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『Sea of Stars』キャラの一挙手一投足が緻密に表現されたドット絵にシビれる。縦横無尽に動けるマップ探索や緊張感のあるバトル――いまの時代に作ってくれてありがとう【おすすめゲームレビュー】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

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 ファミ通.comの編集者&ライターが年末年始におすすめのゲームを語る企画。今回紹介するのはカナダの独立系スタジオであるSabotage Studio(サボタージュ スタジオ)が手掛けた『Sea of Stars』だ。

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【こういう人におすすめ】

ドット絵のゲームを遊びたい
アクション性の強く、戦略性の高いRPGを探している
ボリュームのあるゲームをプレイしたい

Qマインのおすすめゲーム
『Sea of Stars』

プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox Series X|S・Xbox One、PC(Steam)

発売日:2023年8月29日

メーカー:Sabotage Studio

価格:Nintendo Switch パッケージ版/5980円[税込]、ダウンロード版/4400円[税込]、プレイステーション版/4070円[税込]、Xbox版・Steam版/4000円[税込]

備考:Xbox/PCのGame PassやPS Plus(エクストラ以上)にも対応

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90年代のRPGに影響を受けたターン制RPG
 『Sea of Stars』は“The Game Awards 2023”にて“Best Independent Game”を受賞した作品。“The Game Awards 2023”と言えば6冠に輝いた『バルダーズ・ゲート3』が大きな話題となったが、90年代生まれの筆者としては本作のほうが気になって仕方なかった!

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 世界的に注目されている本作は、クリエイターのみならず、ユーザーからの評価も高い。Steamのユーザーレビュー評価は2023年12月の段階で“非常に好評”。世界中から「おもしろい!」という声が寄せられており、プレイ前から筆者の期待値がググッと上がってしまった。先に結論を言ってしまうと、『Sea of Stars』はその期待値をさらに超えてくる快作だった。

 ストーリーは邪悪な錬金術師“フレッシュマンサー”が生み出した怪物から世界を救うために、月と太陽の力を秘めた“至点の戦士”であるヴァレアとゼイルが世界中を冒険するという内容。RPGらしい王道の展開となっており、ヴァレアとゼイルの成長、宿敵・フレッシュマンサーとの戦い、個性豊かな仲間たちの存在が大きな見どころだ。
 世界観やキャラクターの設定にも力が入っており、物語を読み進めていくとさまざまな驚き、感動、楽しさがプレイヤーを待ち受けている。

プレイヤーは最初にいずれかの主人公を選択することになるが、後から変更が可能でストーリーへの影響が一切ない。また、選ばれなかった主人公はパーティーメンバーという形で冒険に同行するため、見た目で選んで問題ない。

ヴァレアは月の力を操る武闘僧、ゼイルは太陽の力を操る舞剣士だ。

 ストーリーのやり応えも満点で、一般的な大作RPGと比べても遜色ないボリュームになっている。人によってはこれ一本で年末年始を過ごせるレベルと言っても過言ではない。

 ゲームシステムは、移動のみを行うワールドマップとダンジョンの探索や戦闘を行うフィールドマップの二段構成。フィールドマップの敵に触れるとシームレスに戦闘が始まるシンボルエンカウント方式を採用しており、戦闘中は慣れ親しんだターン制のバトルが展開される。
 戦闘の特徴として、攻撃や防御に合わせてボタンをタイミングよく押すと攻撃が強化されたり、被ダメージを抑えたりするシステムがあり、通常のRPGよりも少しだけアクション性が強い。ほかのゲームでたとえるなら、ゲームシステムは最近リメイク版が発売された『スーパーマリオRPG』、世界観や雰囲気は90年代の旧スクウェアやエニックスのタイトルといった感じだろうか。

ワールドマップ。

フィールドマップ。

 じつを言うと本作は『スーパーマリオRPG』、『ガイア幻想紀』、『クロノ・トリガー』といった90年代に登場した作品の影響を大きく受けているため、筆者が感じたイメージはドンピシャだった。
 さらにグラフィックやBGMも注目のポイントだ。グラフィックは古きよきドット絵、BGMはノスタルジアを感じさせる曲調を、現代の技術でアップグレードし懐かしさと新鮮味を同時に感じられる内容に仕上げている。

2Dなのに縦横無尽に動ける迷路のようなマップ。ギミックも豊富で探索が楽しすぎる
 本作をプレイして最初に感動したのが、フィールドマップの存在だ。本作のフィールドは敵が徘徊するダンジョンとNPCが暮らす街(村)の2種類があり、いずれもマップがかなり細かく作り込まれている。段差を登ったり、高いところから落ちたり、建物の裏を通り抜けたりと、移動ルートがとにかく多い。

 行ける場所が限られがちな2DのRPGでここまで縦横無尽に動けるのはすごい! と感嘆の声を上げてしまうほどだ。また、フィールドによっては迷路のような複雑な構造の場所もあり、登れるのか、道が繋がっているか、そしてこの先には何があるのか、そんなことを考えながらマップ探索するのがとても楽しかった。

建物が建ち並ぶ海の町“ブリスク”。高低差があり、意外なところから建物の中に入ることも。町なのにダンジョンのような探索密度だった。

 加えて、ダンジョンには謎解きギミックも用意されている。巨大石をパズルのように動かしてボタンを押したり、正解の移動ルートを通って向こう岸に渡ったりと、フィールド全体を使った大がかりな謎解きが多い。

 前述した縦横無尽に移動するマップ構造も相まって、RPGとは思えない操作性を体感できた。とくにRPGはフィールド上の移動が単調になりがちなので、こういった方法で探索要素におもしろさをプラスしているのはさすがとしか言いようがない。
 操作の多さから「本作は『ゼルダの伝説』シリーズのような謎解きアクションだっけ?」と錯覚する場面もあったほどだ。探索と言えば、マップ上にある魚釣りや、町の酒場で遊べるボードゲーム“ホイールズ”といったミニゲームもおもしろい。

各地の池で魚釣りに挑戦できる。勢いよく引っ張りすぎると糸が切れてしまうため、魚の行動を見ながら慎重に糸を引こう。釣った魚は料理(回復アイテム)の材料にできる。

各プレイヤーがふたりのヒーローを操作して相手のライフを奪い合うバトルゲーム。画面の中央下部にあるマイホイールを回し、揃った絵柄に応じてヒーローが相手プレイヤーに攻撃したり、敵の攻撃を防ぐ防壁を築いたりする。ホイールは3回まで回せて、出た絵柄をキープ(固定)しておくことができる。ヒーローが進化する要素もあり、結構ハマる。

脳と指を同時に使う戦略性の高いターン制バトル
 RPGの醍醐味と言えば、やはりバトル。ここでは本作の軸となる3つのバトルシステムを紹介する。
 まずはボタンをタイミングよく押して攻撃(スキル)と防御を強化するシステムだ。攻撃が相手にヒットしたときにボタンを押すと“強ヒット”、敵の攻撃を受けたときにボタンを押すと“強ブロック”が発動。強ヒットは攻撃回数が増えたり、威力が大きく増加したりするので、積極的に狙っていきたい要素だ。

 逆に強ブロックのダメージ軽減率はそこまで高くないため、必須のテクニックではない。こちらは余裕があれば狙うぐらいでいい。とはいえ、せっかくならできるだけ成功させたいのがゲーマーの性とも言える。毎回律儀に強ブロックを狙い、したり顔でドヤるのが楽しかった。
 しかしタイミングが取りづらい攻撃を仕掛けてくる敵も多く、中盤以降は敵の見事なディレイアタックに翻弄されることもしばしば。そこも含めてかなり楽しめた。

 ふたつ目は“スキルロック”。本作では敵がスキルを使う際、“ロック”と呼ばれるパネルが表示される。このパネルに表示されたタイプのダメージを与えると、対象のロックが壊れ、スキルの威力が弱体化していく。すべてのロックを破壊すれば、スキルそのものの発動を阻止できるのだ。スキルは高威力のものが多いため、いかにすばやくロックを破壊するかが攻略の肝になる。

スキルロックはザコ、ボス問わず、発生する。

 ただし物語の中盤以降はロックパネルの数が激増して破壊難度が上がるため、ときにはロックの破壊を諦めることも大事。その場合はできるだけパネルを破壊して弱体化を狙いつつ、パーティーメンバーの体力を回復して相手の攻撃に備えるという立ち回りも必要になる。
 ここの駆け引きの緊張感がすごくて、「解除したいけど、微妙にパネルを削りきれねぇ!」といった感じで、スキルロックが出る度に頭を抱えることもあった。

ピンチのときに大量のスキルロックを見せつけられると、ちょっとだけ絶望する……。

 そして、3つ目はブースト(強化)。味方の通常攻撃時にドロップする生マナを吸収することで、キャラクターの行動を強化できるシステムだ。通常攻撃(物理)に魔法属性を付与したり、スキルの威力を上げたり、体力の回復量を高めたりと、幅広い効果を持つ。これを使えば複雑なスキルロックの突破もラクになるし、効率よく相手のHPを削ることもできる。スキルロック同様、本作の肝と言える要素だ。
 なお、生マナは3段階までチャージでき、チャージ段階は任意で選べる。「つぎに行動するキャラクターのために、ここは1段階チャージにしておこう」といった感じで生マナを管理することも。

キャラクターが生マナを吸収してオーラをまとうようになる。

 ロックパネルとブースト(強化)による戦略性と、強ヒット・ブロックによる指を使ったちょっとしたアクション性が組み合わさった本作のバトル。通常のRPGよりもできることが多い反面、「ボタンをいちいち押すのが面倒……」と感じるユーザーもいるかもしれない。
 でも安心してほしい。本作には“秘宝”というゲームの難度を調整するお助けアイテムがあり、その中には自動的に強ヒット・ブロックを発生させられるものもある。

秘宝はメニュー画面からいつでも設定可能。簡単過ぎたり、難し過ぎたりする場合は適宜調整するといい。中には商人が売る品が割引されるといった便利効果もある。

ヌルヌル動くモーションに脱帽! 気合い入り過ぎでは!?
 プレイしていて毎回「お~!」と見惚れていたのが、キャラクターのモーションだ。戦闘中の攻撃モーションに加え、会話中にもこれでもかと滑らかに動き回る姿は見ているだけで楽しいし、各キャラクターの魅力を深掘りする要素にもなっていた。

 しかも冒険の合間にあるちょっとしたシーンでもしっかり動いているのが、個人的にはツボだった。スープをおいしそうに飲む仲間、焚き火中に腕立て伏せするゼイル、人目を忍んでフックを取り外し疲れた手をほぐす海賊の船長など、「え? そんなところもしっかり動くの?」という場面が多く、開発者のこだわりと気合いを感じる作りになっていた。
 さらにマップ上にいるデフォルメされたキャラクターの表情が細かく見て取れるようになっていたのも、すごかった。正直「これで4000円台ってちょっと安すぎでは?」と販売価格が心配になるクオリティーだった(笑)。

主人公の幼なじみ・ガールとイケメン海賊の腕相撲対決のシーン。

海賊は細身と思いきや、シャツの下から現れたのはムキムキボディ。

その姿に響めく酒場の客と、マッスルポーズを決める海賊。

そしてあっという間に倒されてしまうガール。この一連のやり取りも滑らかなモーションで描かれており、ただの腕相撲対決なのにすごくテンションが上がった。

 あとストーリーの要所で流れるアニメーションもおすすめ。キャラクターの表情が丁寧に描かれていて、マップで見られるモーションとは違ったよさがあった。

開発陣のこだわりとやりたいことを詰め込みながらも、しっかり遊べるバランスに調整された快作
 縦横無尽に動けるマップ探索、緊張感のある戦略性の強いバトル、丁寧に作り込まれたグラフィック・モーション・BGMなど、作り手のこだわりとやりたいことが凝縮された本作。
 でもただギューギューに詰め込んだだけではなく、RPGでありながら動かす楽しみを付与したり、見る者をあっと言わせるモーションにしたりと、遊ぶ側が熱中できるようにそれらの要素をうまく昇華していた点が非常によかったし、驚かされることも多かった。

 RPGとしての完成度も高く、3つのバトルシステムによって手軽に手に汗握るバトルを楽しむことができた。さらに今回は触れなかったが、装備でキャラクターを強化したり、レベルアップでキャラクターにステータスボーナスを付与したりといった、王道RPGの育成要素もしっかり用意されている。

 そして、筆者がいちばん気に入ったのは、キャラクターの一挙手一投足が緻密に表現されたドット絵だ。「そこも動くのか!」とツッコミを入れたくなるほどのクオリティーで、見ているだけで本作の世界観にググッと引き込まれる魅力があった。本作のおかげでドット絵という手法の底力を見ることができた。

 そんな作り手の情熱がこれでもかと凝縮された筆者イチ押しの快作タイトル『Sea of Stars』。ドット絵やRPGが好きならば買って損はしないと思うので、気になる方はこの機会にプレイしてみはいかがだろうか?

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『Sea of Stars』ニンテンドーeショップサイト

『Sea of Stars』PlayStation Storeサイト

『Sea of Stars』Microsoft Storeサイト

『Sea of Stars』Steamサイト

...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202312/29329465.html

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