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『エノトリア:ザ ラスト ソング』仮面の力で戦うソウルライクはイタリアの民間伝承をもとに誕生。鮮やかな世界に宿る演劇のような“奇妙さ”【TGS2023】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

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 2023年9月21日(木)から24日(日)にかけて開催された東京ゲームショウ2023。その2日目となる9月22日(金)、メインステージで『Enotria: The Last Song』(エノトリア:ザ ラスト ソング)のライブショーケースが開催された。

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 『Enotria: The Last Song』は、イタリアの新進気鋭のスタジオであるJyamma Gamesが手がけるソウルライク・アクションRPG。2024年春にPS5、Xbox Series S|X、PC(Steam)で発売予定だ。TGS会場のセガ/アトラスブースには4台、Jyamma Gamesブースには16台の試遊台が用意されている。
 本イベントでは日本初の実演プレイを交え、本作ならではのさまざまな魅力が紹介された。その内容についてリポートしていく。

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司会進行を務めたタレントのStuartO氏(左)と、実演プレイにも挑戦してくれた“でんぱ組.inc”の古川未鈴さん(右)。

本作の開発会社であるJyamma Gamesのメンバーもイタリアから駆けつけた。

Jyamma Games登壇者(上写真の左から順に)
Giacomo Greco氏(CEO)
Edoardo Basile氏(ビジネスデベロップメントマネージャー)
Andrea Beneduci氏(エグゼクティブプロデューサー)
Stoyan Stoyanov氏(ゲームディレクター)
Federico Ferrarese氏(アートディレクター)

本作が持つ3つの魅力と、全編を彩るイタリア要素
 ステージは本作の主人公と同じ鎧姿のアクターによるオープニングアクトから開幕。続けて日本語版PVの上映の後、3つの魅力が紹介された。

 魅力のひとつめは、Unreal Engine 5での開発によって実現したハイレベルなグラフィック表現。イタリアの民間伝承や歴史的な遺産、文化に基づいたファンタジー世界が、目を見張る美しさでプレイヤーの目の前に広がる。
 舞台となるエノトリア大陸は、呪いによってすべての人々から“役割”以外が奪われたことで、空虚な演劇が永遠に続くステージと化している。

本作のイメージは“イタリアの夏”。陽気なビジュアルを想像しがちだが、世界観は闇深い。

 ふたつめは、何度も倒れながら攻略法を見いだしていく“ソウルライク”系アクションRPGジャンルにおける独創的な野心作であること。プレイヤーはそれぞれに長所と短所がある“仮面”の力を使い、強大な敵に立ち向かって、世界を閉塞から解放していく。

主人公は仮面をつけることでその役に扮し、新たな力を得る。

 3つめは、ソウルライクというジャンルの発祥の地である日本に向けての、本気の取り組み。日本語ローカライズはフルボイスに対応しており、主人公に同行する吟遊詩人pulcinella(プルチネラ)役には人気声優の杉田智和氏を起用するなど、豪華声優陣が濃厚なストーリーに彩りを添える。

杉田氏はステージで上映されたPVでも凄みのある演技を披露していた。

 続いてステージ上では、テクノロジーショーケースの動画が上映された。動画内では日本初公開となる“仮面”と“ロードアウト”機能にも言及。
 仮面は強力な敵がドロップする装備で、カスタマイズ可能な3つの“ロードアウト”の中心。装備した3つの仮面を切り替えることで、仮面ごとに設定したロードアウトが瞬時に呼び出される。

仮面は特殊な能力を与える装備であるとともに、装備や設定したパーク(スキル)などのロードアウト一式を担う中核でもある。

 本作が持つ独特なテーマは“奇妙さ”。盤石な土台を作ってその奇妙さを支えるべく、ゲームプレイの根幹をほぼ作り直したとのこと。その結果として、主人公の動きはより滑らかに。敵の連続攻撃を立て続けに弾く動作“連続パリィ”が動画内で紹介された。
 制作現場では“Nanite”や“Lumen”といったUnreal Engine 5の新機能をも最大限活用し、チーム規模からは考えられないような品質の映像が実現できたという。そこでアートディレクションも見直し、大胆な色使いや印象的なステージなどを通じて本作の“イタリアの海岸”という重要な要素を保ったとのこと。

連続パリィで敵の連撃を防ぎ切り、流れるように反撃。敵の動きもどこか異質で、奇妙さが際立って見えた。

 動画の最後には、ここまでの要素が凝縮されたものとしてボス戦が紹介された。手に汗握る戦闘が楽しめるのはもちろん、ボスを含む本作のすべては、イタリアの民間伝承や歴史に基づいて作られている点も再度言及。

色鮮やかなソウルライクに宿る日本へのリスペクト
 続いて、Jyamma Gamesの面々が本作の魅力に踏み込んでいく。
 最初に挙げられたユニークポイントは“色鮮やかなソウルライクゲームを作りたかった”という点。社内での通称は“サマーソウルズ”だそうだ。
 キャラが身に着けるヴェネチア風の仮面や演劇じみた衣装にイタリア文化を盛り込んでいる。それだけではなく、風景にはスペインやフランス、ギリシャなど、地中海エリアの文化が数多く取り入れられている。

 そんな『Enotria: The Last Song』で、日本のユーザーにどんな体験が提供されるのか。スタッフ陣はソウルライクゲームが大好きで、日本のゲームを強くリスペクトしているという。ソウルライクの名前を背負えるほどの作品をぜひ生み出したいと、豪華声優のキャスティングなどを進めて、日本向けのローカライズに力を入れているとのことだ。

アジア地域のコ・パブリッシャーとしてセガという心強いパートナーが得られたことにも深く感謝しつつ、その期待にも応えられるようにと開発が進行。

実演プレイでさらなる美しさと歯ごたえが浮き彫りに
 ここまで来たら、やはり気になるのは実際のゲームプレイ。ゲームディレクターのStoyan Stoyanov氏にアドバイスをもらいつつ、古川未鈴さんが挑戦することになった。

美しい風景に見とれつつも、道中の敵をつぎつぎと撃破していく。「見える範囲の風景の場所はいつか必ず行けるようになる」と、開発陣。

街に入るとパーティーのような音楽が聞こえてくる。住民たちは延々と踊っており、“終わりなき舞台”の奇妙さが見て取れた。

 古川さんが操る主人公はそのまま街を進めんで行き、ボス戦に突入。敵の攻撃を何度もパリィで弾くものの、連続攻撃に押し切られて倒されてしまった。「もう1回!」とお願いして再度挑んでみたものの、今度は回復アイテムを使っている隙を突かれてしまう。

連続パリィにもかなり成功していたので惜しかったと言える。古川さんは「ソウルライクゲームと言えば画面が暗いイメージだが、本作はどこも明るいことが印象的だった」と感想を述べた。

 ギブアップした古川さんから、CEOのGiacomo Greco氏にバトンタッチ。ボスの重い連撃をパリィや回避でさばき、よろめかせたところに大ダメージの一撃を入れる。華麗なプレイを見せてくれた。

パリィを決めるとボスのライフゲージの下にあるゲージが増加。このゲージが最大になると大きな隙をさらすことになる。

 もはや勝ったかと思いきや、ボスの攻撃が2連続でクリーンヒット。これだけで7割ほどあった体力が一気に奪われ、まさかの敗北となった。Giacomo Greco氏は「たぶんラグです」と言い訳しつつ第2回戦に突入。
 今度はほぼすべての攻撃をパリィで弾いていく。最後にうっかり被弾してピンチに陥ったところで仮面を変更。より軽快な動きができる装備一式に切り替え、見事に勝利を果たした。


「やっちゃった」といった感じのおちゃめな表情も見せたCEOだが、つぎの挑戦では完璧な立ち回りを披露。

 ゲームディレクターのStoyan Stoyanov氏いわく、本作は色鮮やかできれいな世界を見せつつも、難易度についてはソウルライクらしくそれなりに高く設定しているとのこと。ただし、仮面でロードアウトを瞬時に変えられることで、手札の多さによって遊びやすなっている。
 仮面は20種類以上あり、カスタマイズ性が非常に高いらしい。Stoyan Stoyanov氏は本作をRPGとして、自分が思い描く主人公として楽しんでほしいと述べた。

 以上でライブショーケースの内容は終了。ステージの最後にはCEOのGiacomo Greco氏から日本のゲームファンへメッセージが贈られた。
「ヨーロッパ各地から集結したイタリア人スタッフたちによる、“我々が思う理想のイタリア”のイメージを形にしたタイトル。日本のプレイヤーにぜひ楽しんでほしい」

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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202309/23318231.html

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