【本ページはプロモーションが含まれています】

PlayStation

『SYNCED(シンクド)』3人チームは姫プの理想形。『R6S』『ゴーストリコン』開発者の完全新作TPSは倒した敵すら仲間に | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

詳細はこちら

 ナノテクノロジーの暴走によって崩壊してしまった世界を舞台に、迫りくるナノマシンを倒してシンクロすることで相棒”ナノコンパニオン”にして戦う、ローグライトTPS 『SYNCED(シンクド)』。2023年の夏に配信を予定しており、基本プレイ無料。プラットフォームは、プレイステーション5、Xbox Series X|S、PCで展開される。『レインボーシックス シージ』や『ゴーストリコン』などの製作に関わった、クラーク・ヤン氏率いるNExT Studiosが開発する、完全新規のタイトルだ。

広告

 ここでは、同作を手掛けるディレクターのクラーク・ヤン氏へのインタビューやプレイリポートを交えながら、斬新なシステムの裏側に隠された開発意図を掘り下げていく。

クラーク・ヤン

『SYNCED(シンクド)』クリエイティブ・ディレクター兼プロデューサー。『レインボーシックス』シリーズや、『ゴーストリコン』、『ファークライ5』などのレベルディレクター・レベルデザイナーとして活躍した経歴を持つ。

テクノロジーがもたらす自由と依存をテーマにした世界観
 本作は、ナノテクノロジーが発展した未来のアメリカが舞台の、3人称視点のシューティングゲーム(TPS)。ローグライトやルーターシューター要素を持つアイテム収集や強化要素のほか、特定の敵を倒して仲間にするシステムが特徴的だ。

 これまでに『レインボーシックス シージ』や『ゴーストリコン』など、名だたるシューティングゲームのレベルデザインを手掛けてきたクラーク氏だが、本作においては、「思い通りにキャラクターを動かす重要性といった部分は参考にしています。ですが、本作の特徴である“ナノとの共闘”という部分に関してはゼロベースからの制作で、チーム全員がこのシステムと、従来のシューターゲームといかに融合させるかという部分に注力しており、本作の最大の特徴であると考えております」と制作の糸口を明かす。
 話題にも出た“ナノ”とは、“ナノテクノロジー”を用いた生物兵器が、野生動物化したものを指す。『SYNCED(シンクド)』の世界ではナノテクノロジーが発達しており、世界の文明を支える根幹となっている。ところが、突如発生したテクノロジー災害“大崩壊(Collapse)”によって、ナノテクノロジーは暴走。
 中心地となったワシントン州スネークリバーバレーを筆頭に、何かに操られるように“ナノ”があちこちに出現し、人間の文明を崩壊へと導き始めるのだった。

SFな世界観と崩壊世界のコントラストがプレイしていて印象的。

 SFものでロボットやAIの暴走を描く作品が多いなか、『SYNCED(シンクド)』の敵はナノマシン。これにより、壁面にこびりつくように移動するナノマシンや、結晶体を作り出す個体など、ある種、生物的な演出がされている。ゾンビものに出てくる細菌のようだが、それでいて色やデザインなどは、きっちりロボット感が演出されている。
 この“生き物っぽいんだけど、ちゃんとロボット”というのが、独特の雰囲気を醸し出している。

小さな生き物という意味では、細菌に近い特性と言えるのかも?

 ナノテクノロジーを題材としたきっかけは「近年のインターネットの発展によって、あらゆるものをネットにつなぐ社会になったときに、“人間もインターネットに接続することになるんじゃないか”という考えがきっかけです。それによる、メリットやデメリットを、ナノテクノロジーを通じて描こうと思いました」とクラーク氏は語る。

ナノテクノロジーが栄えていたんだろうなというのは、この大群を見ればおわかりいただけるかも。助けて。

 また気になるのが、本作の舞台として、ニューヨークやワシントンDCのような都市ではないこと。僻地を選んだ理由としては、世界観の構築を優先してのことだそうだ。
 「いろいろと候補はあったのですが、海岸が近くにあり、緯度が高めだが寒くなく植物の種類が豊富で、内側には砂漠もある。ということで、いろいろな要素を表現できるという、この街がベストだと考えました」。

地下のステージではキノコ的な進化(?)をとげたナノの姿も。

敵を“上書きして”仲間に。斬新なシステム開発の裏側には多数の失敗も
 そんな過酷な世界で生き残った人類のうち、富裕層たちは宇宙ステーションに避難した。しかし、いまだに地上には多数の人類が暮らしている。地上での生活には、石油と同価値の資源・ナノエネルギー物質“ナーヴァ”が必要となり、それを求めて日々ナノたちと闘いながら暮らしている。
 ナーヴァを求める人々は”ランナー”と呼ばれ、ナノテクノロジーの会社が制作した腕章を付けて、ナノたちと戦う。

腕章を使えば、弱ったナノを分解して即座に倒すこともできる。

 そんなナノとの戦いで重要になってくるのが、タイトルにもなってる“シンクド”というシステム。特定のナノを倒した際に、腕章を使うことで、そのナノのコードを上書き。“ナノコンパニオン”として、仲間にすることができるのだ。
 ナノコンパニオンは、召喚して戦わせるほか、腕に装着することで自身を強化することが可能。この召喚が爽快感があって気持ちよく、某能力系バトル漫画さながらに、「行けッ! 僕のクラッシャー!」と声に出すと楽しさがアップするかもしれない。なお、その際は近隣の住民には十分な配慮を。
 この共闘というシステムを採用した理由については「世界観的なきっかけと、ゲームプレイ的なきっかけのふたつがあります。世界観的なきっかけとしては“すべてのものがつながっている状態なら敵と自分をつないで仲間にすることもできるだろう”という発想がもととなっています。ゲームプレイ的なきっかけとしては、コンパニオンと共闘するというシステムはいままでなかったので、これを主軸にして新鮮な体験をお届けできると考えたからです」と明かす。

華麗なアッパーカットを決めるナノコンパニオン。結構なダメージが出ている。

 そもそもクラーク氏は、ナノテクノロジー分野そのものに興味があったそうだ。
 「私がこのゲームで語りたいことは、人間の自由とテクノロジーの依存へのジレンマなのです。テクノロジーで人間は自由になったように見えますが、時に利用されている部分もあると考えています。ランナーたちは敵対しているナノを利用しないと戦えないですよね。これもある意味依存という捉えかたもできるかなと。そういった“自由と依存のジレンマ”を本作と通して考えてみてもらいたいです」と、本作に隠されたメッセージ性についても明かした。
 言われてみれば、筆者もナノコンパニオンを求めて、敵を探していた節があると気付かされる。プレイしてみるとわかるこのジレンマ、ぜひ体験してみてほしいところだ。

ナノと“シンクド”する様子。意外とワイルドに手を突っ込む。

 なぜナノが暴走しているのか? 誰かが操っているのか? 多くの謎を持つ世界観は、シーズンを追いながら徐々に明らかになっていくとのこと。
 「一本筋でストーリーを楽しむわけではなく、ゲームプレイを通して徐々に世界観のことなどがわかる仕組みになっています。ただ敵を倒すだけのシューティングゲームではなく、ナノの正体など、ぜひいろいろ探りながら、ストーリーも楽しんいただければと思います」とクラーク氏は語る。

侵入の都度変わる、武器とコンパニオンのビルド
 本作のメインコンテンツには、PvEモードとPvPモードの2種類が存在する。PvEモードは、武器の持ち込みのほか、落ちている武器を拾ったり、ランダムで出現するスキルを選ぶといった、いわゆるローグライト要素がある。

武器の種類も多く、現代にある銃が改造されたデザインが非常にカッコいい。

 このローグライト要素を採用した理由について、クラーク氏はこういった狙いを持っていた。
 「ふたつのポイントがありまして、ひとつは毎回のゲーム体験を異なるものにしたいという点。毎回ここにボスがいてここで敵が出現して……というのではおもしろくないでしょう。ふたつ目は、ゲームの育成に関わることたとえば、いきなり300種類の装備をすべて体験することは到底不可能です」
 「そこでローグライトの形でユーザーに体験してもらうことで、遊びかたの発見につなげてもらい、それをきっかけに、自分の気に入ったビルドを見つけてもらえればと思っています。何もわからない状態から、ゲームの理解へのつなぎ役として、こういったシステムを入れているわけです」

武器は拾うほかに、持っているものを強化できるが、その分お金がかかる。

 そのほか、時間で難易度が上昇する“サージ濃度”もある。プレイヤーたちが侵入する封鎖区域に充満している汚染物質のようなもので、岩のような塊を形成し、ナノたちを生み出している。このサージ濃度が上昇すると、ナノたちが強力になるほか、100%を超えるとプレイヤーにも危害が及び、継続的にダメージを受けてしまう。
 じっくり探索をしてアイテムを集めたいところだが、慣れていないうちは素早く探索し、サージ濃度が低いうちにクリアすることが求められる。
 こちらについては、「上級者であればサージ濃度を無駄にしない、という遊びかたも想定しています。クリアー可能段階になってもそのまま探索を続行し、毎回最大限の資源を回収する、ということもできると思います。そういった遊びかたも、ユーザーに発見していただければと思います。同じステージでも、慣れてきたプレイヤーには、より多くの探索をしてもらって、いろいろな資源を持ち帰るというプレイもできるのかな」という意図があったそうだ。

サージ濃度は100%になると継続ダメージを受けるので、ギリギリを責めるのはなかなかリスキーだ。

 そんな武器と併せて重要になってくるのが、ナノコンパニオン。近距離でナノと殴り合うパワフルな“クラッシャー”、射撃に特化した能力を持つ“サプレッサー”、周辺のアイテムや敵をサーチしてくれる支援型の“シア”、シールドなど鉄壁のディフェンスでプレイヤーを護る“ディフェンダー”といった4つの特性があり、各々選択してから、召喚、装備することになる。 
 各コンパニオンは装着した時、それぞれ異なるバフや、スキルが使用可能になる。クラッシャーであれば、コンパニオンを装着した腕ごと敵を殴りつける“クラッシャーフィスト”が使用できたり、移動速度と攻撃速度が上昇する。

 筆者がやりたいと思っていたプレイスタイルは“覗き込みで弱点を狙いたい”だったので、装着するとエイム速度が上昇し、一定時間のチャージで射撃を強化してくれる“サプレッサー”がとくに型にはまった。また、サプレッサーは遠距離型なので、召喚するとプレイヤーとふたりで遠距離から撃ちあう形になる。移動しながら敵が押し寄せる前に撃ちまくるスタイルが、ソロプレイながら協力している感じがあって楽しい。
 ほかにも、近距離特化のコンパニオンを選んで前線を張ってもらい、プレイヤーが後ろから安全に撃つ、というスタイルもアリだ。クラーク氏の言う「自分で遊びかたを見つけていく」に寄り添ったシステムだと感じた。

スキルは、ロケットパンチ→ぶん殴りへと進化する。

 コンセプトを自分の中に持って、しっかり考えて立ち回りながらコンパニオンをいかに“活かす”かという部分が、非常にやり込み甲斐がある。うまく使いこなせたときは、ソロプレイながら“相棒”との華麗な連携プレイが楽しめたと、不思議な達成感が出てくる。
 これは筆者のように、エイムが得意ではない人でも楽しめるやりこみポイントで、こういったシューティングが初めての人でも、知恵を絞りながら攻略を楽しめる要素ではないだろうか。
 余談だが、開発段階では腕にしまう形ではなく、寄り添う形だったそう。だが、たびたびプレイヤーの視点の邪魔をしてくるというので、腕にしまう形になった。さらに召喚の際も、プレイヤーの位置から離れたところに召喚するよう、ブラッシュアップを重ねたそうだ。

3人行動の理由は“最適な人数だから”
 PvEモードには、貢献度によってクリア報酬を選ぶ順番が決定するという、競争要素がある。これはクラーク氏いわく、プレイヤー間のコミュニケーションを促進する狙いがあるとのこと。開発チームでも“女性社員に欲しいアイテムを譲る”といった、いわゆる姫プ的な会話があったそうだ。
 「実際、開発チーム内で男性1名、女性2名のチームがあったのですが、そこでは毎回男性スタッフが1位を取ってしまうんですね。そこで自慢しながら、僕は選ばないから最初にふたりが選んでいいよ。僕は選ばれなかったやつを取るから。というコミュニケーションが生まれていたそうです(笑)」

クリアー時にどんな活躍をしたかリザルトが表示される。

 PvPモードも、ただ撃ち合いではなく、資源の奪い合いのルールとなっている。これも、シューティングが苦手な人でも、その人が活躍できるような配慮とのこと。3人ひと組のチームなので、ふたりが護衛しつつ、ひとりが資源を運ぶ。分業しつつ、皆が楽しめる仕組みを目指した形だそうだ。
 “3人”という人数が採用されている点について、クラーク氏は「3人以上だと3:1や2:2のようにチームを分けることができるんですが、3人なら大体同じところにいますよね。あとは人数が少ないほうが、社会的なプレッシャーが少なく話しやすいですよね。ふたりだと少し寂しいので、3人という人数がベストだと考えています」とコメント。仲間外れを作らないような“プレイヤー間のコミュニケーション”が、非常に重要視されているように感じた。

VR技術を使ったトレーニングルームもあるので、理想のムーブを練習するのもいいかも。

 ここまで紹介してきたように、本作には随所に制作陣のこだわりが詰まっている。世界観をメインに楽しむ人は謎多きナノとの闘いが。冒険を楽しむ人にはローグライト要素を活かしたPvEモードが。対人戦が好きな人には戦略を問われるPvPモードが待っている。
 最後に、ユーザーに向けたクラーク氏のコメントを紹介する。
 「『SYNCED(シンクド)』は新しいタイトルなので最初から完璧ではないかもしれませんが、運営型のタイトルの利点を生かして、プレイヤーの皆様からの声をきちんと聴きながら、いっしょにブラッシュアップしていければと思っています。そして、新しいIPとしてユーザーに幅広い遊び方ができるステージを提供することで皆様が楽しめるゲームにしていきたいです。このゲームをどんどん大きくしていきたいと考えていますので、ぜひ遊んでみてください」

 なお、6月26日までsteamでは、数百を超える無料体験版に加え、開発者のライブストリーミングなどが楽しめる“Steam Nextフェス”が開催中だ。
 こちらに『SYNCED(シンクド)』もライナップされているので、ぜひこの機会に遊んでみてほしい。

『SYNCED』デモ版(Steam)

Steam Nextフェス

...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202306/24305847.html

-PlayStation

ゲーマーのおもちゃ箱
Translate »