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『ストリートファイター6』レビュー。対戦へのハードルをグッと下げる、多彩な配慮が秀逸。慣れないうちは“ドライブインパクト”頼りでオーケー! | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

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 カプコンより2023年6月2日発売予定の対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6』(以下、『スト6』)。対応ハードはプレイステーション4(PS4)、プレイステーション5(PS5)、Xbox Series X|S、PC(Steam)。本記事では、製品版を遊んでのプレイレビューをお届けする。

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カプコンより2023年6月2日発売予定の対戦格闘ゲーム『ストリートファイター6』。その中に入っているひとり用ストーリーモード“ワールドツアー”をレビュー。

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本気度が伝わる格ゲーが誕生
 前作『ストV』から7年、ついに満を持して発売される『スト6』。対戦格闘ゲームがつねに抱える課題は、“どう初心者に遊んで貰うのか”という点。もちろん対戦格闘ゲームなので、ゲームの花形は“対戦”にある。しかし、いくらネットワーク対戦が普及したからと言って、いまなお初心者から始めて、そして対人戦に挑むのはやはりハードルが高いだろう。
 また、対戦格闘ゲームで対人戦を楽しむ人は、全体で見ればひと握り。前作『ストV』は2023年2月に累計販売本数700万本を突破しているが、700万人が対戦して遊んでいるかというとそうではなく、ひとり用モードなどをメインに、カジュアルな楽しみかたをしていた人のほうが多いはずだ。たとえば、『ストV』のランクマッチに参加しているプレイヤーは、そのうちのだいたい1/4程度(ランキング機能より)。
 そんな中、『スト6』は、これでもかというほどに丁寧かつ親切に、“いかに初心者プレイヤーに対戦を楽しんでもらうのか、対戦の駆け引きを味わってもらうのか”を、本気で取り組んだんだなということが、ゲーム全体から感じ取れた。何なら対人戦をせずとも満足できる格闘ゲームにしたかったのでは? と思うくらいに、多彩なアイデアが取り入れられている。
 eスポーツ競技の種目、または対戦ツールだけでは留まらない、まさに新世代の対戦格闘ゲームがいよいよ幕を開ける。
ロード時間短縮による遊びやすさ
 現世代機に対応し、グラフィックも格段にパワーアップした『スト6』。キャラクターまわりはシリーズ作品らしいデフォルメが効いた若干クセのある3Dモデルではあるが、いままで以上に個性が強まっていてカッコイイ。
 とくに表情やフェイシャルアニメーションが進化していて、どのキャラクターたちも各種動作で表情豊かな顔を見せてくれる。キャラクターが好きな人にとっては、たまらないポイントだ。

対戦前のリングイン演出も見どころのひとつ。

 前作『ストV』はロード時間が長めで、対戦するたびに長い待機時間が存在していた(再戦時はロードなし)。『スト6』はロード時間はものすごく短くなり、キャラクター変更による再戦もなにもかも、ものすごく早い。とくに何度も何度も対戦をするプレイヤーにとっては、非常にうれしい要素だろう。
 また、キャラクター選択画面でコマンドリストを開くことができたりと、“遊びやすさ”が徹底的に磨かれているのもポイント。豊富なオプション設定の中には“ボタン離し入力のオン/オフ”まで用意されているので、ベテランプレイヤーの痒いところにまで手が届く。

なお、本作はオート実況機能を搭載しており、eスポーツさながらの実況を交えながら試合を楽しめる。実況・解説役も何名か用意されている。

3つの操作方法と、操作の簡略化がイイ!
 本作は3つの操作方法が存在。

“クラシック”タイプ:従来の『ストリートファイター』シリーズと同じく、移動操作+6ボタンで戦う
“モダン”タイプ:必殺技がワンボタンで出せるほか、オートでコンボなどをくり出せる
“ダイナミック”タイプ:ボタン連打だけでAIが自動で華麗な攻撃をくり出す(オフライン一部モード専用)

クラシックタイプ
 クラシックタイプは対戦格闘ゲームに慣れている人にとってはうってつけ。あらゆる技を巧みに使い分けながら戦えるが、操作は難しめだ。
 とはいえ、現状の『スト6』にはコマンドが難しい技はほとんどない。超必殺技も基本的にはキャラクターごとに、だいたい同じコマンドに統一されている(いわゆる真空波動拳コマンドか、真空竜巻旋風脚コマンド)。
 また、驚いたのは伝統のコマンドの一部がなくなったことだ。チュンリーの“百裂脚”やエドモンド本田の“百裂張り手”は連打入力ではなく、コマンド技に。ザンギエフの“ダブルラリアット”も2ボタン同時押しに簡略化されている。
 技のコマンドチョイスの数々からは、全キャラクターの操作難度をグッと下げたい意識を感じ取れた。もちろん、特殊技も含めてすべてを使いこなそうとするならば、操作難度が高いキャラクターも存在する。

モダンタイプ
 基本は攻撃の弱中強ボタンと、必殺技ボタン+方向入力だけで戦える操作タイプ。覚えることが少なくて済むし、コマンド入力ができなくてもある程度戦えるようになっているので、初心者にもやさしいところが魅力。
 必殺技ボタンの性能は、弱中強版いずれかの性能に割り当てられており、出せるものが決まっている。が、コマンド入力にも対応しているため、慣れれば技性能を使い分けることも可能だ。なお、必殺技ボタンで技を出した場合、威力が少し下がるデメリットがある。
 また、“アシストボタン”というものが用意されており、押しながら攻撃ボタンを連打するだけで、何かしらのコンボを決めてくれる。
 通常技は各種ボタンに割り当てられつつ、アシストコンボの初段などとしても使われる。また、クラシックタイプならば通常技のところ、モダンタイプは特殊技扱いでくり出せるものもある(たとえばリュウのしゃがみ強キックは、ナナメ下前+強攻撃で出る)。
 従来の操作に慣れている人にとっては「しゃがみ中キックが出ない!」、「あの強パンチどれで出るんだ!?」と、戸惑うかもしれないが、扱うボタンがグッと減ったこと、そしてコマンド入力の要らない必殺技は、まさに初心者にもうってつけな操作タイプだろう。
 “コマンド技を最速で出せる”というのも強みで、少しだけ長い超必殺技“スーパーアーツ”のコマンドも基本ワンボタンで出せる。そのため、ちょっとした隙にスーパーアーツを叩き込むなど、使いこなせば上級者にとっても強力な操作方法と言える。
 ただ、一部キャラクターは技自体が完全に使用できない状態になっている。たとえば新キャラクター・マリーザは同じコマンドの必殺技で、パンチとキックボタンで使い分けて使用する。が、モダンタイプはパンチとキックという概念が存在しないので、どうしても出せないのだ。このあたりはもう少しだけうまく調整してほしかったな、と思う。このあたりの影響もあり、上級者にとっては、使用するキャラクターが限られそうだ。

ダイナミックタイプ
 これはオンライン対戦などでは使用できない、超オート操作モード。ボタンを連打しているだけで上級者みたいな動きをしてくれるので、初めて遊ぶ人でもいきなり派手な動きができちゃう夢の操作タイプだ。
 たとえばまったく遊んだことがない家族や友人と対戦、親戚の子と遊ぶなどというときも、ダイナミックタイプにしてあげれば、きっとすぐに対戦できるはず。ある意味、パーティーゲーム感覚で遊べる操作方法だ。

新たなドライブシステムは初心者にもやさしい
 新要素のドライブシステムは、従来のシステムを内包しつつも、システムアクションにドライブゲージを消費する形で取り入れられたもの。ただ、名前だけでもドライブインパクト、ドライブパリィ、ドライブラッシュ、オーバードライブ、ドライブリバーサルと、一見かなりややこしい。
 慣れないうちは“ドライブインパクト”だけ覚えておくだけでも十分だ。これは相手の攻撃を受け止めながら強力な一撃を叩き込む技で、“困ったらドライブインパクト”をするだけでも十分バトルになるのが非常にいい。

新システムのドライブインパクト。ド派手で強力なのでガンガン使おう。

 慣れていくと「相手がドライブインパクトを使ってくるなら、それをドライブインパクトで返そう」などと、ドライブインパクトだけでも駆け引きにつながる。
 一方でキャンセル可能な技からダッシュする“ドライブラッシュ”は、かなり上級者向けのシステム。使いかたによって状況がかなり変わる、とてもマニアックなシステムになっている。このあたりの研究は、対戦格闘ゲームファンならば突き詰めたい要素だ。
イラスト満載のアーケードモード
 ひとりで遊ぶならば、アーケードモードがオススメ。キャラクターそれぞれのストーリーを追いながら、コンピューター(CPU)戦を楽しめる。ステージ数は選択式で、5ステージか12ステージが選べる。ストーリーを手軽に追いたい人は5ステージを遊べばいいし、もっとやり応えを求める人は12ステージを遊ぼう。
 オンラインスコアランキングにも対応しているので、格闘ゲームをスコア稼ぎゲームとして遊んできた人にとっても、しっかり楽しめる。おなじみのボーナスステージもあるので、まさにアーケードライクに遊べるモードだ。
 各キャラクターのストーリーイラストを楽しめるのに加えて、クリアー回数やスーパーアーツでフィニッシュなどの条件を満たすことで、ボーナスイラストが解放されていくやり込み要素もある。収録イラストはものすごく多く、描き下ろしのものから過去作のものまで用意されているので、ファンならばすべて開放したいところ。

キャラクターごとに用意されたストーリーを楽しめる。

ボーナスステージもある。

ワイワイ遊べるエクストリームバトル
 エクストリームバトルは通常のバトルとは異なり、下記の6つのギミックから選択し、ルールを決めて遊ぶモード。各種のギミックには運も絡むので、試合をハチャメチャにしてくれる。実力で勝負したい人向けに、ギミックなしにもできる。
■ギミック

闘牛:一定時間ごとに牛が突撃してくる。
爆弾:一定時間ごとに爆発する球を、殴って相手に押し付けながら戦う。
ショックゾーン:電気ショックが流れるエリアがあり、そこに入らないように戦う。
メカ:『ロックマン』のメットールが登場。攻撃すると味方になる。
ランダムドローン:ドローンを破壊すると、何かが起きる。
ギミックなし:ギミックを使用しない。

 通常のガチンコバトルと違い、ワイワイと楽しめるような作りになっているので、パーティーゲーム感覚で楽しめるのがポイントだ。以下が、エクストリームバトルのルール。

スリップ・マスター
 相手を先に5回ダウンさせたほうの勝ちとなるモード。体力は関係ないので、いかにダウンを取るのかが勝利の鍵となっている。ダウンを奪う方法はたくさんある中で、“どうやって相手をダウンさせようか?”と考えなくてはならないので、ある意味、チュートリアル的な対戦モードだ。

シーソー・ファイト
 攻撃を当てるとシーソーバーを押し込むことができ、バーを端まで到達させた側の勝利となるルール。タイムアップ時は、バーを中心より押し込んでいる側が勝利する。体力消費型とはひと味違う体力といったところで、とにかく攻撃をヒットさせることが重要な、攻め攻めのルールなのが特徴。

パネル・トライ
 ランダムに提示されたお題をすべて達成した側の勝利となるルール。ドライブインパクトをヒットさせる、通常投げを決めるなどのお題をこなす必要がありつつ、相手のパネルを開かせないようにしないといけなので、独特の立ち回りが必要となる。
 ガチャガチャと遊んでいるだけではほぼ勝利できないルールゆえに、お題をこなしながらシステムなどを覚えていくのにも役立ちそうだ。

ヘブン・アンド・ヘル
 ラウンドごとに各キャラクターにさまざまな効果が付与される(バトル自体は体力制)。バフ効果、デバフ効果がそれぞれ付与され、バフは“攻撃をヒットさせると体力回復”、デバフは“ジャンプ不可”など、かなり極端な効果が付与されるため、対戦のアクセントとして楽しめるだろう。
 ほかにも“必殺技使用不可”なども登場することがあり、バフとデバフで腕前の差が縮まったり広まったりする、運要素の強いルールだ。

ロールプレイ・バトル
 とにかくアクションをして、目標までスコアを稼いでいくスコアバトル。“通常投げを決める”、“必殺技を当てる”など、時間経過でボーナスアクションが提示されるので、突然投げ合い合戦が始まったりするのがおもしろいところ。

ノーマル・バトル
 通常バトルにギミックをプラスして楽しめるルール。
オンラインハブが熱い!
 ネットワーク対戦は、基本的なランクマッチやカジュアルマッチなど、ほかのプレイヤーと対戦できる機能を網羅。回線技術もここまで来たか、と驚くほどにバトル中の遅延(いわゆるラグ)などが少なく、アジア圏くらいの海外プレイヤーならばラグを感じることはほぼないだろう。
 さらに本作では巨大なネットワーク上のゲームセンター“オンラインハブ”が用意されている。アバターを使って対戦台に座って対戦できるほか、何ならアバターどうしでの殴り合いも可能。

 ほかにもイベントが用意されていたり、『ファイナルファイト』などのカプコンアーケードゲームまで遊べてしまう。巨大なオンラインロビーとして使えるだけでなく、ほかのプレイヤーとワイワイ楽しんでいる感も味わえるのがとてもイイ。
 このあたりからも、「初心者をオンライン対戦に呼び込みたい」というカプコンの努力が垣間見えた。

充実しすぎなプラクティス
 練習モードは非常に豊富に用意されており、通常のトレーニングモードもある。『スト6』のトレーニングモードは、対戦格闘ゲーム史上の完成形レベルと言っても過言ではないほど機能が充実しており、「あれがやりたい」、「これを確認したい」が網羅されているのがスゴイ。人によってはトレーニングモードだけで一日中遊べてしまうほどの充実っぷりにも、開発陣の本気度が感じられた。
 対戦格闘ゲームの練習モードに慣れている人は多彩な機能を使いこなせると思うが、使いこなすには少々の勉強も必要かもしれない。だが本作は“簡単練習設定”という項目があり、基本的なシーンの反復練習がすぐさま行えるようになっているのが、非常にやさしいところ。

キャラクターガイド
 キャラクターごとの立ち回りや技の性能などを教えてくれるモード。使いたいキャラクターが決まったら、まず見ておきたいモードだ。または、キャラクター選びにも使えるだろう。
 性能解説はシステムテキストのほかに、各キャラクターが自分の言葉で説明してくれるのがユニーク。ケンが「“めくり”ってやつだ」などと言うのはは、ちょっとおもしろい。ほかにもキャラクター性が強まるようなセリフもあって、そこもうれしいところだった。

コンボトライアル
 キャラクターごとに用意されたオススメコンボを練習できるモード。段階別にお題が決められており、全キャラクター達成も目指せるので、ある意味でやり込み要素のひとつにもなっている。キャラクターのコンボが知りたい、というときにも使えるだろう。

チュートリアル
 遊びながら段階的に操作方法や用語を学べるモード。しかも、システム的な言葉ではなく、リュウがセリフとして教えてくれるのがうれしいところ。“めくり攻撃”や“投げを避ける方法”など、実戦で役立つ知識を伝授してくれる。

 ただ、初心者の人にこのチュートリアルを最初にオススメするかというと、筆者としてはオススメしたくない。チュートリアルモードは本当にあらゆることを教えてくれるが、ものすごくテキスト量が多く、そして長い。「こんなに覚えることがあるのか」という高いハードルになってしまう。
 膨大な知識量をいきなり覚えるのは難しいし、そしてその作業はきっと初心者にとっては“つまらない”だろう。
 このチュートリアルモードはきっと“対人戦で本気で挑みたい人向け”に作られた、チュートリアルなのだと解釈している。真のチュートリアルモードは、“ワールドツアーモード”なのだ。
初心者はまずワールドツアーを遊べ!
 以上が、『スト6』の全体的なレビュー。最初にお伝えした通り、本作はとにかく新規プレイヤーにやさしい作りを目指したんだなと、ゲーム全体から伝わって来た。対戦格闘ゲームでありながら、本作における“対戦”は、きっと最初の入り口ではないのだ。
 ワールドツアーモードについては下記記事でレビューしているので、基本的には割愛。

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 内容としては、ひとり用のアクションRPG的ゲームになっている。対戦格闘ゲーム部分と完全に別のゲームかと言うとそうではなく、バトル自体は対戦格闘部分のルールになっているのが特徴。
 アクションゲーム感覚で遊べるうえに、その中で対戦格闘ゲームのイロハが学べるような作りになっている。ワールドツアーモードは、長編ストーリーモードを遊びながら、対戦の練習にもなる、豪華すぎる巨大なチュートリアルモードとも言えるのだ。
 “このモードだけでも買う価値アリ”と断言できるので、対戦部分に興味がない人もぜひ遊んでみてほしい。

バトルテクニックなどを学べる要素が盛りだくさんのワールドツアーモード。

フィールドを駆け巡りながら、壮大なストーリーを楽しもう。

...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202305/30304302.html

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