『ストリートファイター6』のカプコン公式大会"ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023"グランドファイナルが2024年1月13日に開催される。
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"ストリートファイターリーグ: Pro-JP 2023"は、『ストリートファイター』シリーズを代表するトッププレイヤーがチーム戦をくり広げるカプコン公式大会だ。2024年1月13日のグランドファイナルでは、リーグを1位で勝ち抜いた“FAV gaming(以下、FAV)”と、3位通過のSaishunkan Sol 熊本をプレイオフで下したDetonatioN FocusMe(以下、DFM)が激突する。
これまで、リーグ戦の振り返りや、プレイオフ勝敗予想などを行ってきたが、今回はまた趣向を変えて、グランドファイナルを観戦したい人たちに向けて筆者なりの注目ポイントを紹介していこうと思う。
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通算勝利数1位の“最強の虎”。DFMの虎攻略に注目
最初に注目して欲しい選手は、FAVチームのエースであり、リーグ通算勝利数と獲得ポイント1位の“正義執行人”ことボンちゃん選手だ。VTuber・葛葉さんファンの人は、葛葉さんの老師(ラオシー)としてご存じではないだろうか。そんなボンちゃん選手は、トッププロを相手に高い勝率を誇る。まずはその勝利の秘訣を筆者なりに分析してみつつ、注目のマッチアップとその見どころを紹介していこうと思う。
最強の虎、勝利の秘訣は“狙いどころ”が完璧なジャストパリィか
『ストリートファイター6』から本作を知った人は、なぜボンちゃん選手が“虎”の異名を持つかご存じだろうか。それは、『ストリートファイターIV』シリーズでボンちゃん選手が使っていたのが、虎をモチーフとしたサガットというキャラクターだったからである。
現在ルーク使いとなったボンちゃん選手の強さを支える理由のひとつとして、圧倒的な対空精度がある。これはサガット時代に培った対空昇龍拳の精度がそのまま生きていると思われる。
かつて、“赤色のサガット”といえばボンちゃん選手の代名詞でもあった。画像はカプコンカップ2015日本語生中継より。
相手が飛んだ時はいついかなるときにも高精度でライジングアッパーが出ており、観ている側にも謎の安心感がある。
かといって、対空がよく出るだけでは勝てないのは当然のこと。この対空を盾にした地上戦のうまさこそが、ボンちゃん選手の勝率の糧となっている、というのが筆者の意見だ。
ボンちゃん選手の地上戦を支えているのは、そのジャストパリィの精度ではないか。これは単純にジャストパリィの成功率が高いという話ではなく、狙いどころが本当に素晴らしい。
たとえば、しゃがみ中キックからキャンセル波動拳という連係に対して、きちんとジャストパリィを取ったうえで最大反撃を入れている場面など、狙いを絞って意図的にジャストパリィを取る練習をしていることが画面から読み取れる。一切の甘えを許さない姿はまさに正義執行人という感じだ。
例として、以下は2nd Stage 第4節での一幕。このとき、まちゃぼー選手は立ち強パンチから遅らせて波動拳をキャンセルしていたのに、それすらジャストパリィするなど読みも冴えていた。
飛び道具まわりのジャストパリィ精度はほかのプロと比較してもずば抜けて高く、距離によっては中間距離の飛び道具に対してもジャストパリィ→ラッシュという対策を披露する場面も多い。
飛び道具をジャストパリィすることで“自分だけ距離調整が自在”というアドバンテージを得ると同時に、相手にパニッシュカウンターで技を入れることでドライブゲージの有利を取る場面も多かった。
技が空ぶる位置を常にキープできてるのは、このジャストパリィ精度がひとつの要因としてあるのかな、というのが筆者の意見である。単純に踏み込みなどの駆け引きがうまいのはもちろんだが。
「そんな反撃まで調べてるの!?」と驚くようないぶし銀のプレイも多く、ボンちゃん選手のファンならこんな幻聴が聞こえてくるのではないか? 「さーすがにそれ、ダメだから!」
ぜひ、ボンちゃん選手の反撃能力といった部分に注目しよう。
虎狩りを見せるのは“進撃の重戦車”か
さて、そんな虎を倒せるのは誰か。やはりDFMのエース、“進撃の重戦車”ことふ~ど選手だろう。このふたりは毎週火曜日21:00より生配信されている『勝ちたがりTV』のメンバーで、ともにチームを組んだこともある。
このふたりの試合で注目なのは、やはり攻略の練度なのではなかろうか。ふたりに共通して言えることは、ゲームの理解度が非常に高い、ということだと思う。「ここでこうすれば勝てるよね」という行動を的確に選択する力が高く、本作をプレイしている人は非常に参考になるようなプレイが期待できる。
いついかなる時も、ボンちゃん選手のワイプ芸から目をそらしてはいけない。
もっとざっくりした見どころとしては、お互いに防御を得意とするプレイヤーなので、ファーストアタックに注目したい。さきに体力リードを取って防御に入った相手をいかに崩すか。ここに注目してみるとおもしろいだろう。
お互い弾の撃ちあいも上手いので、試合がゆっくりと動いていく緊張感が楽しめそうだ。
ふ~ど選手は一般的な攻略発想から外れた奇想天外な攻略を実践投入することもある選手。スーパープレイが飛び出たときは、ぜひ表情豊かなボンちゃん選手の顔にも注目してみてほしい。
ボンちゃん選手といえばこの顔芸。
竹内ジョン選手の竜巻が試合を粉砕するか!? SA2が最大の見せ場
試合の盛り上がり。という意味で、竹内ジョン選手は筆者が個人的にもっとも注目している選手だ。竹内ジョン選手はラシード使いの若手選手で、ジェイミーからキャラクター変更をし、めきめきと頭角を現している実力者だ。
爽やかなフェイスも特徴の若手世代代表の一角である。
なにより注目ポイントとなるのが、ラシードのスーパーアーツ レベル2(以下、SA)である“イウサール”だ。巨大な竜巻を設置するこのSAは、ここ数か月で非常に研究が進んでおり、ガード崩しからコンボまで、非常に多彩な使用用途がある。
当たりかたやシチュエーションで難しい判断を求められるイウサールだが、竹内ジョン選手はこのイウサールの活用が非常にうまく、アドリブでのコンボ選択も巧み。イウサールが発動されたときは、ぜひ注目してみてみてほしい。
注目の対戦カードは同じく強力なSA2を使いこなすりゅうせい選手
さて、そんな竹内ジョン選手とのマッチアップで筆者が注目したいのは、りゅうせい選手とのマッチアップだ。りゅうせい選手はFAVに所属するJP使いで、JPもイウサール同様強力な設置系SAの“ラヴーシュカ”を持っている。こちらは4体の分身が異なる攻撃属性(※)で時間差攻撃をする非常に強力なSAで、発売初期から猛威を振るっている技だ。
※ラヴーシュカは1体目の分身はしゃがみ、立ちのどちらでもガードできるが、2・4体目はしゃがみガード不可、3体目は立ちガード不可となっている。これにJP本体の攻撃を組み合わせてガード困難な連係を組み立てることができるのだ。
そんなJP対ラシードというこのマッチアップ、注目してみてほしいのは画面下部のSAゲージだ。SA2をお互いに回していく組み合わせである関係上、体力ゲージよりSAゲージの方が有利不利を決定づけるものとなるだろう。
お互いにSAからの逆転力があるキャラクターなので、SAが発動した瞬間の緊張感などもぜひ感じ取ってみてほしい。
唯一の同キャラクター対決! ときどVSナウマンも注目カード
最後に紹介する注目ポイントは、本試合唯一の同キャラクター戦となる、ときど選手VSナウマン選手のカードだ(どちらもケンを使用)。意外とキャラクターかぶりが少ない今回のグランドファイナル。その中での同キャラクター対決となるので、これにはぜひ注目していきたい。
ナウマン選手は、竹内ジョン選手と近しい世代の若手選手ながら、EVO Japan 2020優勝など確かな実績を持つ選手で、当時のさくら使いに大きな希望を見せた。一方のときど選手は、大ベテランのレジェンドプレイヤーで、当時テレビにも取り上げられたEVO2017の優勝を筆頭にいまなお活躍を続けている。
ナウマン選手は緑、ときど選手は青のカラーを好んで使っている。
そんなふたりの対決だが、両者が操るケンの解釈の違い=すなわち「ケンってこうやって勝つキャラクターだよね」という思いの違いに注目するとおもしろいだろう。
ケンについて知識が薄い筆者だが、ナウマン選手のケンは迅雷脚の使いかたに秀でており、ときど選手のケンはしゃがみ中キック→キャンセルドライブラッシュの使いかたが秀でている印象。ケン使いの人はもっと深度の深い発見が見つかるかもしれないので、注目してみてほしい。
強気に迅雷中段派生をぶっこんでいく姿も印象的なナウマン選手のケン。
世界への挑戦権は誰の手に? ぜひ生配信でチェックしてみよう!
ここまで、グランドファイナルの見どころを紹介してきたが、いかがだっただろうか? 少しでも観戦時に注目するポイントが解ってもらえたらうれしいのはもちろん、推しの選手がいる人は全力で応援して楽しんでほしい。
開場ではグッズ販売やスポンサー企業によるゲーマー向けアイテムの販売なども行われる予定なので、会場で観戦する人はそちらも要チェック。2024年1月12日現在、会場観戦チケットは売り切れとなってしまっているが、WEB先行視聴チケットのは受付中。少しでも気になった人はぜひ購入してみてほしい。
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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202401/12330623.html