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『Venba』ナートゥ・ナートゥ風BGMに乗せた南インド料理と家族愛。カレーの向こうに母の顔が見えたので実家に帰りたい【おすすめゲームレビュー】 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

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 ファミ通.comの編集者&ライターが夏休みのおすすめゲームを語る企画。ライターのありみちが紹介するゲームは『Venba』です。

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【こういう人におすすめ】

アドベンチャーゲームが好きな人
料理が好きな人
最近、実家に帰ってないなぁ……という人

ありみちのおすすめゲーム
Venba

プラットフォーム:Nintendo Switch、プレイステーション5(PS5)、Xbox One、Xbox Series X|S、PC(Steam)
発売日:2023年7月31日発売
メーカー:Visai Games
価格:1750円[税込](プラットフォームによって10~30円ほどの差があります)
日本語未対応、Xbox Game Pass対応

Venba Launch Trailer

『Venba』公式サイト

 少し前の話題になりますが、みなさま、今年のお盆は帰省されました? 実家にお住まいの方は、ご先祖様へのお墓参りなど行かれましたか? 私、ありみちは帰省もお墓参りもできておりません。休みのうちにやりたいゲームがありすぎて……。
 母からの「お盆は帰ってくるの?」という連絡に「いや仕事が立て込んでて」と返したあと、『Venba』というゲームをプレイして「顔くらい出せばよかったかなぁ」とちょっと後悔しました。
 どういうゲームかと言いますと、南インド料理をひたすら作りつつ、とある家族の半生を見守りつつ、ナートゥ・ナートゥ風BGMに合わせて踊るゲームです。

 すみません、最後の“踊る”は必須ではありませんでした。料理中に軽快なナートゥ・ナートゥ風BGMが流れるのは事実ですが。
 人間の脳は、五感のなかでも嗅覚に関する記憶がとくに残りやすいと言われています。そして、においは味覚とも密接につながっている……つまり、料理のエピソードはそのまま人生のエピソードになりうるというわけです。
 本作はただ料理を作るゲームではなく、食卓の記憶や、多くの人の共感を得るであろう家族のエピソードがテーマの作品でもあります。
スパイスの効いた南インド料理が胃袋と郷愁を刺激する
 『Venba』は、1980年代にカナダへ渡った家族の半生を描いたアドベンチャーゲーム。移民の苦労、平凡で幸せな家族生活にフォーカスした物語です。途中で挟まれる南インド料理の調理シーンが非常に魅力的な作品でもあります。
恋人が夫婦に、夫婦が家族に

 具合の悪そうな女性が横たわっています。この人が“ベンバ”。ゲームのタイトルにもなっている人物です。
 夫から病院に行くよう言われますが、ベンバはその前に夫のお弁当を作ります。これが本作の初料理シーンで、作るのは南インド料理のライスケーキ“イドゥリ”。

めちゃくちゃ具合が悪そう。

かわいい顔つきのイドゥリ。

 その翌日、病院に行ったベンバは、再び夫のためにイドゥリを作ります。

今日は調子よさそう。

昨日の顔つきイドゥリはふたつでしたが、今日はもうひとつ追加。これって……?

 なんと、ベンバは“おめでた”だったようです。体調不良もそのせいだったんですね。こういった、料理で妊娠報告をする描写はドラマや映画でもたまにありますが、微笑ましくて好きです。
 夫婦のあいだに息子・ケビンが生まれ、ここからは家族3人の生活が描かれていきます。

3人でいっしょに料理をするシーン。

南インド料理の代表的な料理がズラリ
 本作の料理はベンバが母から預かったレシピ本や、ベンバの記憶を頼りに工程が進んでいきます。レシピ本は破損している箇所があり、ベンバの記憶も断片的なため、プレイヤーは正しい工程を推理して料理を作ることに。

年季の入ったレシピ本。

肝心なところが読めないことも多々あり。

 操作自体は簡単で、レシピに書かれている順番通りに食材を投入し、調理をするだけ。ただ、日本人には馴染みのない食材や調理器具が多いため、戸惑うことも多いでしょう。
 筆者は“プットゥ”を調理するときに、米とココナッツを合わせる発想がなく、「このケバケバした白い材料はなんだろう」と調べて驚愕しました。イドゥリやプットゥを作るためにベンバが使う蒸し器も、日本ではあまり見かけないんですよね。
 料理中は映画『RRR』の『ナートゥ・ナートゥ』を彷彿とさせるような軽快なBGMが流れます。ナートゥをご存知の方もそうでない方も、テンションが上がること間違いなし。

楽しい音楽を提供してくれるラジオ。

 ここで、作中に登場する南インド料理をいくつかご紹介します。日本人の筆者としてはなじみのない香辛料が多く、まったく味が想像できない部分も含めて魅力的に映りました。
 たとえばイドゥリやプットゥはココナッツなどを米に混ぜ込んだ甘い主食なわけですが、日本にも餅米を小豆で包んだおはぎがあるわけですし、そうおかしなことではないのかも、と思ったり。スパイスをふんだんに使った主菜が多いぶん、その辛みや香りが活きるように主食は甘いものが多いのかもしれません。
イドゥリ
 代表的な南インド料理。豆と米のライスケーキ。

プットゥ
 米粉にココナッツを混ぜたライスケーキ。

ビリヤニ
 カレーやスパイスでマリネした肉といっしょに炊き上げるご飯。インド式パエリア。

ドーサ
 米と豆を発酵させた生地で作るクレープのようなもの。

親孝行はできるうちにしたほうがいい
 ここで冒頭のお話に戻ります。『Venba』をプレイしていて、身につまされる思いをしたシーンがありました。息子のケビンが成長して大人になり、母であるベンバに帰省の連絡を入れるのですが、土壇場で行けなくなる、というシーン。
 ベンバは張り切ってケビンの大好きな料理をたくさん作って待っていたのです。ケビンを思って料理をしていたベンバの楽しそうな表情、テーブルいっぱいに並んだ豪華な料理が、ケビンの軽いメッセージのあと、急速に冷え切っていく描写がかなりキツかったです。

テーブルいっぱいの豪華な料理。

冷え切った料理。

片付けられず放置された台所。

 思わずギクリとしました。私も、実家に帰省する予定をドタキャンしたことがそれなりにあるからです。もしかしたら向こうはこんな気持ちだったのかも、と想像したら大きな罪悪感が押し寄せてきました。
 当然ながら、親孝行は親が生きている間しかできません。親孝行、と言えるほどたいそうなことはできないのですが、たまには顔を見せに行ったほうがいいのかもしれない、と反省しました。
 南インドに思いを馳せながら『Venba』をプレイして、ちょっと自分の家族のことも考える、そんな暑い日が記憶に残っています。

『Venba』Steamストアページ

『Venba』Switchストアページ

『Venba』PSストアページ

『Venba』Xboxストアページ

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...以下引用元参照
引用元:https://www.famitsu.com/news/202310/03319320.html

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