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#7 龍ケ崎リン「do it」【Pop Up Virtual Music】 | PANORA


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#7 龍ケ崎リン「do it」【Pop Up Virtual Music】
2024年7月12日 18:30 VTuber

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龍ケ崎リンは774inc.が運営するバーチャルYouTuberグループ「ななしいんく」に所属しており、2020年3月にデビューしてから4年ほどの活動の間で、ゲーム・ラジオ・ASMRとさまざまな生配信で多くのファンを生み出してきた。
活動のなかでカヴァー動画を投稿することが多かったのだが、2023年2月にファーストシングル「Twilight Stream」を発表後、シンガーとしての活動が徐々に目立つようになってきた。「Pop Up Virtual Music」第7回目に取り上げるのは、そんな龍ケ崎リンの最新シングル「do it」だ。

龍ケ崎リンといえば、関西弁を織り交ぜた軽快なトーク、下世話な話題から恋愛相談まで受けつけるフランクさ、「アホなことをするのが好き」ということでさまざまな”おバカ”企画を行なうなど、シンガーというよりはコメディアンな印象を持つファンは多いだろう。
グループ内外関わらずさまざまな面々とコラボ配信・動画に登場しており、多くの友人に囲まれている龍ケ崎リン。その特徴といえば、女性とは思えぬほどにしゃがれた低めの声であり、女性同士のコラボ配信では遺憾なく発揮されかなりの存在感を示すシーンが多々ある。
最近では自身の声にひっかけ、ななしいんく外で活動する”低音””ボーイッシュ”な女性VTuberとコラボ配信しており、にじさんじの緑仙、夕陽リリ、ぶいすぽっ!の如月れん、ホロライブの火威青、あおぎり高校の春雨麗女と、各プロジェクトの中でもボーイッシュ&ロートーンなタレントが揃った。
ここまでくれば、ホロライブの常闇トワ、にじさんじのアンジュ・カトリーナらとも話しをしてみてほしいなどと思ってしまう。

勝手すぎる妄想はいったんここまでにしておこう。
つまるところ、デビューしてから数年の彼女といえば、おバカをするボケ役なVTuberというイメージが先行していたわけだが、同時期に投稿していた歌動画ではまったく別の顔を見せていた。

VTuberや配信者の歌ってみた・カバー動画では、どのような曲を選曲・歌唱するかで本人の趣味・嗜好性を知ることができるわけだが、龍ケ崎リンの場合は明確だった。
ズバリ、ヒップホップだ。

シンガーとして本格的な活動をスタートして以来、雑誌・ウェブさまざまな媒体でインタビューに答えているが(もちろんPANORAでも)、子供の頃からの音楽趣味としてヒップホップやブラックミュージック、それらに影響を受けたJ-POPをあげている。もちろんファッションもヒップホップ系、生まれてこの方音楽がそばにある生活をしており、VTuber活動も「音楽活動をするために」と常に念頭に置いていたと語っている。
その独特な枯れたフィメールボイスを存分に活かし、ボカロ曲のみならず、ヒップホップやシティポップを歌っていた龍ケ崎リン。先述したファーストシングル「Twilight Stream」は、ササクレクト所属のトラックメイカー・maeshima soshiとOHTORAの2人が手掛け、現行の音楽シーンにフィットした煌めくR&Bだ。

その後は「追熱」「ギヴミー」「Moonshine」といったシングル3曲にくわえ、3曲入りEP「not for me.」を年末にリリースするなど、怒涛のリリースラッシュで2023年を終えた。
そこから半年ほどの期間を空けて、2024年初のシングルとしてリリースされたのが「do it」だ。
ワウペダルを活かしつつリズミカルなカッティングギター、シンプルなドラムサウンド、そのなかで艶っぽく煌めくキーボードの音色。そのイントロから、龍ケ崎リンは流れるようにこう歌う
冴えないルーティン
取れない睡眠
どこにもいないよぼくのHi sweetie
一人は慣れた 期待もしない なんて強がり でも今は無理
十人十色思考違う
どんどん増えてくニコチンタール
骨折り損 意見合わせ fake smile

「ルーティン」「睡眠」「Hi Sweetie」と「う・い・い」で韻を踏み、「十人十色思考違う どんどん増えてくニコチンタール」では「じゅ・に・ん・と・い・ろ・し・こう・ち・がう」と一語一語を切りながら歌い、しかも「思考違う」「ニコチンタール」は「い・お・(う)・い・あ・う」と6文字の韻を忍ばせる。
韻の踏み方、歌詞・文節の切り方、サラっと歌うところから一語ずつ切りながら歌うほうへ。さまざまなアイディアが織り込まれたパートがいきなり冒頭から始まったことで、思わず筆者は”ぶっ飛んだ”。
しゃがれぎみな彼女の声は、サビでは「Let’s do it Just do it」とスムースに響かせながら、どこかくたびれた姿そのものを映し出すように存在感を発している。しかも歌詞を担当したのは龍ケ崎リン本人、1年ほどで一気にリリース活動やライブ活動に尽力した彼女だからこその言葉として、よりストレートに広がっていくだろう。
2023年にはYouTubeやSPWNでのオンラインソロライブだけでなく、”龍ケ崎リン”としてクラブイベントへの出演やななしいんく全体のライブにも出演するなど、それまで数年では経験できていなかったシンガーとしての経験を得た。その実感は自信となってこの曲へと繋がっているのだろう。今後彼女がどのような楽曲を歌い、またはリリックとして記していくのか、そこにも注目すべきだろう。
(TEXT by草野虹)
*連載一覧はこちら →Pop Up Virtual Music
●関連リンク・龍ヶ崎リン(Twitter)・龍ヶ崎リン(YouTube)・ななしいんく(公式サイト)

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...以下引用元参照
引用元:https://panora.tokyo/archives/88912

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