2024年2月29日に発売されるスクウェア・エニックスのプレイステーション5用ソフト『ファイナルファンタジーVII リバース』(以下、『ファイナルファンタジーVII』は『FFVII』と略しているところがあります)。本作は、『FFVII』のリメイクプロジェクト3部作の2作目にあたり、『FFVII リメイク』の舞台となったミッドガルから旅に出るクラウド一行の旅が描かれる。
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初代プレイステーション用ソフトとして発売された原作から、ハードはプレイステーション5となり、表現力が飛躍的に向上したことにより、物語はさらにドラマチックに描かれ、広大なワールドマップにはさまざまな美しいロケーションが用意。そのロケーションの寄り道要素も充実し、オープンワールドとストーリードリブンなRPGの両方のいいところ取りのような作品になっている。
今回、ゲーム開始からチャプター2(クラウドとセフィロスの過去の回想を終え、カームの街を出て沼地でミドガルズオルムと戦うところまで)をプレイする機会が得られたので、そのプレイリポートとプレイ動画をお届けしていく。
なお、プレイ時間は急いで進めてもサイドコンテンツを含めて約9時間ほどかかった。チャプター2だけでもかなりのボリュームで、そのため動画は3つに分けて公開している。
※4Kのグラフィックモードでプレイしていますが、動画はフルHDでの録画です。
【FF7 リバース】回想だけじゃない! エアリスとデートも!? カームの街探索プレイ映像【発売直前プレイ映像①】
【FF7 リバース】広大なフィールドと豊富なサイドコンテンツで大充実。グラスランド探索前編【発売直前プレイ映像②】
【FF7 リバース】白熱のミドガルズオルム戦プレイ! クエストにはまさかのキャラが!? グラスランド探索後編【発売直前プレイ映像③】
本記事と同時に公開しているインタビュー記事もお見逃しなく。
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2024年2月29日に発売予定のPS5用ソフト『ファイナルファンタジーVII リバース』について、プロデューサーの北瀬佳範氏、クリエイティブ・ディレクターの野村哲也氏、ディレクターの浜口直樹氏に発売直前インタビュー。
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目次閉じる開く
チャプター2だけでも驚きのボリューム!
連携要素や空中でのコンボでより爽快になったバトル! 強化・成長要素も大きく変化
サイドコンテンツという表現はふさわしくない充実しすぎるコンテンツ
探索することで召喚獣は強くもなり弱くもなる!?
なんでも屋クエストにモーグリショップ、カードゲームまで!
楽しみだけどプレイするのが怖い! そんな葛藤を抱えながら発売日を待つのもリメイク作品ならではの醍醐味
チャプター2だけでも驚きのボリューム!
今回の先行プレイでは、カームの街からグラスランドエリア、そしてミドガルズオルム戦までをプレイしたわけだが、まずはプレイボリュームの膨大さに驚かされたことと、そのバランス配分について触れたい。
原作ではミッドガルを出てすぐのグラスランドエリアからミスリルマイン入り口までは、チョコボを捕獲して通りすぎるくらいだったが、本作ではグラスランドエリアを余裕を持って遊び尽くそうと思うと、10時間くらいはかかるかなというほどのボリューム感だった。
本作にグラスランドエリア規模のロケーションがどれくらいあるのか不明だが、序盤のチャプター2でこの規模なら全体としてのプレイボリュームはどれだけになるのだろうと素直に驚かされる。
後述するサイドコンテンツについてはマップ画面で進捗状況が確認できるため、どれくらい進めるかを考えやすいのも親切。
メインストーリーに絞って進めた場合でも(寄り道せずに進めた場合は戦力面で苦労する可能性もあるが)、原作では回想シーンと休憩をするだけだったカームの街で、神羅軍に追われて街を脱出することになるなど、序盤から原作から新たなエピソードが肉付けされ、ドラマチックな展開をたっぷりと味わえる。
グラスランドエリアでのチョコボの捕獲がちょっとしたステルスアクション風のミニゲームになっていたり、原作ではエンカウント自体を回避する相手だったミドガルズオルムが避けられないボスとして登場するなど、物語自体が大きく変化しているわけではない。
だが、原作をプレイしているとその違を楽しめるポイントも多い。
原作との大きな違いを感じられるは広大なフィールドの存在だ。実際にプレイしてみると、ビジュアル的にも感触的にもその広さはありありと感じられる。徒歩で動き回るとなればひと苦労だが、チョコボに乗れるようになると移動も爽快だ。
もちろん、ファストトラベルも完備。各地に点在するチョコボストップ(チョコボ用のバス停のようなもの)や後述するワールドレポートのファストトラベルポイントのおかげで、(ロード時間が短いこともあって)移動面でのストレスはほとんど感じられない。
連携要素や空中でのコンボでより爽快になったバトル! 強化・成長要素も大きく変化
バトルは前作同様、コマンドRPGにアクション性を融合させたものになっているが、本作ではパーティメンバーとの連携アクションと連携アビリティが加わった。
連携アクションはR1ボタンでガードをしている最中に□や△などのボタンを押すことで、ATBゲージやMPといったリソースを使わずにパーティメンバーひとりと特殊なアクションを行うことが可能だ。
その連携アクションは協力して攻撃を行うものや敵を打ち上げ空中戦につなぐもの、あるいは敵の攻撃を防いで反撃に転じるものなど、キャラクターの組み合わせにより性能もさまざま。L1ボタンを押したショートカットでメニューを開かずにアビリティを発動する操作と併せれば、かなりアクションゲーム寄りのプレイが楽しめる。
前作ではHPが心許ない状態でATBゲージがないと、ゲージがたまるまで耐える、といったツラい展開になりがちだったが、ATBゲージを必要としない連携アクションのおかげで、バトル時の行動の幅が広がった印象だ。
連携アビリティはパーティメンバーふたりの連携ゲージが溜まったときに使用できる強力な技。ド派手で強力な技が発動するとともに、一定時間MP消費がゼロになるなどの追加効果もあるため、とくにボス戦などではどこでどの連携アビリティを発動するかが重要になってくるだろう。
連携アクションや連携アビリティはスキルブックというもので習得していく。
スキルブックは各キャラクターごとに用意され、スキルポイントを割り振ってさまざまなスキルを解放していくことで使えるようになっていく。
スキルブックはいわゆるスキルツリーに近く、取得したスキルに隣接するスキルが解放できるようになる。スキルポイントとの兼ね合いでどのスキルを解放していくか選択していくことになるが、スキルの割り振りは自由にやり直せるためというユーザーフレンドリー仕様で、さまざまなトライ&エラーが楽しめる。
携関連のスキル以外には、MP消費なしで属性攻撃が行えるアビリティの習得やHPなど基礎的なパラメーターの強化などもあり、前作の武器強化を拡張したようなイメージ。
武器については前作のようにポイントを割り振っての強化ではなく、武器を使い込むことで武器レベルが上昇して性能が強化され、セット可能なスキルが増えるといったシンプルな成長システムに変化。ほぼ自動的に強化が進むため、逐一、各武器を強化する必要がないのは楽だ。
今回プレイした範囲では武器のスキルはひとつしかセットできなかったが、画面を見た印象では将来的に複数のスキルがセット可能になりそう。
サイドコンテンツという表現はふさわしくない充実しすぎるコンテンツ
サイドコンテンツを進め始めると一気にプレイボリュームが増える本作だが、その寄り道の大部分を占めるのが新要素であるワールドレポートだ。前作で言うチャドリーのバトルレポートを大幅に拡張したようなイメージで、通信塔を起動することで調査依頼が発生し、フィールド内に点在する各種ポイントでバトルをこなしたり特殊なポイントが明示される。各種ミッションをこなすことでポイントが貯まっていき、そのポイントでマテリアも獲得できる。
特定の敵とのバトルを行う“討伐拠点”では制限時間内に敵を倒す、敵をヒート状態にさせる、といったミッションをこなすことでワールドレポートのポイントが加算されていき、一度の挑戦で全ミッションを達成できずとも、自由にリトライも可能だ。
クエストのなかには連続するものもあり、そのなかでも“エンシェントマター”の手掛かりを探すミッションはオススメだ。特別な力を秘めたアイテムを手に入れるべくチャドリーが示した場所へと向かうと、そこで遭遇したのは前作でも見事なチンピラっぷりを披露したベグ盗賊団。
エンシェントマターを巡るミッションではベグ盗賊団を追いかけるかたちで進み、最終的にはエンシェントマターと呼ばれる手甲のようなものをクラウドが手にした際、和風の城のような場所で赤い武者のような、『FF』シリーズではお馴染みのあの剣豪が登場するのだ。
今回のプレイ範囲ではそれ以上のことはわからなかったが、そうなるとエンシェントマターのミッションでは●●シリーズの武具を集めていくことになるのか!? 先の展開が気になって仕方がない。
そのほか、ワールドレポートではライフスポットといった場所でその地域の歴史がつづられたエリアレポートが解放されほか、バトルシミュレーターに登場する召喚獣を弱体化させられる“召喚獣の祠”といった探索ポイントも登場。
これらのポイントでは、タイミングよくボタンを押す遊びだったり、ガイドと同じタイミングでボタンを押したり、といったちょっとしたミニゲームをクリアーすることでミッション達成となる。
ライフスポットについては“ホウホウ”という鳥を追いかけると発見でき、召喚獣の祠は光る岩を壊すと出現する光の玉を追いかけることで見つかるなど、探索面でもほかのミッションとは異なるのが特徴だ。
探索することで召喚獣は強くもなり弱くもなる!?
召喚獣は召喚マテリアを入手すればバトル中に召喚できるようになる。召喚マテリアはチャドリーのバトルシミュレーターでその召喚獣に勝利する必要がある。
今回のプレイではタイタンに挑戦できたのだが、ノーマル状態のタイタンはかなり強く、挑めるようになってすぐ突撃したところ約1分で全滅してしまった。勝利するにはパーティを強化する必要があるが、前述した召喚獣の祠のミッションをこなすことでタイタンを段階的に弱体化でき、最大まで弱体化できれば、すぐに倒すこともできるだろう。
探索することが召喚獣の弱体につながり、その一方で召喚マテリアは強化されるという。これはなかなかおもしろい仕組みだ。
なんでも屋クエストにモーグリショップ、カードゲームまで!
サイドコンテンツとなる要素はワールドレポートだけでなく、“なんでも屋”としての仕事がクエストとして登場する。依頼は街にいる人々から話を聞いて仕事を受けることもあれば、街中の掲示板から依頼を探してクエストを見つけることもできる。
あるクエストでは前作に登場したキリエも登場するなど、見逃せない内容のものもちらほら。
また、フィールドには宝箱が複数配置されている場所があり、“トレジャースポット”としてちょっとした宝探しも楽しめる。
さらに、ある場所にはモーグリハウスも。原作ではゴールドソーサーのゲームセンターにあるゲームで登場したモグハウスだが、本作ではその実物(?)がフィールド内に登場している。モーグリハウスではミニゲームが発生し、これをクリアーするとモーグリメダルでアイテムを購入できるモーグリショップが利用可能になる。
『FFVII リメイク インターグレード』ではミニゲームとしてタワーディファンス型のリアルタイムシミュレーションの“コンドルフォート”が登場したが、本作ではカードゲームの“クイーンズ・ブラッド”を遊ぶことができる。
こちらは3つのレーンにカードを配置し、最終的に各レーンに配置されたカードのパワーを競うゲームなのだが、これがなかなかにおもしろい。カードはレーンのどこにでも出せるわけではなく、最初はレーンの両端に1列ずつ自分と相手の陣地が用意されており、そこからカードを置いていくことになる。
カードはパワーのほかに陣地を拡張できる範囲を持っており、カードを置くことで配置可能な陣地が広がっていくという仕組みになっている。また、陣地にはレベルがあり、すでに確保している陣地にカードの陣地が重なるように配置すると、そのマスの陣地レベルが上昇する。カードによっては陣地のレベルが上がっていないと配置できないため、陣地の展開も重要な要素となる。
さらに……あまり詳しく説明すると長くなるので、実際にゲーム内でプレイしていただきたいが、なかなかに奥が深く、ついつい対戦相手(バウター)を探してカームの街をウロウロしてしまった。『FFVIII』のカードゲーム“Triple Triad(トリプル・トライアド)”や『FFIX』の“クアッドミスト”を彷彿とさせる、名作カードゲームになりそうな予感。
楽しみだけどプレイするのが怖い! そんな葛藤を抱えながら発売日を待つのもリメイク作品ならではの醍醐味
今回のチャプター2をプレイした内容を紹介するだけでもかなりのボリュームになってしまう『FFVII リバース』。
冒頭でも触れた通り、サイドコンテンツに力を入れるとその膨大さに驚かされる。
先行プレイでは各種要素を確認するためにやや急ぎ足で進めたが、じっくり遊ぶタイプの人はチャプター2だけでもかなりの時間を費やせるだろう。メインストーリーを追うだけであれば遊びやすいボリューム感になっていそうなこともあり、ストーリーを見たい人も寄り道までガッツリ味わいたい人も満足できるであろうことを期待させてくれる。
詳細については避けるが、ミドガルズオルム戦の後の演出についても原作をプレイした人は驚くような演出が加わっており、前作にも見られた原作との違いは本作でもたっぷりと楽しめそうだ。
チャプター2はまだまだコミカルテイストが強く、プレイしていてもとても幸せな気分が味わえる。2024年2月29日の発売まであとわずかになってきたが、この先に進むのが楽しみなような怖いような……。
そんな心の葛藤を抱えて、“その日”が来るまで待つこともゲーム体験のひとつ。
一日一日を噛みしめながら発売を待ちたい。
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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202402/07332805.html