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Switch『ゲームセンターCX 有野の挑戦状1+2 REPLAY』発売の経緯や注目ポイントを有野課長本人に聞いてみた。『ゲームセンターCX』20周年記念のトリを飾る大型企画 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

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 2003年に放映がスタートし、現在もCSフジテレビONE で放映中となる、いまやゲームを題材にしたバラエティー番組の金字塔的存在となった『ゲームセンターCX』。

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 番組開始から20年を迎えた2023年は、YouTubeに公式チャンネルを開設に、うまい棒やSEIKOの腕時計といったコラボアイテムの発売、そして10月29日には番組史上最大のオフラインイベント、『ゲームセンターCX 有野の挑戦inさいたまスーパーアリーナ 20周年大感謝祭』の開催を控えているなど、精力的な動きを見せている同番組だが、さらに20周年イヤーのトリを飾る大型企画として、“ゲームのリマスター版の発売”も決定!
 2007年、2009年にニンテンドーDSで発売された“1980年代風レトロゲーム体験型ゲーム”、『ゲームセンターCX 有野の挑戦状』と『ゲームセンターCX 有野の挑戦状2』をHDリマスター化して1本にまとめた『ゲームセンターCX 有野の挑戦状1+2 REPLAY』が、Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)で発売されることが先日発表された。

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 今回『ゲームセンターCX 有野の挑戦状』のリマスター化決定の報を受けたファミ通.com編集部は、「有野課長のゲームの話は有野課長に聞くのが一番だろう」というシンプルな判断のもと(単純とも言う)、有野課長にインタビューを実施。『ゲームセンターCX 有野の挑戦状1+2 REPLAY』が発売されることになった経緯や、Nintendo Switch版で追加される新要素、さらには間近に控えたさいたまスーパーアリーナでのイベントへの意気込みなどを聞いてきた。

有野課長(有野晋哉)(ありのしんや)

大阪府出身。1990年に高校の同級生だった濱口優氏とお笑いコンビ“よゐこ”を結成。アニメ、ゲーム、アイドルへの造詣の深さを活かし、ピンではテレビ番組『ゲームセンターCX』などゲームに関連するさまざまな番組、企画に出演している。

『ゲームセンターCX 有野の挑戦状1+2 REPLAY』の見どころは有野課長の絵描き歌
――本日はよろしくお願いします。まずはベタな質問になってしまいますが、Nintendo Switchで『有野の挑戦状』があらためて発売されることが決まった感想からお教えください。
有野課長個人的にはやっとキタって感じでしたね。要望っていうほど大層な感じではないんですけど、Nintendo Switchが発売されたころに鈴井さん(鈴井匡伸氏。開発元であるインディーズゼロの社長)に「有野の挑戦状、移植したらどうです? 移植やったら簡単ですよね?」みたいな話はしてたんです。そうしたら「有野さん、そんなに簡単なことじゃないんですよ!」ってけっこう怒られましたね(笑)。移植やから1と2をガチャガチャとくっつけて、ちょっとNintendo Switch用に画面を調整したら出せるんちゃう? って思ってたので。そんな軽い気持ちで言っちゃったんですけど。
――そんなに軽くないと(笑)。ニンテンドーDSは画面がふたつあるゲーム機ですからね。そこが移植の際にネックになることが多いとは、インディーズゼロさんに限らずいろいろなメーカーさんからも話を聞きます。
有野課長こっちは素人やから。テレビやとスタジオの映像にスマホの画面ハメたりっていうのは簡単なことなんですよ。ハマらない所は番組ロゴ入れたりさ。だからゲームも端っこのほうをちょいちょい切ったりしたらNintendo Switchの画面にも収まって遊べるんちゃうって簡単に言いました。いやぁ、怒られたなぁ。
 あとはそもそも当時の開発で使っていたソフトがいまのPCでは動かないから、当時のゲームのデータをいまの環境で確認して動かせるようにするところからで、そこからすごい手間がかかるって説明されて、「あーゲーム作るってめんどくさい!」って思いました(笑)。最新の機器でやろうとするとそんなに面倒かって。昔の写真をいま見るだけのことじゃないんやって。だから番組が20周年のこのタイミングでようやくお願いできるっていう感じだったんやろうなあって。鈴井さんとかバンダイナムコの人によくよく話を聞いてみると、2年くらい前から発売に向けていろいろな大人が動いてたみたいですね。
――やっぱり時間がかかりますね……。もともとは2007年と2009年に発売されたゲームですが、当時印象に残っていることはありますか?
有野課長2007年に『ゲームセンターCX』のゲームを出そうってなったときには、最初は「絶対カセットで出したい!」って言ってたんですけど、ファミコンのカセットを作っている工場がもうどこにもないぞってことがわかって、「えー……じゃあやめとくか」って話をした気がする。カセットで出さないとっていうヘンな意地がありましたね。知らないあいだにDSで発売しようってことになってましたけど(笑)。
――(笑)。Nintendo Switch版にはさまざまな新要素が入っていますが、有野課長的にオススメなものは?
有野課長とりあえずオープニング画面を見てほしい。「これ写真やん!」って思うくらい、番組の挑戦部屋が再現されてるので。ここまでやるなら、写真でいいやんって思うけど、そこは作り手の遊び心なんでしょうね。キレイに再現されるんじゃなくて、所々がちゃんと汚れてる感じとか、すごくこだわって作りはったんやなって。

挑戦部屋を再現した、ゲームタイトル画面。

 でも最初にあがってきたバージョンだと課長のデスクのテレビの後ろのケーブルが雑でした。散らかった感じにしたかったんやろうけど、「阿部さんはこんな雑なケーブルの束ねかたはしないですよ」と言ったら、つぎの収録のときに開発の方が来はって写真を撮っていって。だからそこが直ってるから見てほしい。ウチの技術の配線の美しさを。あ、放送で見てるか。見て欲しいのは開発チームの要らぬ遊び心!
 あと挑戦部屋がスタート画面に変わったことで、ゲームのほうも「番組での課長の気分でゲームに挑戦できる!」っていう前提になったと聞いています。DSのころはゲームの世界に没入してもらいたいって狙いがあってスタート画面から作り込んでたみたいやけど、今回は課長の挑戦部屋そのものからスタートする。時代というか、考えかたが変わったんやなあと。
――有野課長の挑戦部屋からそれぞれのゲームタイトルに入ってからのメニュー画面、80年代の子どもの部屋を再現したようなスタート画面も凝ってますよね。
有野課長ココすごいですよね。ニンテンドーDSのダブルスクリーンやったのを、Switch用に、そうやって1画面にするんや! って画面作りはビックリした。だって、課長気づいてなかったですもん。「何が変わった?」って。そんなスタート画面の子ども部屋はね、昭和生まれは懐かしめる。平成、令和生まれの子どもはわからないでしょうけどね。親に細々聞いて欲しい。「こんなのあったの?」って。課長の、親の子ども時代をね。ただ子ども部屋も黒電話のダイヤルの穴の数が1個多かったりしたかな(笑)。課長は現場ですぐ言うから、開発チームが画面拡大して数えて、「……多いです」って落胆してたなぁ。若いデバッカーでは気づけないですよね。課長に見せてよかったな。

――黒電話もなかなか見ないものになりましたから(笑)。
有野課長あとゲームに使う声の録音をびっくりするくらいやりましたね。400種類ちょいくらい録ったんちゃうかなあ。声の収録の後に『ゲームセンターCX』本編の収録もやったんですけど、その日はオープニングから声がガラガラになってました(苦笑)。いつか番組でも放送されると思う。
――ボイスは当時のままとはいかず、録り直しが必要だったということですか?
有野課長いや、言うて良いのかな? 今回追加される新しいゲーム用に声がほしいって言われて、それ用に録りました。1+2だけで十分やのに、1個新作追加してくれたんですよ。
――おお。では、新規ボイスだけで400種類あるってことなんですね。
有野課長そう。新しいゲーム用と、ゲームを始めるときのかけ声みたいなのもやりました。それとどこで使うんかわからないんですけど、絵描き歌を1曲歌いました(笑)。あ、言うてよかったんかな。
――絵描き歌!? 挑戦部屋のホワイトボードに絵描き歌の絵が表示されたりするんですかね……?
有野課長全然わからないです。どこで使うかはわからへんねんけど、録ったんですよ。80年代の雑談してたらね、当時のアニメには盆踊りとか絵描き歌とかエンディングにあったなぁって話してて、課長から「ああいうのが欲しいなー」と軽い気持ちで言ったら、一ヵ月後の録音日にちゃんと作ってきてくれて。鈴井さんが絵描き歌を作ってきて。仮歌も鈴井さんが歌ってました(笑)。「雑談やんか! 何作ってんの!」とは言えなかったですね。
 でも、収録の時に菅さん(菅剛史氏。『ゲームセンターCX』の番組プロデューサー)と鈴井さんのせめぎ合いがあったのがおもしろかったですね。鈴井さんが歌ってくれた仮歌がちょっと歌いにくかったので、ぼくが知ってる絵描き歌はこんなメロディーやったなあって変えて歌ったら、鈴井さんから「ストップストップ! 曲が違います、歌詞も違うし」って止められて(笑)。
 そしたら菅さんからは「そこはアドリブで。有野さんのよきようにやらせてあげてください」ってフォローが入って、バラエティーとゲーム業界のせめぎ合いみたいになったのがおもしろかった。けっきょく、課長としてはゲーム業界も立てて、両方のバージョン録って、どっちが使われるのかはわからへんねんけど(笑)。
――発売されるまでわからない(笑)。
有野課長課長の理想としては、1曲だけ。鈴井社長がノリノリで歌ってるバージョンをゲームに入れてほしい。「この知らないおじさんの歌声、何?」ってみんなに思わせたい(笑)。でも、これはバラエティーのノリですね。ゲーム業界に任せます。
新規収録される、新たな80年代レトロ風ゲームの内容は?
――今回、新たに追加される新規のレトロ風ゲームについても教えてください。このゲームの注目ポイントはどこになりますか?
有野課長まずはグラフィックがいいですね。スーファミっぽい。80年代のゲームのドット絵を再現する感じがすごくうまいなあと。知らんかったんですけど、いまの時代にドット絵でゲームを作るのって決して楽ではないらしいんですよね。

新たに収録されるレトロ風ゲーム。

――そうですね。3Dがベースになっていることもありますし、ドット絵を描ける人が少なくなっていると聞きます。
有野課長へえ~描き手も減ってるんや。画面の解像度が上がってもドットを描く筆(ツール)を太くすればいいんじゃないの? って思ってたんですけど、鈴井さんにそうやって言うと「いやいやいや」と(笑)。こっちがイメージしているものと実際のゲーム制作ってぜんぜん違うんですよね。何か言うと「そんな簡単じゃないんですよ」って答えが返ってくる。その齟齬がおもしろいですね。
 インディーズゼロを覗きに行っても、僕が制作部屋に入るときは毎回画面を消されるところから始まるんですよね。このゲームに課長も参加してるんやけどって思っても、「別のゲームも作ってるので」って。言わへんけどなあって思うけど(笑)。
――インディーズゼロへ行った際はどういうことを話し合ったのですか?
有野課長この前、収録で行ったときは、ゲームのステージに置いて使えるような、80年代に道によく落ちてたものを教えてほしいって聞かれましたね。なのでアクションゲームで使えそうなものとして、「一升瓶とかビールのケースとか多かった。瓶が多くて、1L瓶ケースもあった」って言った気がする。酒屋の近くの自販機やと、いっぱい小銭が落ちてて、自販機の下に落ちている小銭を拾おうとしている子どもがいっぱいいたなあとか。
 あとはゲーム中に敵として出てくるキャラクターのセリフを考えたりもしました。こっちはその場でキャラクターの説明聞いて、こういうときになんて言いますかね「さあどうぞ」って。これがたいへんで、みんな課長がおもしろい、楽しい答えを出してくれるんやろうなあって顔で待ってて、途中からひとりでやる大喜利みたいになってましたね(笑)。課長がセリフを考えているあいだ、番組の制作陣が、「芸人さんだからといってそんな簡単にポンポンとおもしろい答えって出ないんですよ」ってつないでくれて。課長は出しましたけどね。
――ゲーム制作側が思うテレビ番組の作りかたと、テレビ制作側が思うゲームの作りかたの認識で、お互いに差があるのがおもしろいですね。
有野課長ああ、そうかも。ゲーム側とテレビ側で、お互い「これは簡単でしょ?」って思ってるのが違うってことなんでしょうね。テレビ側は「ゲームの移植ってダビングするようなもんでしょ?」って言っちゃうし、ゲーム側は「大喜利って、どんなお題でもすぐやれますよね?」って、お互いが「いやいや、そんな簡単な事じゃないから」って、勉強になりましたね。
――でも、大喜利ってお笑いの仕事でもヘビーな部類ですよね……?
有野課長ヘビーに感じるかは、向き不向きですよ。そのお題に向いてる人もあるし、誰かの答え聞いて、「あ、それやったらできるわ」ってなる場合もあるし。芸人やからって全員できるわけでもない。「それお題が悪いです」とも言いたくないし。そこはゲーム側の人はわからないじゃないですか。大喜利のお題を出すのが得意なグラフィックデザイナーがおるわけではないですし。
 収録のときには笑いを取れるほうを選んでやったんですけど、よくよく考えると大喜利的な目先の笑いを取りに行くような答えよりも、そのキャラクターが言いそうなことを、ちゃんと言わせたほうがいいんじゃないかなって思って、けっきょく持ち帰ってやり直しました。でもお互い、いいもんを出そうとしてやってることやからね(笑)。本番で見せたものは完成版には入らないんですよね。ウチはそうやって楽しんでもらってます。

――課長の残業ですね。お疲れ様です……! いまの時代に『ゲームセンターCX 有野の挑戦状』がリマスターされるということで、有野課長がゲームをプレイする側から本作で実況される側にも回ることにもなると思うんですけど、これから投稿されるであろう本作の実況動画について思うことはありますか?
有野課長あー、なるほど! ホンマや! すげー! 実況する配信者は課長の口座に現金振り込んで欲しい! アカンのか。でもこのゲームって、プレイしているあいだはありの少年がずっとしゃべってますよね? ゲームの状況に合わせて「危ない!」とか言うし。そういう音声って切れるのかな?
バンダイナムコエンターテインメント担当者 設定でオフにできます。
有野課長配信者のは切れない設定にしてください(笑)。無理か。あー、そうか。課長の声オフ機能は当時からあったんよ。1作目を出したときに音声の須田さんのお子さんから、「課長の声がうるさい」って感想が来たので、2作目で切れるようにしたんよね。ユーザーの声をすぐに反映する開発陣やったんですよ。それが今回は実況のときにも利用されると。なるほどね。
 でも課長の声、ネットの実況プレイでも聞きたいなあ(笑)。リアクションがかぶったら嫌なんかなって思うけど、逆に同じリアクションを取ったことを楽しんでもらったり、つぎにありの少年が言いそうなことを当てにいったりしてほしいですね。ゲーム内のありの少年と上手に掛け合いして欲しいなぁ。「わかってるわ!」とか「ああ、言うことかぶった!」とか言い合って欲しい。ゲームそっちのけで、掛け合いのうまいプレイヤーとかいたら見にいく。でも、会話のパターンは増えてるから相当難しいですよ。
 あとは実況じゃないですけど、ゲームをやるからには2周はしてほしい! 2周目でエンディングが変わってるかは知らんのですけど、レトロゲームの義務として2周クリアーしてください!(笑)。
――『魔界村』などのように2周前提で(笑)。限定版には特典として有野課長の新たな挑戦のDVDがつくようですが、こちらの内容についても教えてください。
有野課長今日このインタビューのあとに挑戦するので、どういう内容になるかはわかりません!(笑)。サポートADの話によるとかなり難しいみたいなんで、不安でいっぱいです。最後まで行けるかどうかもわかんないですね。
 最初はバンダイナムコから出るゲームやから、『ワニワニパニック』をうまいことやれへんかなって頼んでみたんですけど(笑)。ワニワニパニックをずっとやってるところに石川さん(石川祝男氏。元バンダイナムコゲームス(当時)の社長で、『ワニワニパニック』の開発者)が来て、「そろそろお時間です」って言ったらおもしろいんちゃうかなと思ったんですけど。無理やったみたい。ソフトのヒントとしては、バンダイかナムコ、どっちかのゲームです!(笑)。
――あと、『ゲームセンターCX 有野の挑戦状1+2 REPLAY』を引っさげて、東京ゲームショウ2023に出演することも決まっています。2023年9月23日のステージではどういうことをされるのでしょうか?
有野課長何も決まってませんよ(※インタビュー時)。2作目が発売されるときのゲームショウでは、ゲームに使う音声を録ったと思うんですけど、それを今回のゲームショウだったり、さいたまスーパーアリーナの番組イベントでもやりたいって言ったら、「絶対に間に合わない」、「録音しても反映できない」と言われて。これもテレビの悪い癖ですよね。発売の週までは行けるでしょって言うたら「いやいやいや」って言われました(笑)。

YouTube開設やコラボを経て、さいたまスーパーアリーナでグランドフィナーレを迎える20周年イヤー
――番組20周年企画に関しても聞かせてください。番組のファンからするとYouTubeに公式チャンネルが作られて、過去の挑戦を配信で見られるようになったのがいちばん大きなトピックなのかなと思うのですが、番組側で何か変化を感じることはありましたか?
有野課長課長としては何も変わらないです。生活環境が変わって、単純にCSを見る環境がなくなった人たちが戻ってきてくれた感じですかね。「あ、まだやってたんや」みたいな感じで喜んでもらえてるのかなあと。ただ、いままではハガキだったり番組のメールフォームからの感想だったんですけど、コメント欄でスタッフが疲弊するっていうのはあるみたい(笑)。
――そうなんですか!? だいぶ高評価の多いチャンネルだと思うんですけど。
有野課長なんか最初のうちは分割してアップしてるのが不評だったらしくて。でも20年やってるとはいえ、回数にしたら300本ちょいっていう限られた資源なので、毎回フルでアップしてたらすぐに終わっちゃう。だから分割させてほしいねって課長が言った(笑)。それくらいですね。
 僕としてはYouTubeでもいっぺんに見たいのかーっていうのが発見というか、感想になりますね。まとめて見たいって要望が多いようなら、1回分割してアップしたものを、またもう1回まとめてもええんかなあと考えたりもしますが。そこはテレビ屋として同じ物をまとめてアップは嫌なのかなぁ。
――さいたまスーパーアリーナで挑戦するタイトルについては、放送1回分をまとめた形でアップされてますよね。
有野課長そうですね。あれは来る人は見といてねって意味であげてるので。課長も「見といて」って言われてますけど(笑)。僕も見直して、当時を思い出しながら本番に臨まなアカン感じになっています。

――『東京バス案内(ガイド)』のコメント欄には、当時の制作者さんがコメントを残していらっしゃいましたね。

【さいたまイベント】予習 有野の挑戦『東京バス案内 今日からキミも運転手』

有野課長ありましたね。新卒で手伝ったのがもうレトロゲームって。そういうのがあるのがネットが普及しての楽しいところですよね。作った人たちが見て、ちょっと自信になるみたいなことはうれしいところですね。作ってたときはめっちゃ怒られたけど、課長が喜んでくれてるの見て元気が出た、みたいなことがあるといいなあ。
 でもYouTubeは時代の波、ってことでしかたなく始まったってところもあると思う。だから20周年が終わったらパッと更新がなくなるかもしれない。「CSに戻りまーす。また5年後~」って(笑)。
――(笑)。最初から期間限定という触れ込みではありますが、続けてほしいという声はかなり多いように思います。
有野課長ありがたいねぇ。でも、目的としては、「さいたまスーパーアリーナって大きなホールでイベントやるよ! 集まって!」って、CS環境がなくなった人に思い出してもらうためやしなぁ。課長としては放送されずに捨てられた部分が、配信で使われたりするので、捨てるところが世に出るのでいいんですけど、問題はスタッフの仕事が1個増えてるってところなんですよね。番組の収録やファンクラブとは別に、過去の挑戦をアップしたり、生配信をやったりとか。存続は敏腕なスタッフが考えてるんちゃうかな。
――けっこうYouTube用の動画や配信もやられていますよね。収録の合間に挑戦タイトル発表の動画を撮ったり、20周年企画で発売されるコラボ腕時計に封入されるサインを書く生配信をしたりとか。

【緊急生配信】課長が公式腕時計用にサインを書きます

有野課長そうね。サインは家で300人分を書くのが面倒やし、サインに添える名言をコメント欄でもらったほうが楽ってことでやらせてもらいました。配信の時間中に100枚しか書けなかったんやけど、コメント欄は家に帰ってから見直して使わせてもらいました。見てる人のほうが課長がどういうことを言ったのか詳しいんですよ。課長のほうは覚えてない、「これって何のゲームで言ったんやろう? ああ、それな! 言うたわ!」って(笑)。その場にいるみたいに反応も早くて楽しかった。で、こっちが書いてるあいだもチャット欄の雑談は続いてて、残り200枚は、チャット欄見ながら書くという課長の残業でした。
――YouTubeでは狩野英孝さんの『クリティカノヒット』や壱百満天原サロメさんとコラボもしていらっしゃいましたが、こちらについても印象に残ったことを教えてもらえれば。

GCCX×クリカノ#1【ブシドーブレード弐】一撃必殺対決!

有野課長狩野くんとのコラボは、「課長がいたから我々はこういうことができているんです!」みたいな感じで、こちらを立ててくれるっていうのがすごくうれしかったですね。でもあっちはカメラが8台あるんですよ。こっちはふだんの挑戦は阿部さんカメラと定点の2台でやってるのに。規模が違いすぎる(笑)。楽屋の窓も大きいし、夕景も綺麗やったなぁ。ウチの女性スタッフらと「綺麗ですねぇ」ってうっとり見てた。なんか『ドラゴンボール』で亀仙人が「世界一の武天老師と言われた時代が懐かしいわい……」ってつぶやく心境でした。
――(笑)。でも亀仙人と違って、番組が続く限り一線から退けるわけではないですもんね。
有野課長亀仙人も、戦えるところでは戦ってると思うし、かと言って、課長は亀仙人ほど強くはないし、課長はズルさで勝ったりもするからウーロンみたいな感じかな。ん、なんの話?(笑)。
 規模感といえば、サロメちゃんのところ(にじさんじ)もそうなんでしょうね。こっちはサロメちゃん側が挑戦部屋に来てくれて。サロメちゃんから差し入れもいただいて、やっぱりお嬢様はちゃんとしてるわ。サロメちゃんとのコラボは、番組がYouTubeを始めるって決まったときに、僕からスタッフに「VTuberとコラボしたい!」って要望を出していたら、サロメちゃんが受けてくれて実現しました。
 こっちのコラボもすごいおもしろかったですね、サロメちゃんはすごい説明がうまいんですよね。向こうのスタッフよりも端的で説明がうまい。VTuberってすごいなって思いました。狩野くんたちが緊張してるところを見るのとは違うおもしろさがありましたね。サロメちゃんも緊張はしてはったんやろうけど。楽しそうにやってる感じ。たまに出る素の笑いかたとかがかわいかったなー。課長のゲーム出たら送ってやってもらおう! いや、また呼んで、やってもらおう! あ、こうすると、YouTube終わられへんのか。

GCCX×サロメ#1 サロメの挑戦【忍者龍剣伝】~サポート有野~

――最後に、10月29日にさいたまスーパーアリーナで開催される番組イベントへの意気込みを聞かせてください。ゲームイベントとしてはかなり異例というか、異常なキャパシティの会場じゃないですか。
有野課長やっぱり15000人って異常なキャパシティですよね(笑)。本田翼ちゃんがやってると思うんやけど、あれとは違うんかな。
――テレビ番組のイベントで出演者ひとりっていうのは異例かと。
有野課長そうか。CSの小さな番組やから、知る人ぞ知るマニアックな番組やもんな、異例ですね。ゲームはひとりでやりますね。でも今回も辞めたスタッフが何人かステージに上がりますよ(笑)。告知とか取り上げてくれるメディアは彼らをレジェンド、レジェンドって言うけど、辞めたスタッフを呼び出してるだけなんやけどって(笑)。
 イベント自体は楽しみなんですけど、どれだけ集まってくれるかはまだまだ不安です。だって、まだ完売しましたとは言われてないので(笑)。15000席も埋まるかどうかですよね。各ゲーム会社が団体で買ってほしい。「我々のゲームも挑戦タイトルに入ってるぞ」って会場まで来てほしいなあ。何ブロックかをメーカー席として固めて「任天堂席の人ー、カプコン席の人ー」って課長が言ったら、「うおー」って声が返ってくる、「KONAMI、声太いなー」って、コール&レスポンスがやりたい。歌のベストテンの修学旅行席みたいな感じで。
 とにかく楽しみではあるんですけど、4時間ほどの長いイベントとなります。なので、トイレ休憩もちゃんとあります。
――4時間で7本のゲームをプレイするそうですが。
有野課長そう! 2時間で3本勝負でもいいのに、どんどん長くなってる。昔は24時間生放送やったから、4時間くらい見ちゃうでしょって感じなのかな。でも番組を知ってる人はすごいって驚いてくれるんやけど、知らない人に話したら「何すんの?」、「なんでさいたまでゲームすんの?」、「誰と?」、「なんでひとりなの?」って質問ばっかり来る(笑)。イチから説明すると「20年はすごいねー」ってリアクションが変わるのは楽しいんですけど、「見に行きたいです!」って言ってくれた人は、いまのところまだいないです(笑)。この温度差が楽しくはありますよね。知る人ぞ知る番組の極みになってる。
 意気込みとしては、「がんばります」しかないですね。20周年記念のイベント、おしっこちびるくらいがんばりますよ! みんなは生課長に会えてちびるなよ!

...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202309/22317538.html

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