2023年5月、WHO(世界保健機関)は新型コロナウイルスの緊急事態宣言の発表を宣言した。日本でも多くの人々が日常生活を取り戻しているが、ふと考えることがある。
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“ロックダウン”、いわゆる都市封鎖が、もしも日本で実施されていたらどうなっていたのだろうか……と。
新作推理アドベンチャー『東京サイコデミック ~公安調査庁特別事象科学情報分析室 特殊捜査事件簿~』(『東京サイコデミック』)では、そんな“if”の世界を舞台にしている。
本稿ではグラビティゲームアライズが手掛ける本作の体験版レビューをお届け。対応ハードはNintendo Switch、PS5、PS4、PC(Steam)だが、今回は2024年2月22日よりSwitch向けに配信開始された新バージョン体験版について紹介する。
本稿はゲーム業界の公安調査庁特別事象科学情報分析室ことグラビティゲームアライズの提供でお送りします。
前述の通り、ロックダウンが実施された東京が舞台となる本作。
ただし、作中で猛威を振るったのは新型コロナウイルスではなく未知のウイルスによる新型感染症。パンデミックが発生した場所も東京だけと局所的だが、作中では感染を抑えるために首都が封鎖されてしまう。
物語が動き出すのは、東京での生活が一変してから3年後の世界。新型感染症の治療方法が確立され、人々は日常を取り戻していったように見えたが、パンデミック後の東京ではさまざまな未解決事件が多発していた。
主人公(=プレイヤー)は探偵として、相棒の紅葉巴杏や専門的な知識を持った仲間たちと未解決事件に挑むことになる。
冒頭のシーンや捜査のシーンに実写が取り入れられているのも本作の特徴だ。
本作の体験版はこれまでに別のハードで配信されていたが、異なる点としてNintendo Switch版にはキャラクターボイスが収録されている。豪華声優陣の巧みな演技によりミステリアスなストーリーがますますドラマティックに展開されるので、すでに他機種で体験版をプレイした人も必見だ。
声優名は未発表だが、近日発表されるとのこと。注目しよう。
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未知のウイルス、カルト集団、人体自然発火事件……超常現象好きの心をくすぐる展開
最初の事件(Case1)は、“人体自然発火事件”(Spontaneous Human Combustion。通称SHC)――。被害者は製薬会社に務める男性で、会社の駐車場で足首から下だけを残して消失してしまったという。
これだけの情報で、「あ! “人体自然発火現象”を扱った事件なのね」とピンときた超常現象好きのあなた。筆者と友だちになってください。かくいう筆者も超常現象が大好物。超常現象を扱ったコンテンツを、「な、なんだってー!」と驚きながら楽しんでいる(ちなみに、筆者がいちばん心惹かれるのは“神隠し”現象)。
前述の通り、東京だけ未知のウイルスによるパンデミックが巻き起こり、ロックダウンされたという設定だけでも興味をそそられるのに、最初の事件で“人体自然発火現象”を扱っているのも好印象。超常現象ファンにとって、つかみはバッチリというやつだ。
体験版に収録されているのは、このCase1の途中まで。なので、残念ながら“人体自然発火事件”の結末はわからない。
果たして主人公たちはどのようにこの事件を解決するのだろう。
この手の超常現象を扱う場合、事件の真相を科学的に解決するのか、それともオカルトに寄せるのか、ふたつのパターンが考えられるだろう。
物語冒頭で謎のカルト集団の存在が語られるなどオカルトの香りがプンプンと香ってきているが、筆者は逆に、オカルティックな事件を科学的に解決するのではないか? と想像している。その理由をつぎの操作システムで解説しよう。
事件の裏にはカルト集団の影が……。“異能”というキーワードも気になるところ。異能のカルト集団が事件に関わっているなら、犯人は炎を操る“パイロキネシス”の超能力者?
能動的に事件を捜査したくなる独自のシステムが満載
なぜ“人体自然発火事件”が科学的に解決できそうなのか。そう感じた理由は、本作が実写映像から証拠品を探して真相の解明を目指す、“科学捜査シミュレーション”を謳っているから。
Case1では、デスクで事件現場や周辺の動画や写真を解析して事件の証拠を集めていくことになる。刑事モノのドラマなどで、監視カメラの映像を見ながら犯人の足取りを追うシーンを見たことがあるだろう。本作の捜査はまさに刑事ドラマのワンシーンのような感じだ。
機械の操作は若干の慣れが必要で、実写動画や写真を見ながら証拠を探すのは見た目としては地味に感じるかもしれないが、これも逆にリアルで新鮮。本物の刑事になったような気分が味わえる。
リアルな“捜査感”(操作感ではなく)が味わえ、動画の収録時間も数分程度と短いうえ早送りなどの便利な機能が搭載されているので、テンポの悪さも気にならなかった。
また、本作独自の“エビデンスボード”も刑事気分を高めてくれる。エビデンスボードには、プレイヤーが入手した事件に関する写真や資料などの物証が貼られ、関係のある物証どうしが線で結ばれている。刑事ドラマに登場するホワイトボードをイメージしてもらうのがいいだろう。
エビデンスボードには動画や写真を解析して新たに入手した物証を貼ることができる。
プレイヤーが貼った調査によって捜査が進展することもあれば、逆に誤ったところに貼り付けてしまうと真相から遠ざかってしまうことも……。プレイヤーの推理力や洞察力が試されるというわけだ。
実際にプレイしてみて、エビデンスボードは事件の整理と推理が同時に行える便利なシステムだと感じた。
ドラマで刑事たちがホワイトボードに写真をペタペタと貼っていた理由がよくわかる。新しい物証を手に入れると貼り付けて推理がしてみたくなる。少し楽しい。
プレイヤーが能動的に事件を捜査したくなる魅力的なシステムだ。
プレイヤーをサポートするクセモノ揃いの“ダークピット”のメンバーたち
魅力的といえば、キャラクターに命を吹き込む声優陣の演技もたまらない。本作には助手の紅葉巴杏を筆頭に、専門的な知識を持ったキャラクターが多数登場し、プレイヤーに的確なアドバイスをしてくれる。
仲間とのやり取りは“ダークピット”というツールで行う。素性がバレないように、お互いをコードネームで呼び合うのは童心をくすぐられる。
じつは今回の体験版最新バージョンをプレイする以前に、キャラクターボイスが収録されていない別機種版をプレイしていたが、ボイスがあるのとないのでは同じシナリオでも没入感が雲泥の差に感じる。
「またまた、大げさな」と思うかもしれないが、ぜひ体験版で試して実感してみてほしい。
まとめ 発売日がより待ち遠しくなる!
『東京魔人學園伝奇シリーズ』や『九龍妖魔學園紀』を手掛けた今井秋芳氏の緻密なシナリオと声優陣の巧みな演技が、筆者を作品世界に引き込んでくれた。
発売日が2024年5月30日に決定し、製品版により近い形で体験版をプレイでき、筆者の中で作品への期待がますます高まった。超常現象好きはもちろんのこと、独自のシステムを搭載する本作は、推理アドベンチャーのファンもきっと楽しめるはず。
気になる方は、まず体験版で『東京サイコデミック』の魅力の一端に触れてほしい。
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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202402/26335185.html