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PS公式ワイヤレスヘッドセット“PULSE Elite”レビュー。平面磁気ドライバー採用で粒立ちよく“聴きやすい”サウンド | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

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 ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)は2024年2月21日にプレイステーションブランドの新型ワイヤレスヘッドセット“PULSE Elite ワイヤレスヘッドセット”(以下、PULSE Elite)を発売します。

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 プレイステーション5(以下、PS5)向けリモートプレイ専用機“PlayStation Portal リモートプレーヤー”で新たに採用されたワイヤレスオーディオ技術“PlayStation Link”に対応するほか、同社のヘッドセットとしては初めてプレーナーマグネティックドライバー(平面磁気ドライバー)を採用するなど、意欲的な製品に仕上がっています。
 すでに開発段階の情報はお伝えしていますが、SIEから発売前に製品をお借りできたので、改めて気になる点をレビューしていきましょう。
※下記の記事の後半でPULSE Eliteを紹介しています。

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新通信方式で低遅延のロスレスオーディオを実現

PS5との親和性を感じさせる、立体感のあるデザインが特徴。

従来製品“PULSE 3D”とは形状が似ているが、バンドのアーム部分のデザインが異なる。

 デザインを一目見てピンと来る方もいるかもしれませんが、PULSE Eliteは、2020年から販売されている“PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット”(以下、PULSE 3D)の後継プロダクトです。とは言え、ドライバーから通信方式まで刷新されているため、中身はほとんど別物と言っていいでしょう。
 比べてみると外観はそれなりに似ているのものの、ヘッドバンド部分の形状が変わったことで、より立体感やうねりを感じさせるデザインになりました。また、PULSE 3Dで内蔵型だったマイクはバンドの左側面のアームから引き出して使うブームマイクに変更されています。バンドの上側に、後述するチャージングハンガー用の充電ポートが用意されているのもポイントです。
 重量は公称約347g。同社の製品と比べると“INZONE H9”よりごくわずかに重いくらいで、バッテリー内蔵型のワイヤレスヘッドセットとしては平均的なラインかと思います。ケーブルの重みがないので、有線タイプの製品から乗り換えた場合は数字以上に軽く感じられるかもしれません。

ヘッドバンドは2重構造で、装着時に内側のバンドが自動で沈み込むことでフィットします。

マイクは引き出し式。ミュート時は先端が発光します。

マイク部分にはおなじみのボタンを模した“△○×□”デザインも。

 2重構造のヘッドバンド部分は、装着時に内側のバンドがゆるく沈み込んでフィットするフリーアジャストタイプ。耳を丸ごと包み込むイヤーパッドの柔らかさもあって、装着感のよさはPULSE 3Dのそれを引き継いでいます。実際に装着して数時間ゲームをプレイしてみましたが、耳が蒸れたり、側圧で頭が痛くなるようなこともなく、とても快適でした。

ヘッドバンドのチャージングハンガー対応充電ポート。ハンガーをひっかけるだけで充電が可能になります。

イヤーカップ部分が上下・左右に可動することで耳にフィット。

パッドは厚めで、耳をしっかり包み込むタイプ。

アーム右側面の底部には音量ボタン、充電用のUSB Type-Cポート、3.5mmオーディオジャック、電源/ペアリングボタンが配置されています。

 接続は完全ワイヤレス方式で、2.5GHz帯を使うPlayStation Link、およびBluetooth接続に対応。PlayStation PortalのようなPlayStation Link対応機器とはアダプターなしで接続できるほか、付属のUSBアダプターを挿入したPS5、PCといったデバイスでも利用可能です。
 PlayStation Linkは遅延を極力抑えたロスレスオーディオ伝送に対応していることから、ワイヤレスながら音ズレのない快適な視聴環境を実現してくれます。あくまでも新規格ということで、従来の2.5GHz無線アダプターとは互換性がない点には注意が必要です。
 今回は試すことが叶いませんでしたが、PlayStation Link対応機器やアダプターを複数用意しておけば、複数デバイス間で簡単にペアリングを切り替えられるのも特徴とのこと。また、あらかじめスマートフォンなどとBluetooth接続しておけば、PlayStation Linkで接続した機器の音を鳴らしながら、同時に電話などの音声を流すことも可能となっています。
粒立ちよく“聴きやすい”サウンドが高評価

アーム先端部にはPSロゴをプリント。

 先に述べた通り、オーディオドライバーは同社のヘッドセットとして、初めてプレーナーマグネティックドライバー(平面磁気ドライバー)を採用します。
 通常、ドライバーユニットに採用される振動版はドーム状に成型されますが、平面磁気ドライバーはその名の通り、振動板を平面状に成型して全体を磁力により振動させることで、音の歪みを極力抑え、広い周波数帯域でクリアな音質を実現できるメリットがあるとされます。反面、通常のドライバーユニットよりもコストが嵩みがちで、製造にも独自のノウハウが求められるといった課題も抱えています。
 SIEは昨年、このプレーナーマグネティックドライバーを採用したヘッドホン/イヤホンを数多く手掛けるオーディオメーカー・Audezeを買収したことで話題になりましたが、今回のドライバー採用にはそうした経緯も影響しているのでしょう。余談ですが、PULSE Eliteの市場想定価格は18980円で、プレーナーマグネティックドライバー採用製品としてはかなり価格を抑えているのも特徴です。

PlayStation Link用のUSBアダプター。従来の2.5GHz無線アダプターとは通信規格が異なるため、互換性はありません。

 実際に、いくつかのゲームや音楽、映像コンテンツなどで音を試聴してみました。とくに印象的なのが、音の粒立ちのよさ、解像度の高さです。筆者はオーディオの専門家ではありませんが、低音域から高音域までひとつひとつの音が聴き取りやすく、さまざまなコンテンツで気持ちよく音を聴ける点は非常に好印象でした。
 定位感は特筆するほどではありませんが、シューター系タイトルなどで音を頼りに方向を判断するぶんには問題ないように感じます。味付けにもクセがないので、ゲームのみならず、幅広い用途で利用しやすいだろうと思いました。
 また、機械学習によるノイズキャンセリング機能を搭載したブームマイクは、通常時はバンドの左アーム側に格納されており、口もとに引き出して使用します。音質はさすがに高価な単独マイクには及びませんが、暖房や加湿器の音がそれなりに響くリビングでも声だけをしっかり拾ってくれていたので、ゲームやWeb会議といった場で声をハッキリ伝えるという目的には適うでしょう。
 ちなみにマイクミュート時には先端部のLEDが点灯するなど、視覚的にミュートのON/OFFが分かりやすいように配慮されています。

付属のチャージングハンガー。USBケーブルを装着し、壁などに取り付けることで充電ハンガーとして利用可能。

取り付け用のマウントやネジは自分で用意する必要があり、その点はちょっとたいへんかも。

 バッテリー駆動時間は最大30時間とかなり長めで、急速充電にも対応。バッテリー0%の状態から10分充電するだけでも1~2時間程度は動くので、ワイヤレスにありがちな充電時間がストレスになることがないのはうれしいポイントです。
 また、付属するUSBチャージングハンガーを活用すれば、使用していないときにハンガーにかけておくだけで充電が可能になります。ただし、ハンガーそのものには支えとなるパーツがないため、根本部分に3Dプリンターで自作した取り付け用パーツを接続したり、別途ネジやマグネットによってハンガーを固定する仕組みを用意する必要があるようです。ゲーム機やPCを置いているデスクの下などにハンガーを設置できれば、かなり便利に使えるのではないでしょうか。
 市場想定価格は18980円。総じて使い勝手も音質も満足できるもので、PS5やPCで使えるゲーム向けヘッドセットを探しているユーザーには魅力的な選択肢になるのではないかと思います。じつは同時に発表されているワイヤレスイヤホン"PULSE Explore"よりも安価なので、イヤホンにこだわらない場合は個人的にはこちらがおすすめです。

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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202402/15334703.html

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