インティ・クリエイツより、2023年11月16日発売予定の『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』。テレビアニメ『ラブライブ!』シリーズの2作目『ラブライブ!サンシャイン!!』の公式スピンオフ作品『幻日のヨハネ』の世界を舞台とした探索型2Dアクションゲームだ。
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プレイヤーは主人公のヨハネとなり、相棒のライラプスと力をあわせて、突如現れた謎の海底ダンジョンに消えていった仲間たちの救出を目指す。そして、ダンジョンの謎を解き明かしていくこととなる。発売に先駆けて先行プレイの機会を得たので、本作の魅力をお届けしていく。
なお、対応プラットフォームは、Nintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、プレイステーション4(PS4)、Xbox Series X|S、Xbox One、PC(Steam)。なお、今回はSteam版をプレイした。
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テレビアニメなどの知識は必要なし。2Dアクションとしてしっかり楽しめる
本作は『ラブライブ!サンシャイン!!』の公式スピンオフ作品『幻日のヨハネ』、2023年7月から放送されたテレビアニメ『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』の世界を舞台にしたゲームタイトルだ。
いきなりだが、本作を紹介する前に筆者がプレイする前に思っていたことを話させてほしい。
筆者は、『ラブライブ!サンシャイン!!』をはじめ、シリーズ作品を1ファンとして楽しんでいる、いわゆるラブライバー(ファンの愛称)のひとり。
本作が発表されたときから、「アニメやシリーズファンに向けたゲームなのか?」、「テレビアニメを見ていないと楽しめないのではないか?」と疑問に思っていた。
結論から言わせていただくと、テレビアニメを見ていなくても楽しめる印象。
『ロックマン ゼロ』シリーズや『蒼き雷霆 ガンヴォルト』シリーズなどの2Dアクションゲーム開発で知られるインティ・クリエイツが手掛けているだけあって、しっかりとアクションゲームとして楽しめたのだ。
もちろん、キャラクターどうしの掛け合いシーンや関連した特有のアクションが出てくるため、事前に触れていたほうが楽しめる点は多い。だが、掛け合いのシーンも正直そこまで多いわけではない。いや、むしろ少ないと感じたくらいである。
そのため、キャラクターの知識については、ゲーム公式サイトの紹介ページで“こんなアクションが使える”という紹介がなされているので、そこを一読しておけば、それだけでも本作は楽しめる内容になっていると感じた。
原作がある作品の世界を舞台にしているが、爽快かつ程よい難度のゲームだったので、ここからはそんな本作について語らせていただく。
『幻日のヨハネ』が2Dアクションゲームに。仲間と協力して困難に立ち向かうのは、まさにラブライブ!
本作の舞台となるのは、海沿いの街“ヌマヅ”の近海に突如出現した謎の“海底ダンジョン”。
ヨハネの仲間たちは、各々の理由で調査に乗り出していったが、戻ってこなくなってしまった。占い屋を営む少女・ヨハネは、相棒の狼獣・ライラプスとともに仲間たちを救うためダンジョンの探索を行うことになる。
ゲームの流れとしては、ダンジョンとなる海洋神殿や砂に埋もれた遺跡、マグマが流れている海底火山、綺麗な珊瑚に彩られたエリアなどを攻略していき、各エリアのボスに挑戦していく。
ダンジョン内には、魚人のようなモンスターからカニのような恐ろしい見た目のモンスター、多数の魚たちがうごめいている集合体など海の生物をモチーフにした敵がダンジョンに生息しており、ヨハネ(プレイヤー)の行く手を阻んでくる。
そんなモンスターやボスに対抗するために、道中に置かれた宝箱や倒したモンスターから素材を入手し、装備品を創造して立ち向かっていく。さらに、ボスを倒すことで仲間たちが救出でき、救出した仲間たちの力を借りて、また新たなエリアやそれまで行けなかった場所を進んでいく、そんな作品だ。
ひとつのエリアボスを倒すごとにひとり、またひとりと仲間たちが救出されていき、みんなが力を貸してくれる。みんなが居るから、先に進める。そんなところに『ラブライブ!』らしさを感じつつ、うまくアクションゲームに落とし込んでいるなと感じた。
簡単な操作で遊べるが、歯ごたえ抜群。ヨハネの泣き顔は見たくない
アクションとして要求されるのは、移動やジャンプ、しゃがみといった基本動作に加えて、武器攻撃、仲間によるアクションと簡単な操作のみ。
攻略を進めていくにつれ、2段ジャンプや壁つかみなどできることは増えていくが、どれも複雑な操作は要求されないので、誰でも遊びやすい仕様に。
攻撃手段は、武器攻撃と仲間たちによる攻撃の2種類。これらは画面左上ゲージ(青色)で表示されているDP(ダークポイント)を使用して攻撃を行っていく。
だが、どちらの攻撃もDPを使い切ってしまうと、HP(白色)を代わりに消費する仕組みとなっているため、威力の高い武器やがむしゃらに仲間たちのアクションを多用すればいいわけではない。いかにダメージを受けずに進んでいくかが重要となる。
武器は、前方に攻撃する刺突武器系統、振りは大きいが威力の高い大剣や斧系統、曲線を描きながら遠くの敵に攻撃するクロスボウ系統、直線を描きながら飛んでいくナイフ系統など多種多様。
自身好みのプレイスタイルを探したり、迫りくるモンスターに合わせて武器を切り替えたりして戦っていくのは、アクションに自由度を与えてくれる。違った武器を使用して、何度もくり返し遊べるのは魅力的だ。
大剣
クロスボウ
筆者のおすすめは、クロスボウ系統だ。安全圏から攻撃がしやすいうえに、つぎへの動作につなげやすい。そして、筆者にとっていちばんうれしいのは、ヨハネが傷つく恐れが極端に減るという点。敵に攻撃されると「ヨハネがかわいそう……!」と思ってしまうヨハネファンにとってありがたい武器と言えるだろう。
そして、大剣や斧系統にも異なる魅力がある。本作は何度も同じエリアをくり返し探索していくことがある。だが、そんな道中にも、もちろんモンスターが立ち向かってくるため、スルーして進むことはなかなか難しい。
だが、高火力の大剣などで、つぎつぎと倒していけるのは探索がよりスムーズになる。爽快感を味わえて使っていて気持ちのいい武器だ。
創造したい武器の素材は簡単に確認できるので、使ってみたい武器があればどんどん創造してみるのもおすすめだ。
マップ内には、各種回復アイテムから一時的に攻撃力や守備力を上げるアイテムまでを購入出来るヨハネの部屋が存在。拠点や訪れたセーブポイントにワープすることも可能な部屋だ。
ワープは、道中やボス戦などでピンチになった際ややり直しがしたいときなどにも使用可能で、気軽に再挑戦や攻略について考える時間を作ることができる。
あまりにもゲームが簡単になってしまうのではないかと思う方もいるかもしれない。だが、考えてみてほしい。先が見えないダンジョンで、HPも残りわずか。この先どこにセーブポイントがあるかわからない、回復アイテムもストックがない、そんなときにこの機能がありがたかった。
進むに連れて難度は上がっていく。道中のモンスター、ギミック、エリアボスが束になって襲い掛かってくるのだ。そのため、いつでもワープができ、簡単にリトライ可能な仕様は、より多くの人がカジュアルに楽しめ、かつ作品に夢中になるための措置になっていると感じた。
もしかしたら、かわいらしいヨハネが何度も傷つき苦しむ姿を見せないようにするための開発陣のやさしさなのかもしれない。
ちなみHPがなくなってしまうと、ヨハネがへたり込み、ライラプスに部屋に運ばれていく。
攻略をスムーズにしてくれた一部の仲間たちをご紹介。マリにはお世話になった……
ここで攻略を手助けしてくれるかわいらしい仲間たちを数名(+1匹)を紹介させてほしい。
序盤から助けてくれる良き相棒:ライラプス
エリアの攻略を進めて行く際にDPも底をつき、回復アイテムもストックがないという状況が発生することがよくあった。
そんなときに頼れるのは、やはり相棒のライラプスだった。
仲間のなかでは、唯一DPを消費せずに使用可能で、ひっかき攻撃でモンスターにダメージを与えてくれる。とくに新しいエリアでは、見たことがないモンスターも出現するため、被弾やDP消費が激しくなってしまう。そんなときは、ライラプスをガンガン使うといいだろう。
引っ込み思案な妖精:ルビィ
ルビィは、巨大なコットンキャンディを出現させてバリアーを作ってくれる防御に優れた能力。どんな攻撃を仕掛けてくるかわからないモンスターと出くわした際でもしっかりと攻撃を防いでくれる。
『ラブライブ!サンシャイン!!』の黒澤ルビィの楽曲で『コットンキャンディえいえいおー!』という曲もあるからか、ルビィらしさを感じる能力だ。でも、楽曲のようにハチャメチャな能力ではなく、しっかりと仲間想いの能力だ。
オバケを従える魔王の末裔:マリ
マリは、オバケたちによる直線状のレーザービームのような攻撃を行ってくれる。エリアを攻略していくにつれて、モンスターの数も多くなるため、一度に多くのモンスターを攻撃してくれるのはありがたい存在だ。
また、モンスターの攻撃範囲外や遠くからボスに安定してダメージを与えてくれるので、アクションゲームがあまり得意でない人でも、非常に使いやすく頼りにできるだろう。
ルビィで攻撃を防ぎつつ、マリでダメージを与えていく。そんなある種の協力プレイを楽しめるのが本作の醍醐味だ。自分の推したちに助けてもらえるのは、ほかの作品にはない魅力ではないだろうか。
ここまで紹介してきた仲間たち以外もそれぞれ攻略を手助けしてくれる頼もしい力を持っているので、ぜひともプレイして確かめてほしい。各仲間たちの実際の映像は公開されているトレーラーでも確認できるので、気になった人は見てみよう。
サブクエストをクリアーして仲間たちを強化
救出したあとヨハネの部屋を訪れると、仲間たちからお悩み事(クエスト)が依頼が発生。依頼されたクエストを達成することで、仲間たちのアクションが強化されていくので、忘れずにクエストを達成していくことをおすすめする。
ネタバレになってしまうのであまり多くは語らないが、今回紹介したルビィとマリの強化された能力はボス戦や道中で、役立ちすぎるので多用は控えたほうがいいのかもしれない……。
テーマソング『Deep Blue』は勝利への応援歌
ドット絵で描かれたダンジョンは、神秘的な印象を感じさせるエリアから 、冒険心や恐怖心を煽ってくるエリアまでとさまざま。また、冒険心を煽ってくるエリアでは、背景BGMもドキドキさせてくるような曲になっていたりと、目でも耳でも作品に夢中にさせてくれた。
ヨハネをはじめとしたキャラクターたちもかわいいのは言わずもがな。武器を使用する際に凛々しくポーズを決め、しゃがんだ際に怯えていた表情を見せてくれる。
助けてくれる仲間たちを切り替える際や武器の使用、ジャンプする際、オプションでボイスボリュームを変更時にまで、各キャラクターがしゃべってくれるため細かいこだわりが感じられた。
また本作の特徴として、楽譜というアイテムがある。これはHPがなくなってしまうと自動で消費される、いわゆる復活アイテムだ。
楽譜が使用されると、HPが全回復するほか、DP消費なしで武器や仲間のアクションが使用でき、攻撃はクリティカルとなる。つぎに倒すための手がかりを見つけるために、あえて楽譜を使用するのも攻略のひとつだ。
そして、楽譜を使用するとテーマソング『Deep Blue』がBGMとして流れるため、作品にとって、またファンにとって切っても切り離せない音楽や楽曲をこういった要素で組み込んだのは驚いた。
筆者は、ボス戦で倒せそうなときにあえて楽譜を使用し、勝利への応援歌として気分を盛り上げながら本作を楽しめた。楽曲をひとつのキーアイテム、ポイントとして使うのは本作ならではの楽しみかただろう。
1ラブライバーとして、アクションゲームをしっかりと楽しめた本作。ただ、仲間たち全員を救出した際のプレイ時間が約6時間(ゴリ押しプレイ)とボリュームを増やしてほしい印象を受けたのも事実。
だが、カジュアルかつ爽快なアクション。そして音楽も楽しめる『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』。ヨハネと仲間たちが協力して進んでいくゲーム性が『ラブライブ!』らしい作品だった。
前述したとおり、シリーズファンではなくとも満足が得られる2Dアクションゲームになっているため、『ラブライブ!』また『幻日のヨハネ』を知らなくてもプレイしてほしい。
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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202311/15323860.html