよ。
――“転・転・転・結”くらいに(笑)。
星野“結・結・結・結”かもしれない(笑)。背水の陣でしたからね。それが功を奏して、ほかの方のいろいろな4週連載作品があったけど、『解体屋ゲン』だけが連載作品になれたんです。だから、最初のほうはいまとは違ってかなり無茶苦茶なエンターテイメントでドカンドカンと爆破していくのですが、変な熱量がいまよりもあるかもしれません。
――追い詰められていたからこその底力、みたいなものもありつつ。
星野そうですね。本当にそうです。
――『解体屋ゲン』に登場する、いくら苦境に立たされても「でもがんばるんだ!」と再生するキャラクターたちとつながってくるようなお話ですね。
星野大概の登場人物は過去に傷があって、人生がちょっと捨て鉢になっていて、そこから再起する。ゲン自身がそうだし、まわりの人もゲンが救うんですよね。ヒデはビルから飛び降りようとしているところを救われるし。
――ヒデの救いかたもすごかったですね! 低層階から順番に爆破解体していって、屋上自体をだんだん低くしてしまうという。
星野ありえないですよね(笑)。だけど、読者の人たちは案外受け入れてくれて。でも、それがマンガのよさというか。「できるわけないだろ!」と自分で思いながらも、ありがたいなと。

『解体屋ゲン』第8話『初仕事』。仲間のヒデ(時田英夫)初登場。爆破解体予定のビルから飛び降り寸前のヒデを捕まえて救う。リアリティーある描写とハチャメチャが入り乱れる展開も本作の魅力だ。

――作中には“Vコード”など新型爆弾の開発が描かれたりしますが、ああいった爆発物の知識はどのように仕入れているのでしょうか?
星野『解体屋ゲン』にはいろいろな新型爆弾が登場するんですが、Vコードだけ実際に存在するんですよ。Vコードを取り扱っている実在する会社に、連載前に担当さんが許諾を取りに行ったんです。ただ当時、そちらの会社の方はあまりピンと来ていなくて、「マンガかぁ、まぁいいか」くらいの温度感で。

『解体屋ゲン』第83話『見えない爆破』(後編)より。

――よくわからないけど、という感じですよね。
星野というわけでVコードだけは実在の爆弾です。そこから時代を経て、映画『シン・ゴジラ』にその会社さんが協力しているんですよ。無人在来線爆弾の爆破シーンの参考とかなのかな? 厳密にはわからないですが、スタッフロールで名前をお見掛けしたときは、なんだかうれしかったですね。
――「あっ、爆破仲間だ!」って。
星野それ以外はフィクションですね。新型爆弾に関してはほとんど私が考えています。
――日本で爆破解体の現場を取材しようと思っても、現場自体がなかなかないと思うのですが、実地取材などはされているんでしょうか?
星野じつは、さきほどの会社さんは山中の鉄橋や電波塔とかの爆破解体をしているんですが、場所などは教えてくれないんですよ。人が集まって事故が起らないようにということだと思います。
 どこで何をやるのかっていうのは機密情報で、実際に取材できたことはないんですよね。
――でも、爆破解体のディティールがとても細かく描かれていますよね。
星野基本はネットで調べています。海外の爆破解体の映像がYouTubeなどにアップされているので、そういった動画を参考に、日本だったらこうなるかな……という感じで描いています。実際にああいった流れで爆破解体の準備が進んでいるか明確にはわかりません。
 半分くらいはフィクションですね。ただ、日本の映像もいくつかはあるので、そういう資料を参考にできるだけ嘘にはならないようにはしています。
――誰もいなくても指差し確認をするシーンなんか、「いかにもやってそう!」という説得力があります。

『解体屋ゲン』第83話『見えない爆破』(後編)より。

星野日本ならそうなると思うんです。
 ステップを飛ばさないというのはいろいろな工事の現場で見た通りなので、爆破解体でもきっとそうだろうなと。そこはアメリカと日本の違いで、日本人は誰かが見ていようが見ていまいが、工事の手順を守るんですよ。そういうディテールは爆破解体以外のさまざまな現場の取材で学んだことですね。
――爆破をテーマにした後の反響というのはありましたか?
星野4週トライアル連載のときに、そこだけポンと1位になったんですよね。やっぱりみんなスカッとする話が好きなんだなと。
――映画なんかでも、やっぱり最後は爆発ですよね。
星野掲載誌の『週刊漫画TIMES』は金曜日発売ですから、私がイメージしていたのは、1週間の現場労働でヘロヘロになって、週末にビールとかを飲みながら『解体屋ゲン』を読んでスカッとする読者。
 読者にスカッとしてもらうための爆破ですよね。そこはすごく明確で。
 だから、最近は『解体屋ゲン』がマジメにとらえられすぎている節があってややプレッシャーもあります(笑)。
――社会派の内容の回がバズったりしていますもんね。

「底辺の仕事」と呼ばれる建設業の一つの役割とは(1)
#解体屋ゲン #底辺の仕事 https://t.co/xE1Zf3txWu 星野茂樹(『解体屋ゲン』原作者) (@KowashiyaGEN)
2023-08-13 12:04:17

星野そう。社会派作品という面もとらえられているんですけど、ほんとはそんなマジメなマンガじゃないんだけどな……と。
 ただ、最近は社会派な内容を持つマンガがたぶん減ってきていて、20年残っている『解体屋ゲン』が、相対的に社会派であると見られているんだと思います。
 昔って政治マンガとかにいまよりもきっとバラエティーがありましたよね。いまはやっぱり売れないとダメなんでしょうね。
 現代マンガでこんな地味な話をやっているのは私たちくらいですよ(笑)。
――でも派手に爆破しますからね!

『解体屋ゲン』第7話『慶子のお見合い』より。石井さだよし氏の手による、迫力ある爆破解体シーンは本作の大きな見どころ!

星野ですね。そこのさじ加減はがんばらないといけないところかなと。
――ちょっと切ない現実的な結末の話もあれば、ゲンさんがドカンと爆破したりハンマーでテーブルをかち割って終わる話があったりと、社会派・エンタメ、どっちの方向に行ってもおもしろいのが『解体屋ゲン』のユニークなところだと思います。

星野計算してやっているわけではなく、その都度その都度で試行錯誤しているだけなんですけどね。毎回爆破はできないじゃないですか(笑)。
 なので、テーブルを割ってみたり、ワニが出てきたりとか。そのあたりの試行錯誤が結果的にバラエティー性につながっていて。商店街を救う話も何回かあるんですけど、あの辺もネタ切れだったんじゃないかな。
――商店街、解体せずに再生しちゃうんだと。
星野最近よく言われるんですよ「ぜんぜん爆破解体してねぇな」って(笑)。逆に900番台の回とかはすごく多く爆破してるんですよ。廃墟のホテルとか。それで、1000回を超えてからなかなか爆破解体してなくてまた怒られて。
――ちょっと爆破の波がある(笑)。そんな波を乗り越えつつも、連載は20年超、単行本も100巻超の長寿連載になりました。その秘訣はなんでしょう?
星野結果なんですよ、20年って。そのあいだに子どもがふたり生まれ、「ここで仕事を切らすわけにはいかない」というプレッシャーがあって、高いテンションを維持しながら必死で走ってきた20年です。そんな中で続けられたのは、やっぱり読者の皆様と、“爆発”の爽快感のおかげかもしれないですね(笑)。
――『ボンバーマン』も40周年イヤーでして、何か感じられることはありますか。
星野40年続いているということは、確実に世代を超えていますよね。私が子どものころに遊んでいたものをうちの子どもが遊んでいる。
 『解体屋ゲン』も「若い子は読まないかな」と思っていたけれど、最近はX(Twitter)でご覧になっていただいて、若い読者や女性読者が現れ始めているんです。
 長く続くコンテンツのいいところって、ひとつには世代を超えて楽しめることがあると思います。私と子どもとでいっしょに楽しめる。私たちの『解体屋ゲン』は20年ですが、『ボンバーマン』は40周年、世代が1周して、2周して、もう3周目に入るわけですよね。
 そういった、歴史のあるコンテンツには、世代間を超えた魅力が必ずあるんです、絶対に。そこが『ボンバーマン』のすごいところなんだろうなと思います。昔のシンプルなゲームって、そういったエッセンスをもっていて、それがもう一度再生されて歴史が作られていく。
 そういった流れを作る意味でも、『ボンバーマン』を遊んだことがない人でもこの機会に『スーパーボンバーマン R 2』を遊んでみてほしいですし、これまで『解体屋ゲン』を読んだことのない人も読んでほしいですね。

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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202309/19317000.html

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