これまでの『龍が如く』シリーズを引っ張ってきた伝説の元極道、桐生一馬。“堂島の龍”と呼ばれる彼は過去の因縁から裏社会の抗争に巻き込まれ、仲間たちとの絆と己の拳で、ボロボロになりながらも茨の道を切り拓いてきた。そんな男気あふれる彼には、若いころから現在に至るまでドハマりしている遊びがあった。
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そう、ポケサー(ポケットサーキット)である。
この記事は『龍が如く7外伝 名を消した男』の提供でお送りします。
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ポケサーとは、カスタムした自動車型マシンでタイムを競う、レースのようなミニゲームのこと。当時20歳の桐生を描いた『龍が如く0 誓いの場所』で初登場し、『龍が如く7外伝 名を消した男』で運命の再会を果たす。
ポケサーは第1作目のリメイク『龍が如く 極』でも登場していた。
なぜ桐生はポケサーにドハマりしているのか。まずはこの画像を見てほしい。
これはレース内でリタイア(最下位確定)したときのシーンだ。ふだんは口数が少なく、めったなことでは感情をあらわにしない桐生が、あの元伝説の極道が、ここまで悔しそうな姿を見せるなんて。こんなリアクションは本編でもなかなか見られない。どうしたんだ桐生。
この“ポケサー”というものにはそこまでの吸引力があるのか。いったい何が彼を惹きつけるのか。
本気で悔しがるこの表情。
筆者は歴代シリーズをプレイ済みで、もちろんポケサーも知ってはいるが、経験としてはざっくり数回遊んだだけである。
「せっかく『龍が如く7外伝』で復活したんだし、今回はしっかりやってみようかな。攻略記事用のネタにもなるかな」と挑んだところ、そこにはトライ&エラーを重ねながら煮詰めていく思考の快感が待ち構えていた。
何なんだ、ポケサー。
桐生一馬、ジョーリュー君としてポケサー再デビュー
ポケサーが遊べるようになるのは第2章の後半あたりだ。街を歩いていると強制導入イベントがスタート。サブイベントでは何やかんやで巻き込まれがちな桐生も、このときばかりは受け身ではなく前のめりで興味津々。さっきまで敵と壮絶な闘いをくり広げていた男もポケサーの魅力には逆らえないらしい。流れるように店内へ。
ポケサーイベントより少し前の桐生。
ふだんは「……しょうがねえな」くらいのノリでよく付き合ってくれる桐生だが、ポケサーにはすすんで食いつく。
ポケサーBAR&喫茶 CourStar。ポケサーがリバイバルブームで再燃し、お店も開店したばかりらしい。
ポケサーの内容をおおまかに説明すると、パーツを組んだマシンを使用して、数々のレースで1位を目指す走行シミュレーションといった感じ。
基本的にレース中は見ているだけなのだが、ものすごいスピードで加速する “ブースト”と、体勢が崩れたマシンを復帰させる“気合注入”というふたつの操作が可能。これらをうまく使いながら1位を勝ち取らなければならない。
改めてルールを確認して「とりあえずスピードだけ上げればいけるんじゃないか?」と思ったが、それは罠だった。
なぜなら、スピード特化でセッティングすると勢いがつき過ぎて、坂を上ってジャンプしたときに盛大にすっ飛んでしまうからだ。もちろんマシンはコースアウト、失格である。ホビー漫画のように大ジャンプでショートカット大逆転というわけにもいかないのだ。「行っけえええええええ!」と叫んでもどうにもならない。
ダメな例その1。スピード特化で安定力がなかったため、着地に失敗。気合注入で何とかしようと試みたが、ここまで体勢が崩れていたら詰みである。
桐生のポケサー愛を知るために、目指すはゲーム内トロフィー(実績)にある“ポケサー上級者”の取得。これはポケサー後半部分にあるマスターズサーキットを解禁すると開放される。
もらったばかりのスターターセットでチュートリアルを終え、いよいよ実戦へ。昔は“カズマ君”と界隈で呼ばれていた桐生だが、いまの彼は名を消したエージェント。今回は“ジョーリュー君”としてポケサーに復帰する。浄龍という名前、こういうところでも使っていいんだ。
ポケサーやってて暇な奴、ここにいますよ。
簡単に1位になれる序盤コース。中盤からは容赦なく叩き落とされる
ポケサー用のトロフィーを取るためにクリアーしなければならないコースは以下の通り。計9種の大会それぞれの1位を目指す。
ポケサー入門大会(エントリーコース)
ルーキーウェルカム大会(ビギナーコース)
初心者公式大会(ベーシックコース)
スタンダードポケサー大会(スタンダードコース)
中級者オープン大会(ミドルコース)
ベテランレーサー大会(アドバンスドコース)
上級者チャレンジ大会(チャレンジコース)
公式ライセンス大会(ライセンスコース)
CourStar店舗大会(プレミアムコース)
※各コースのセッティングには、その時点で“店内”にて購入できるパーツのみ使用。
ポケサー入門大会は初期パーツのみ、ルーキーウェルカム大会はスピード特化のパーツ構成に仕上げるだけで、苦戦することなくクリアー。
つぎの初心者公式大会はロングコース。長期戦向けの“タフネスバッテリー”を採用するなど、コースレイアウトに合わせてパーツを変えつつポケサーの仕様を吸収していく。
調子に乗ったものつかの間、初級者向けのコースを抜けた直後で最初の壁が現れた。つぎのスタンダードポケサー大会(スタンダードコース)を突破できずにつまずいてしまったのだ。
スタンダードポケサー大会(スタンダードコース)。
このコースでは通過時に減速する芝生セクションが追加され、突破するにはスパイクタイヤが必須。いくらマシンが速くても加速力が低いと坂道で減速してしまうため、スピード以外のステータスも意識して調整しなければならない。
いろいろ試すものの調整がなかなかうまくいかず、今度はスピードが足りなさ過ぎてタイムが伸びないという問題が出てきた。
速度が足りないならブーストで一発逆転! と使ったら豪快にコースアウト。グリップ力が足りず、踏ん張り切れなかったみたいだ。無謀に加速した結果、愛機のスーパーデビルキラーがぶっ飛んでいく様を何度も眺めることになった。桐生、すまねぇ……。
安定しなさ過ぎてマシンが180度回転する珍事態も。これはひどい。
あっ! スーパーデビルキラーが!!
……待てよ? ブーストでコースアウトしてしまうなら、そもそもブーストを使わなければいいんじゃないか?
そうだ。ブーストが不要なくらい極端なスピード特化マシンにしてしまえばいいのだ。そう気づいて出来上がったのが下記のセッティングである。
ハイパースパイクタイヤ
スーパースピードフィン
ハイパースピードモーター
ハイパー中速ギア
高速バッテリー
ライトサスペンション
スパイクタイヤを軸に、ほかはすべてスピード系パーツを装着。そして、ジャンプ時の不安定さをフォローするためにライトサスペンションも付けてみた。“ブーストはあんまり気にしなくていいよマシン”の完成である。
この戦略はうまくハマった。スタートから調子よくほぼ独走状態。ただし、終盤になると2位のマシンが追い上げてきたので、最後の最後でブーストを使ってブチ抜く作戦で見事に1位を勝ち取ることに成功!
最終ラップでギリッギリの追い抜き。あぶねぇ!
4レース目でやっとポケサーのコツがつかめてきた(気がする)。まるで求道者のように失敗を積み重ね、最適解のセッティングを探る……。
その末に勝ち取った1位の輝きたるや。筆者は開眼した。苦難の先に見えたコース対策が通ったときの喜びこそがポケサー道の真髄なのだと。なるほど、追求したくなる気持ちもわかる。わかるよ桐生。
優勝するとクールな桐生も大喜び。すっごいうれしそう。
試行錯誤の末に編み出した“ループチェンジ前ブースト走法”
コースを走っていて感じたのだが、やはり大きく離されない程度のスピードは最低限ほしい(周回遅れは強制リタイアなので)。
スピード重視! コーナーも高速で曲がれるクイックフィンを装着! と、ガチガチに効率を突き詰めたところ、「バランスなんて知らん!」と言わんばかりのすごいクセの強いマシンが誕生してしまった。
ブーストを使おうものなら当然のようにジャンプセクションでぶっ飛び、そのままコースアウトというケースもありうる。バランスを犠牲にしたスピードモンスターはあまりにも不安定すぎた。
ブースト加速でのジャンプシーン。やべーよ飛びすぎだろ! うまいこと着地できたりできなかったり、ブレがすごい。
失敗でどんよりした後に成功すると、感情の振れ幅が史上最高値を更新する。テンションがどんどん上がる。長距離を走ったときの多幸感を“ランナーズハイ”と言うように、“セッティングハイ”もきっとある。
目の前に立ちはだかる壁が筆者を夢中にさせる。障害が大きければ大きいほど愛は燃え上がる。攻略中盤から出てきた特殊ゾーン“ループチェンジ”がこれまた厄介なのだ。ほほー、そうきますか!
このぐるぐるがループチェンジ。
ループチェンジに入ったらぐるぐると他のレーンより余分に走らないといけないので、タイムロスが発生してしまう。回っているあいだに抜かれるパターンもしょっちゅうである。逆に考えると、相手マシンがこのゾーンに入ったら追い抜くチャンスなので、どうにか攻略したいところ。
あっ、そうだ。どうせ持て余すならこのゾーンでブーストを使えばいいじゃない。そう思いついて生み出したのが、“ループチェンジ前ブースト走法”だ。行っけえええええええええええ!
ループチェンジ前ブースト走法:ロスが発生しやすいループチェンジ前でブーストを使い、一気に駆け抜ける戦術。
この戦術の誕生は、勝利の女神の微笑みに等しい。詰まりかけていた中級者オープン大会、ベテランレーサー大会、上級者チャレンジ大会を何とか突破。
そしてそして、つぎの公式ライセンス大会は芝生用にスパイクタイヤに変えてブーストなしでさらっとクリアーしてしまった。
ポケサーのトロフィー開放まであと1コース。最後に立ちはだかったのは、レーサーたちの決戦の場とされるCourStar店舗大会(プレミアムコース)だ。
よく出る特殊ゾーンをまとめた初級~上級コースの総まとめのような構成。
これまでの知識と経験を活かしていざ出陣!
ループチェンジもあるからさっきの戦術も通るはず! いけるぞジョーリュー君!
えっ!? 周回遅れ!?
必勝法を編み出してからはスイスイ突破してきたが、その鼻っ柱をへし折るには十分なコースであった。ほかのマシンが速すぎるせいか、出遅れた時点で周回遅れリタイアがチラつく。容赦がなさすぎる。
しかし、速さならこちらも負けちゃいない。いま組めるありったけのスピード特化マシンでリベンジよ!!
最終的なセッティング。加速力がし、死んでる……!
気になるレースの模様だが、序盤ラップからぶっちぎりの独走。いちばん速いマシンがいちばん強えんだと、スーパーデビルキラーくんはその身をもって知らしめる。
が、ジャンプセクションでは毎周ごとにどえらい飛びっぷりを見せていたので、いつコースアウトするのか不安でしょうがなかった。
勢いよく飛んでいくスーパーデビルキラー。心臓に悪いわ!!
ポケサーは入念な準備が大切であり、レースが始まったら桐生にできることは少ない。仲間を信じられること、それもまた桐生の強さである。
不安はあったものの、荒波を乗り越えるようにCourStar店舗大会(プレミアムコース)で1位を獲得。どうにか“ポケサー上級者”のトロフィーを開放できた。あくまでメインストーリーの進行に関係ないミニゲームなのだが、ノーヒントで一通りクリアーするだけでも休日が丸1日持っていかれてしまった。
「ポケサーっていままであまりやってなかったけど、まぁ簡単にクリアーできるでしょ」。
そんな風に甘く見ていた過去の自分をぶん殴ってやりたい。かなり手強く、攻略しがいのあるミニゲームだった……。最初は楽勝でも、途中からはちゃんとレースのレイアウトを確認してシミュレーションを重ねることが勝利の秘訣。そうやって頭を捻る楽しさがポケサーの魅力のひとつなんだと感じる。
あとやっぱり、楽しそうな桐生を見るのがおもしろすぎる。桐生がうれしいと僕もうれしい。
CourStar店舗大会クリアー後の会話シーン。「優勝するなんてすごいですね!」と褒められ、ノリノリで返す桐生。
桐生一馬という男は、ケンカが強いだけじゃない。ただかっこいいだけじゃない。サブストーリー等で見られる彼の言動にはどこか温もりがある。個性的な登場人物に振り回されて、でも何やかんやで付き合ってくれて。で、ポケサーに全力で挑む姿はおもしろく、どこか愛嬌がある。魅力的な男って、きっとこういうことだ。
今回はひとつの例としてポケサー編を紹介したが、“桐生一馬の単独主人公最終作”と銘打たれている本作は、メインからサブまでひっくるめて余すことなく桐生の集大成。愛すべき姿をしみじみと感じられる作品だ。
ずっと追いかけてきたシリーズだけど……やっぱ、桐生っておもしれーやつだよなぁ……。
選ばれしものが集うマスターズサーキット。やる気満々じゃないですか桐生さん。
ポケサーレース攻略 使用パーツ一覧
最後に、筆者が実際の攻略で使ったセッティングの例を紹介。壁にぶち当たったときの参考にしてほしい。
※変更してもステータスが変わらないマシンボディ、ステッカー、カラーは除く
ポケサー入門大会(エントリーコース)
タイヤ:スリックタイヤ
フィン:ミドルフィン
モーター:パワーモーター
ギア:ノーマルギア
バッテリー:ノーマルバッテリー
※初期設定パーツで走行
ルーキーウェルカム大会(ビギナーコース)
タイヤ:バレルタイヤ
フィン:クイックフィン
モーター:スピードモーター
ギア:中速ギア
バッテリー:高速バッテリー
初心者公式大会(ベーシックコース)
タイヤ:バレルタイヤ
フィン:スピードフィン
モーター:スピードモーター
ギア:中速ギア
バッテリー:タフネスバッテリー
スタンダードポケサー大会(スタンダードコース)
タイヤ:ハイパースパイクタイヤ
フィン:スーパースピードフィン
モーター:ハイパースピードモーター
ギア:ハイパー中速ギア
バッテリー:高速バッテリー
その他:ライトサスペンション
中級者オープン大会(ミドルコース)
タイヤ:ハイパーローハイトタイヤ
フィン:ハイパーメタルフィン
モーター:ハイパースピードモーター
ギア:ハイパー中速ギア
バッテリー:ノーマルバッテリー
その他:ライトサスペンション
ベテランレーサー大会(アドバンスドコース)
タイヤ:ハイパーバレルタイヤ
フィン:ハイパークイックフィン
モーター:ハイパーミドルモーター
ギア:神速ギア
バッテリー:タフネスバッテリー
その他:ライトサスペンション
上級者チャレンジ大会(チャレンジコース)
タイヤ:ウルトラスポンジタイヤ
フィン:ハイパークイックフィン
モーター:ハイトルクモーター
ギア:神速ギア
バッテリー:タフネスバッテリー
その他:ライトサスペンション
公式ライセンス大会(ライセンスコース)
タイヤ:ウルトラスパイクタイヤ
フィン:ウルトラクイックフィン
モーター:ハイトルクモーター
ギア:神速ギア
バッテリー:タフネスバッテリー
その他:ライトサスペンション
CourStar店舗大会(プレミアムコース)
タイヤ:ハイパーバレルタイヤ
フィン:ウルトラクイックフィン
モーター:韋駄天モーター
ギア:ハイパー神速ギア
バッテリー:ノーマルバッテリー
その他:ヘビーサスペンション、フラットウイング
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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202312/21328272.html