かわいい、もふもふ、ふわふわ、癒やされる、寂しがり屋……。
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“ウサギ”と聞いて、多くの方がイメージするのはこれらの言葉だろう。
本記事はCFK CO., Ltdの提供でお送りします。
作中に登場するしゃべるウサギは、冒頭に挙げたイメージ通り。これなら友だちになれそうだと思った矢先、とある書物に不穏な一文が……。
飢えたウサギはお肉を食べる。
いやいやいやいや! ウサギは草食動物でしょ? 小学校で飼っていたウサギに、キャベツやニンジンをあげていたから騙されませんよ。
な~んて余裕綽々だったのは最初だけ。ヤツらは夜になると、とたんに本性を現した。
ぬいぐるみのようにキュートなウサギが……。
夜になると不気味な怪物に!
牙を剥いたウサギたちは、容赦なく主人公の少女リサを攻撃してくる。油断した筆者はあっとうい間にヤツらの餌食になってしまった。
ウサギ、怖いよ、怖すぎる……。ウサギ好きだった筆者がトラウマを植え付けられたのが、韓国のインディーゲーム個人会社・Uneducated Game Studioが開発した、2Dホラーアクションゲーム『Before The Night(ビフォア・ザ・ナイト)』だ。
2022年7月15日にSteamで配信された話題作が、2023年9月28日にNintendo Switchでリリースされた。本稿では、Nintendo Switch版『Before The Night(ビフォア・ザ・ナイト)』のプレイレビューをお届けしよう。なお、ストーリーのネタバレには十分配慮しているので、安心して読み進めてほしい。
童話のような世界でくり広げられる、美しくも残酷な物語
ゲームをプレイして衝撃を受けたのが、独特な世界観。物語の舞台は、人間と動物の主従関係が逆転した世界。つまり、この世界では人間がウサギたち動物のペットとして飼われているのだ。
主人公の少女リサも、動物たちに飼育されている“ペット人間”のひとり。リサは飼い主のウサギ・アリスと幸せそうに暮らしていたが、アリスはこの世を去ってしまう。
リサは愛しのアリスを生き返らせるため、復活の鍵である“生命の花”を探して不思議な世界を冒険する……というのがゲーム冒頭のあらすじだ。
なぜ人間と動物の主従関係が逆転しているのか。なぜアリスは死んだのか。“生命の花”を使い、どうやってアリスを生き返らせるのか。序盤からさまざまな謎が散りばめられており、プレイ意欲が刺激された。
キャラクターの会話や書物などから、ストーリーが断片的に分かるようになっている作りもお見事。ストーリーに想像の余地があり、あれこれ考えているうちに、不思議な世界の虜になっていた。
ストーリーが進むに連れて、変貌していく世界もゲームを進める大きな原動力に。かわいい動物たちが暮らす、童話のような雰囲気のぴょんぴょん町を冒険していたら……。
ちょっとずつ、ちょっとずつ、でも確実にダークな雰囲気に。
童話のような世界はどこへやら。ぴょんぴょん町、カブマーケット、人間病院、キツネ警察署、内臓トンネル、心臓の湖と、6つのエリアを冒険していくたびに、目を疑うような惨劇の世界へと変貌していく。
明るくポップだったBGMも、いつの間にか不気味なものに。さらに、生命の花を摘んだり夜がやってきたりすると、BGMのピッチが遅くなる要素も。恐怖心を煽るBGMだけではなく、リサを執拗に追いかけてくる奇妙な怪物たちにも恐怖心を掻き立てられた。
正直に言うと、筆者はホラーゲームが苦手。ただ、本作は不気味さの中に愛らしさも感じられるデザインだったのと、前述した独特の世界観やストーリー展開の巧みさも相まって、時間を忘れて熱中した。とくにダークな世界観が好きな方には、たまらない内容になっていると思う。
怪物に追われる緊張感の中で味わえる、謎を解いたときの爽快感と達成感
謎解きのバランスが個人的に絶妙だったのと、たとえゲームオーバーになっても、リトライしやすい作りになっていたのも時間を忘れて熱中できた要因だ。本作はステージクリアー型の構成になっており、仕掛けを解いて生命の花を摘むと先に進むことができる。
リサの目的は生命の花を集めること。生命の花を摘むとリサの体力が回復するので、どのタイミングで花を摘むかも重要になる。
ただし、生命の花は動物たちにとっても重要なもの。動物たちは、鍵や罠などの障害物によって貴重な生命の花を管理している。これらの障害物を突破するのに必要な道具は、ステージに配置されているほか、動物たちと物々交換をして手に入れられることも。
ステージに配置された限られた道具で、どのようにして障害物を突破するのか。怪物から逃げたり、道具を駆使して戦ったりするアクション要素に加えて、謎を解くパズル要素も堪能できる作りになっている。この謎解きが、簡単に解けるわけでもなく、かといって数十分考え込むほどでもない、ほどよい難易度でチャレンジしがいがあった。
ステージに昼夜が変わる要素を実装することで、雰囲気はもちろん、異なるプレイスタイルで遊べるのも本作の特徴だ。昼は平和な世界で、ステージを安全に探索でき、動物たちとの会話も行える。
だが、リサが生命の花を摘んだり、動物たちに手をかけたりすると、ステージが暗くなって夜がやってくる。さらに夜が深まると緊張感は極限に。大人しかった動物たちは理性を失い、怪物のような姿に変化。リサを見つけると、執拗に追いかけて攻撃してくるのだ。
夜になると探索が行いにくくなるので、昼のうちにステージの全体像を把握し、生命の花を摘んで最短距離でゴールを目指す、といった攻略法が重要に。昼と夜の特徴を把握し、次第にゲームを有利に進められるようになっていく中で、自身の成長を実感できるのもうれしい。
また、先述したように、リトライしやすい作りになっていたのも好印象。ステージをすぐにやり直せるで、つぎはあれをやってみよう、これをやってみようと、試行錯誤しやすい。そして、何よりも続きが気になるストーリーや世界観になっており、恐怖心よりも探究心が勝って自然と再チャレンジしてしまう。
ゲームオーバーになると、これまでストックしていた道具をすべて失ってしまうのは、正直、好みが分かれるかもしれない。ただ、『不思議のダンジョン』シリーズが好きな人なら、これも緊張感を高める要素のひとつとして楽しめるはず。
ちなみに、ステージで手に入る道具を駆使すれば、ちゃんとクリアーできるようになっているので、ゲームオーバーになってもご安心を。ゲームの難易度も5段階から選べるうえ、ステージ攻略中に変更できるのもオススメしやすい理由だ。アクションゲームが苦手な人でも遊びやすい作りになっている。
本作は2023年10月11日23時59分まで、10%でお得に購入できるキャンペーンを実施している。ホラーゲームやアクションゲームが好きな方、人間と動物の主従関係が逆転した世界や、徐々に明らかになる驚き展開に興味のある方は、この機会をお見逃しなく。
そうそう最後にひとつだけ。終盤にはかわいいネコも登場するので、ネコ好きも必見。ネコは強敵だが、道具のダンボールを投げると無力化できるうえ、ますますキュートな姿を見ることができる。このアイデアとセンスは最高。過酷な終盤のステージで、一服の清涼剤になった。
ゲーム情報
ゲームタイトル:Before The Night(ビフォア・ザ・ナイト)
プラットフォーム:Nintendo Switch
リリース日:2023年9月28日(木)
ジャンル:2Dホラーアクション
プレイ人数:1人
価格:2530円[税込]→2277円[税込]※2023年10月11日23時59分まで割引プロモーション実施中
開発:Uneducated Game Studio
移植/パブリッシャー:CFK CO., Ltd
対応言語:日本語、英語、韓国語、中国語(簡体字、繁体字)、スペイン語、ドイツ語、ポルトガル語
...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202310/06319258.html