『東方Project』の二次創作ゲーム『Touhou Luna Nights』のNintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4のパッケージ版が2024年1月25日に発売されました。
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本作は、2019年にPC(Steam)にて発売されたメトロイドヴァニアで、『東方Project』のキャラクター“十六夜咲夜”が主人公です。プレイヤーは咲夜を操作して、ステージを隅から隅まで探索していくわけです。していくわけなのですが、筆者は原作の『東方Project』のことがほとんどわかりません。
どの程度かと言えば、ニコニコ動画やYouTubeの実況動画で見る、あの“まんじゅう”姿しか知らない。この程度です。
さすがにそれでレビューはまずいだろうと思い申告したのですが、「『東方Project』を知らない人のレビューがほしい」と編集さんから言われたので、このまま原作知識を詰め込まずに1回プレイしてみようと思います。
※本稿はPLAYISMの提供によりお届けしています。
※本稿で使用されているゲーム画像はすべてSteam版のもの。
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時間を止めるギミックが楽しい、あとキャラクターがかわいい
さて、冒頭でも記述した通り、筆者はこのプレイ前の段階で『東方Project』をよく知りません。ですので、その辺りに留意して読んでいただければと思います。
ラスボス感のある謎の女の子。
本作の主人公・十六夜咲夜。
本作の主人公は十六夜咲夜という女の子。舞台は咲夜が仕えている“お嬢様”が作り出した幻の世界。お嬢様が余興として用意した世界で、咲夜は「はぁやれやれまったくお嬢様は」と、この世界から脱出しお嬢様を楽しませるべく、ステージを縦横無尽に奔走する……というのが、ストーリーの導入です。
この時点で、とくに置いてけぼり感はありませんでした。
とにかくMPの管理を大切に
まず驚いたのは、通常の攻撃にリソースがあること。
咲夜はナイフを投げて敵を攻撃しますが、ナイフを投げるごとにMPを消費します。MPは時間で自動回復させるか、アイテムを使うことで回復することも可能。
これがなかなか難しくて、無駄撃ちをしたり、敵の数が多いときに気を抜いていると、すぐにMPが枯れてしまいます。つねに画面左上のゲージは気にするようにしましょう。
MPの回復手段は、もうひとつあります。それが“グレイズ”。
敵や敵の弾に急接近するとグレイズ状態になり、咲夜は敵からHPとMPを吸収できるのです。敵との距離を詰めながら攻撃を避け、ついでに敵からリソースを奪取、そしてトドメと、派手なアクションを体験できます。グレイズの演出、かっこいいし爽快感があるんですよね。
青いグレイズの数字はHPを回復。
永久時計とスネイルでバトルとマップギミックを攻略
咲夜には、時間を操る能力がある様子。本作ではすこしのあいだ、時間の流れを停滞させられる“スネイル”と、永久時計というアイテムによる時間停止が行えます。
この能力は、バトルでの活用はもちろんのこと、マップギミックを攻略するのにも役立ちます。
これが本当におもしろくて、本作のメイン要素のひとつです。時間を止めてナイフを設置、時の流れを戻してナイフの弾幕を作る……かっこいいです。
時間を止めてナイフ弾幕を設置。
スネイズで扉の回転を遅延させる。
高速回転する刃もスネイズで遅延させればへっちゃら。
時間を止めれば水の上も走れる。
敵がドロップした宝石はショップで換金できる
本作では、敵を倒すと宝石のようなものがドロップ。最初は経験値かなにかだと思っていたのですが、拾った宝石はショップで換金できる仕様でした。
にとりのショップ画面。
“にとり”という女の子がショップを開いています。そこで集めた宝石を換金、そのお金で今度は便利なアイテムを購入できるという仕組みです。
宝石自体も、持っていることでバフがつきます。たとえば、アメジストには、所持しているとグレイズの効果がアップする、という恩恵があります。
アイテムには消費するものもありますが、恒久的に能力がアップするものもあるので、宝石のバフを手放して購入する価値はもちろんあります。宝石のバフとアイテムの効果、どちらを選ぶか……悩ましいですね。
原作を知ったらゲームが3倍おもしろくなった
原作『東方Project』をほとんど知らずとも、ふつうに『Touhou Luna Nights』を楽しんだ筆者。これで原作を知ったらどうなってしまうんだ……と生唾を飲み込み、いざ情報収集へ。
公式サイトやファンサイトを見て、咲夜やまわりのキャラクターについて調べた結果、本作の解像度がぐんと上がりました。
まず、“お嬢様”という情報しかなかった女の子は“レミリア”という名前の吸血鬼。そして咲夜はレミリアに仕えるメイド長。これにより、そもそもなぜレミリアは咲夜を自分が作り出した世界に閉じ込めたのか、という疑問が解決しました。何百年も生きているレミリアは、きっとその辺にある娯楽には飽きてしまったのでしょう。遊びのために世界を丸々っとひとつ作ってしまう……日々退屈に過ごしている吸血鬼ならやりかねません。ていうかやってます。
そして、咲夜というキャラクターの特徴を、かなりゲームシステムに落とし込んだんだな、とここでようやく気づきました。
通常攻撃にリソースがあるのは珍しい、と前述しましたが、これには咲夜の戦闘スタイルが深く関わっていたんですね。咲夜の攻撃は派手でスタイリッシュに見えるけど、実際は時間を止めている間にナイフを設置しているだけの様子。そして、投げたナイフは回収しているとのこと。
だからリソースがあるんだなぁと、しみじみ思いながらプレイし直していたら、ちゃんとゲーム内で投げたナイフを回収するモーションがあることに気づき、「こ、細けぇ!」と叫びました。
壁に刺さったナイフを回収するモーション。
ボス戦では『東方Project』のキャラクターたちが何人か登場するのですが、もちろん筆者はそれが誰か知りませんでした。ボス戦で登場したキャラクターたちのことも調べてみると、戦闘前のちょっとしたやり取りで、キャラクターたちの関係性の解像度がさらに上がりました。
原作を知らないままでも、十分にメトロイドヴァニアとして楽しめた『Touhou Luna Nights』ですが、やっぱりキャラクターの背景などを知ったあとではおもしろさが3倍は違いました。
原作に敬意をこめて忠実に、愛をもって作り込んでいるんだなぁと感じました。こんな筆者でも興奮するほど楽しめたので、『東方Project』ファンの方なら絶対に感動する作品だと思います。
実績(トロフィー)名も有名なセリフらしい。
『Touhou Luna Nights』
対応プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5、プレイステーション4、Xbox One、Xbox Series X|S、PC(Steam)
発売元:PLAYISM
開発元:Team Ladybug、WSS playground
発売日:PC(Steam):2019年2月26日、Xbox One:2020年9月3日、Nintendo Switch:2020年12月17日、プレイステーション:2024年1月25日
価格:ダウンロード版:1840円[税込]、パッケージ通常版:4400円[税込]、パッケージデラックス版:7980円[税込]
ジャンル:アクション/アドベンチャー
対応言語:日本語、英語、フランス語、ドイツ語、中国語(簡体字)、韓国語
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ファミ通.com PLAYISM特設サイト
...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202401/25332036.html