バンダイナムコエンターテインメントよりプレイステーション5、Xbox Series X|S、PC(Steam)で発売予定の3D対戦格闘ゲーム『鉄拳8』。本作のクローズドネットワークテスト(CNT)Week1が、2023年7月21日~7月24日に実施された。
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本記事では、Week1でプレイしたうえで判明したランクマッチやトレーニングモードの仕様、オプションでカスタマイズできる項目など、ゲーム全体におけるプレイレビューをお届けする。
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『鉄拳8』クローズドネットワークテストのプレイリポート。バトルシステムの説明とアルファテスト版以降に追加された6キャラクターのプレイインプレッションを紹介。
CNTでは全16キャラクターが参戦。ランクマッチの待ち受け中には、機能が充実したトレーニングモードが可能
本CNTでは、これまでのトレーラーで公開された全16キャラクターが使用可能となっており、それぞれのキャラクターの“段位”を上げていく“ランクマッチ”で遊べた。
そのほかには“バトルチュートリアル”もプレイでき、『鉄拳』シリーズの基本的な操作や『鉄拳8』で新しく実装された“ヒートシステム”の仕組みや使いかたを学べた。
下の画像はCNT版のメニュー画面。一八の険しい表情がアップになっており、『鉄拳』シリーズが持つ独特なダークさや重厚感が感じられる。
バトルチュートリアルは、ゲームを初回起動した際に必ずプレイできる。各項目は説明+デモプレイ~実践という流れになっており、新規のプレイヤーでも直感的に理解しやすい丁寧な作りである。
ランクマッチは始めにCPU戦を行い、対戦内容によって“初期段位”と“鉄拳力”が変動する認定戦方式を採用。これにより、過去作をやり込んでいたプレイヤーであればある程度の高段位から始められるようになっており、新規参入のプレイヤーがいきなりレベルの高い相手とマッチングしにくい仕組みだ。
こちらは認定戦となるCPU戦の模様。リロイでランクマッチをスタートしたら初段に認定された。
段位が決まったあとは、ほかの鉄拳プレイヤーとネットワークを介したオンライン対戦に。勝利すると段位ポイントが上がり、一定値まで貯まると段位が上がる。
ランクマッチはトレーニングをしながら待ち受けられる。このトレーニングしながらの待ち受け自体は『鉄拳7』のころにもあったが、当時は機能が制限されており、自前でコンボ練習できる程度のものだった。本作ではコマンドリストの確認、コンボチャレンジなどの機能が充実しており、より緻密な練習が可能になっている。
こちらはトレーニング中の設定画面。CTN版では設定できる項目が少なかったが、製品版ではすべての設定が調整できることを期待したい。
ランクマッチ待ち受け中のトレーニングモードの機能拡充は、既存のプレイヤーが願ってやまなかったポイント。コンボチャレンジによるコンボ習得から、ランクマでの実践までの導線がひとつのモードで完結できるのはありがたいところ。
映像表現を楽しみたいファンやレスポンスを重視する競技者まで、進化したUIは幅広いプレイヤーをフォローする秀逸な作り
CNT期間中にプレイできるのはチュートリアルとランクマッチ、トレーニングのみだったが、細かいところを見ていくと目を見張るポイントが多い。
まず、さきに紹介したトレーニングで確認できるコマンドリストでは、単にすべての技が確認できるだけではなく、“主力技”と呼ばれる項目が追加されている。これは“そのキャラクターを使用するうえでまず覚えるべき技”が厳選されており、“ヒート発動技”や“コンボ始動技”、“立ちガードする相手に有効な技”といった用途まで説明されている。この辺りは新規プレイヤーへの手厚いフォローであると同時に、既存プレイヤーにとっても新しい要素になじみやすい要素だろう。
上の画像にある通り、コマンドリストでは“すべての技”と“主力技”のふたつのタブがある。各技を選択すると、モーションが確認できるため、まずはカテゴリーごとにいくつか覚えて使ってみよう。
また、メニュー画面から入れる“オプション”にもおもしろい部分があり、“ゲームオプション”内では“ロールバック設定”という項目で、グラフィックとレスポンスの優先度を設定可能。これはオンライン対戦中にロールバックが発生した際に、“絵飛びを軽減する”か“入力レスポンスを優先する”かを選択できる項目だ。
ほかには、同じく“オプション”内にある“画面設定”から、“エフェクト輝度”の設定変更が行える。これは“最速風神拳”などを代表とした対戦中に随所で見られるエフェクトの明るさを調整できる部分で、プレイ中の視認度を上げる助けとなっている。筆者自身アルファ版をプレイした際には、エフェクトの明るさにより若干目の疲れを感じたため、こういった項目があるのはありがたい限り。
上の2枚の画像はオプションの各設定画面と、エフェクト輝度を変えて最速風神拳をくり出した比較画像(上がエフェクト「高」。下がエフェクト「低」)。直感的なプレイフィールには影響しないが、比較してみるとはっきりわかるほどに違いがある。
鉄拳の醍醐味であるランクマッチは、多くのプレイヤーとつぎつぎと対戦できる“2試合先取方式”に変更
ひと通りCNT版で確認できた機能を説明したところで、最後は実際にオンライン対戦をした上でのインプレッションをご紹介しよう。
ランクマッチをプレイした印象としては、『鉄拳7』で実装されていた便利な機能をそのまま引き継ぎ、より快適さを追求した作りになっていると感じた。
ランクマッチで相手とマッチングした際には、まず相手の回線種別や切断率、自分と相手との回線強度などが表示される。この辺りは『鉄拳7』でも実装されていたものであり、安心してオンライン対戦が可能になるうれしい部分だ。
また、試合中は画面下部に“RTT(ラウンドトリップタイム)”、“ディレイフレーム”、“ロールバックフレーム”の3つが表示されており、相手との回線状況をつねに確認できるようになっている。これも『鉄拳7』のときに実装された機能であり、快適なオンライン対戦のための開発陣の配慮が感じられる。
本作はクロスマッチ対応のため、回線上などのほかにプラットフォームも確認できるようになっている。Week1はPS5のみだったため、ここではPSのロゴマークが表記されている。
対戦中の回線状況は画面右下に表示されている。RTTとはラウンドトリップタイムと呼ばれ、データの往復速度を表すもの。ほかのオンライン対戦ゲームにおける“Ping値”と似たものと考えるとわかりやすいだろう。
ランクマッチでは海外のプレイヤーともマッチングしたが、ディレイフレームが1~2F程度であれば、個人的にはほとんどプレイに影響がないレベルであった。筆者は『鉄拳』シリーズ以外にもさまざまな格闘ゲームをプレイするが、ここ最近の格闘ゲームのオンライン対戦のデキはどれも素晴らしい。『鉄拳8』も多分に漏れず、距離が離れたプレイヤーともストレスを感じずに対戦が可能であり、より多くのプレイヤーと快適な対戦ができるチャンスがあるというのは、ゲームへのモチベーションが高まりやすい要素だ。
また、モチベーションという点でもっとも印象的だったのは、対戦開始までのローディング時間の短さ。『鉄拳7』はそのグラフィックの美麗さがゆえに、試合ごとのローディングの時間が長かったのだが、本作はその問題を完璧にクリアーしている。試合間の時間が短くなることで対戦への熱が冷めづらくなり、よりゲームへの没入感を増す要素となっている。
熱の冷めづらさという点では、ランクマッチが“2試合先取方式”に変更された影響も大きい。『鉄拳7』は同じ相手と長い時間を掛けて連戦することが可能だったが、それゆえにどちらかの段位が変わったタイミングがプレイの辞め時になりやすかった。
本作では最大3試合と短いスパンなため、勝っても負けても“つぎにいこう”という思考になりやすく、気づけば長い時間をランクマッチに費やしてしまうという、快適さが故の罠にはまってしまうほどだった。
再選を選んでから試合開始の早さは過去作のプレイヤーであれば驚くこと間違いなし。早いローディングとアグレッシブな試合展開、2試合先取によるさまざまなプレイヤーとの戦いと、すべてが組み合わり、満足度の高い作りになっている。
続々と公開されていく情報に期待は高まるばかり。今後も公式からの情報は要チェック
今回のCNTはテスト版ながら16キャラクターが使用可能と、短い期間では遊びつくせないボリュームとなっており、「もっと遊ばせてくれ!」というのが率直な感想。
筆者はαテスト版から参加しているが、徐々に公開されるキャラクター情報に期待が高まるばかりで、まわりの鉄拳プレイヤーとも「つぎに参戦するのは誰か?」という話題が尽きない。
今後は過去作品に出演したキャラクターはもちろんのこと、新作ならではの完全新規キャラクターへの期待や、発売日の情報など気になる点は多い。
今回CNTに参加した人もそうでない人も、日々公式からの情報のチェックを欠かさず、早く『鉄拳8』がプレイできるチャンスを心待ちにしていこう。
...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202307/24310608.html