ソニーのVTuber・VEE「安心院みさ」初インタビュー 「安心! 安心! 安心!」を実現した1stソロイベの裏側に迫る
2025年2月12日 20:00 VTuber
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ソニー・ミュージックエンタテインメントは2024年12月20日、バーチャルタレント育成&マネジメントプロジェクト「VEE」に所属するバーチャルタレント・安心院(あんしんいん)みさのリアルイベント「安心教礼拝集会 安心院みさ 1stソロイベント 」を東京・池袋 harevutaiにて開催した。
コンセプトは、彼女が掲げる「安心教」。ファンメイド曲や初のオリジナル曲「安心の讃歌」を含む歌あり、同じVEEの天籠(あまこも)りのんと「すぺしゃりて」の領国(りょうごく)つかさを迎えてのトークあり、「安心教」に入って起きたいいことを挙手して語ってもらう客席との交流あり、彼女にMRで会える3Dのミーグリあり……。「安心! 安心! 安心!」コールが絶えない盛りだくさんな空間だった。
安心院さんといえば、イラストやLive2Dといった分野におけるクリエイターとしての才能や、太ももの美しさ(?)などで定評があるわけだが、そんな勢いづいている今、どんなことを考えて、何を目指しているのか。そもそもどんな背景でVTuberとしての活動を始めたのか。
彼女の配信を日頃から視聴しており、書籍「VTuber学」の編者としてVTuber業界をアツく語る気鋭の哲学研究者・山野弘樹氏をインタビュアーに迎えて、その魅力に迫った。
輝夜月から教わった「バーチャルYouTuberとは」
──本日はお時間いただきありがとうございます。そしてソロイベント、本当にお疲れさまでした。イベントが終わって、今の気持ちを教えてください。
安心院みさ そうですね……。やっぱり、「いったん安心」……ですかね。安堵感、安心感、そういったものが大きいかなと思います。「やりきった!」と、「何事もなく終わって良かった」という、両方の思いがあります。
──世の中に安心を広げる「安心教」の教祖が、今一番「安心」を感じているということですね。
安心院みさ そうかもしれません(笑)
──本当に大変な日々を過ごされていましたよね。ソロイベントが始まるずっと前からミーティングが繰り返しあったり、ダンスやボイスのレッスンが終わった後にも普段の配信活動を欠かさずされていたり……。安心院さんが頑張っておられる姿を、「信者」(彼女のファンネーム)のみなさんも見ていたと思います。
安心院みさ ありがとうございます。
──そんなソロイベントのコンセプトが「安心教」の「礼拝集会」だったわけですが、改めて「安心教」の成り立ちについておうかがいしたいです。そもそもどのような経緯で、どんな想いで設立に至ったのでしょうか。
安心院みさ そうですね、もともと「安心教」は、世の中で不安やストレスを感じている方々、あるいは「しんどいなぁ」という思いを抱えながら現実を生きている方々に少しでも光を当てたいという思いで設立しました。
実は、今のような形での活動を始める前から、「人の心を少しでも軽くできるような、誰かの支えになれるような、そんな活動がしたい。そして、そんな存在になりたい」と思っていました。こうした思いがもともとあって、「世の中に安心を広げる」という理念を掲げるようになった……という感じですね。
──「人の心を支えられるような存在になりたい」という理念を掲げるに際して、「安心」というキーワードがピックアップされたのは、すごく特徴的だと感じます。もともと、「安心」という言葉は安心院さんにとって特別な重みを持っていたのでしょうか?
安心院みさ そうですね……。実は、「安心教」を設立する前の話ですが、「どのようなコンセプトがあり得るだろう?」といろいろと模索していた時期がありました。そのときに、いろいろと調べ物をしていく中で、「安心」という言葉と出逢ったんです。
そして、「安心とは何だろう?」ということを自分でも考えていく中で、次第に今の「安心教」のコンセプトが形作られていくことになりました。「安心」という言葉と出逢ったことで、「世の中に安心を布教する」というアイディアが降りてきたのです。
──素晴らしいです。安心院さんはよく「チャンネル登録10万人いくまでが第0話です」、「だから、それまでに『入信』(チャンネル登録)してくださった信者の方々はみんな古参です」と配信で仰られていますが、いま話してくださった内容は、まさに「第0話に先立つ第0話」というわけですよね。「安心教設立の前日譚」という意味では、この前クリアされた『バイオハザード0』を彷彿とさせるものがあります。「安心教ヒストリー0」という感じですね。
安心院みさ 確かに、そうかも!
──そもそも、VTuberを目指されるにあたって影響を受けたVTuberの方はいますか?
安心院みさ そうですね……。「VTuber文化」がそもそも好きなので、たくさんのVTuberの方々から刺激を受けているんですけど、とりわけ影響を受けたという意味では、月ノ美兎(つきのみと)さん、そして宝鐘(ほうしょう)マリンさんです。また、兎田(うさだ)ぺこらさん、壱百満天原(ひゃくまんてんばら)サロメさんからも影響を受けています。
どの方々も「リスナーのみなさまと一緒に楽しむ」ということを特に大切にされていると思います。また、「クリエイティブ」の方面や、「企画」などへのこだわりも特に感じています。そうした意味で学んでいることはすごく多いのですが、「この人が目標です!」みたいな人が一人いるというわけではなくて、あくまで配信活動を参考にさせていただきつつ、私なりのスタイルを作っている……という感じです。
──なるほどですね。そういえば、初期の配信で「輝夜月(かぐやるな)さんのライブは全部行っている」という話もお聞きしました。
安心院みさ その通りです! そうなんだよなぁー……。輝夜月ちゃんは…………いや、輝夜月ちゃんもだいぶ(影響を受けている)かも。うーん、そうだなぁ。あの方は(ライブでの)配信活動がメインのスタイルではなかったので、どちらかというと、今後私が動画を投稿するとなったら、ああいうスタイルで動画を作りたいなぁと思っています。
なんだろうな……。輝夜月ちゃんからは、もっと根本的な影響を受けているかも。活動スタイルで影響を受けたのはいま挙げた(4名の)方々なんですけど、輝夜月ちゃんは「VTuber文化」そのものに興味を持たせてくれた存在だから、輝夜月ちゃんの動画を観ることを通して、「バーチャルYouTuberとは何か?」というイメージが確立したような気がします。
──とても古くから観られているのですね。やはり、ネットのコンテンツには昔から馴染みがあったのでしょうか?
安心院みさ そうかもしれません。さまざまな媒体で配信されていた動画や当時有名になっていたミームなどを観ていました。
総合プロデューサーとして細部までこだわったイベント
──今回のソロイベントでは、ついに壮大な「安心教の歴史」が語られました。古くは古代エジプトに始まり、近世ヨーロッパを経て現代の日本に定着するという、非常に歴史ある宗派であることが明かされたわけです。そこで、例えば教義を詰め込んだ「安心教のバイブル」(ないしエッセイ本)を書いてみたい思いはありますか?
安心院みさ いやー、めちゃめちゃあります。剣持刀也さんの「虚空経典」や、月ノ美兎さんのエッセイ本(「月ノさんのノート」)も買っているので、そういう著作を読んでいて、やっぱり「自分でも出したい!」って思います。
──出版社さんとのつながりとか、執筆の時間が確保できるとか、そういった機会がそろえば、ぜひ挑戦したい……ということですね。
安心院みさ いやもう、完全に出したいですね。「安心教のこれまでの歩み」とか「安心教の歴史」、あと「『信者』が知っておくべき10の教え」みたいなものを一冊にまとめた上で、布教用の小冊子とかを無料で付録にしたいです。
──素晴らしいですね。それが書かれた暁には、間違いなく信者のみなさまが保存すべき「バイブル」になると思います。
安心院みさ 出版社の方からのお声がけやご紹介をお待ちしております!
──今回イベントでは「総合プロデューサー」として大変な準備を積み重ねてこられたと思いますが、特にこだわったところ、譲れなかったところを教えてください。
安心院みさ そうですね……。まずライトなところで言えば、「オンラインチケットは絶対に実現したい」とか、「チケットの値段はもう少し抑えたい」みたいなところは、運営さんの耳にタコができるくらいに要望を出しました。
あとは、表でまだ言ってないこととして、企画を考えていく中で「司会を入れるかどうか」という話し合いがなされていて、私は「入れなくてもいいんじゃないかな」というのが本音でした。普段の配信の中で、「信者」のみなさまと私との間には、何もないですよね。誰かを仲介してみなさまと意思疎通をするということはないわけです。だから、イベントという特別な場であっても、そうした普段の関係性を変えたくはなかったんです。なので、「司会の方を入れる」という選択肢は私の中にはありませんでした。
もちろん、運営の方々も、いろいろな考えがあって「司会を入れる」というご提案をしてくださっていました。例えば、「司会」を入れることによって、より本格的な「ミサ」の演出ができるんじゃないかという意見が出ていたんです。ただ、私としては、「いつもの配信」の延長としてイベントを行いたいという思いがあったので、「司会」の件に関しては運営の方と話し合いを重ねました。……その結果、「何かあったら私がすべて責任を取るので!」と私が強く言って、私の要望を通してもらうことになりました。
──なるほど。初出しの情報まで含めて、本当にありがとうございます。先ほど、「いつもの配信」の延長線上にソロイベントを位置づけたいという話を仰られていたと思うのですが、今回のソロイベントでは、まさに信者の方々との双方向的な繋がりを大切にする企画も多数用意されていたと感じました。こうした双方向的な企画の中で、特に印象が残った場面があれば教えてください。
*編集注:「安心教礼拝集会」では、あらかじめファンから募集されたXのポストをイベント中に紹介したり、それまでに制作・投稿されたファンメイド作品(およびその作者)を称えるコーナーがあったり、「安心教に入信して変わったこと」を当日の参加者に教祖本人がインタビューしたりするといった時間が設けられた。
安心院みさ そうですねぇ……。いろいろあるんですけど、「信者」さんの中に、孤独を打ち明けた方がいらっしゃったんです。
──いらっしゃいましたね。確か上京したてで、周囲にまだ友達が全然いなくて孤独……という話をされていましたね。
安心院みさ そうです。そして、私がソロイベント中に「あの方を(打ち上げとかに)誘ってあげて! 連絡先交換してあげて!」って「信者」のみなさんに伝えたんですね。そしたらイベント後に会場にいた方々が本当に声をかけてくれたみたいで、みなさん朝まで打ち上げに行かれてたんですよ! その報告をくださったときは本当に感動しましたね……。「安心教を始めてよかった!」って。
──とても心温まるエピソードですよね。まさにこれも安心教の奇跡であったと思います。
安心院みさ 本当にそうです。ハッピーエンドを迎えられてよかった……。
天籠りのんへの連絡チャットは私の「日記帳」
──ほかにもイベントでは初のオリジナル曲「安心の讃歌」を(フルで)初お披露目したわけですが、この曲にかけた想いや、こだわりポイントなどがあれば教えてください。
安心院みさ 一番の想いとしては、「この曲が安心教の象徴になってほしい」というものです。特に「安心!」という言葉を歌詞の中で繰り返すことによって、聴くだけで心が安心になるような曲になればいいなって……そんな想いを込めて、YASUHIRO先生と篠崎あやと先生に作曲をお願いしました。ソロイベントでもすごく盛り上がったので、ライブ映えもしてすごくいい曲だなと、改めて感じました。
──特に特徴的だなと思ったのは、初お披露目だったにもかかわらず「コール」ができるように工夫されていた点です。舞台の手前に二枚のスクリーンが降りてきて、そこにカラオケの字幕のようにコールのリズムやタイミングが表示されていましたよね。あの取り組みは会場の一体感を高めるという点でとても素晴らしい工夫であったと感じました。
安心院みさ ありがとうございます! あれも私が「カラオケの字幕のようにしてください」とオーダーを出したんです。「コール&レスポンス」前提の曲だったので、「『信者』のみなさんがどのタイミングで声を出せば良いのか分かるようにしてほしいです」という形で、スタッフのみなさまにお願いをさせていただきました。
──なるほど。裏話ありがたいです。歌パートに関して、今回、ボイトレやダンスレッスンの動画を事前に出されていました。ソロイベント当日に完成形を一挙にお見せする、という形ではなく、あえていったん「未完成」の状態を見せてくださった理由を教えてください。
安心院みさ これは、確かにスタッフさんからも「出していいんですか?(しかも音声も込み?)」というふうには言われていました。ただ、私としては、あえて練習する様子を見ていただくことで、成長の過程を見守っていただきたいなという想いがありました。「未完成な姿」も含めて、応援してもらったり、見守っていただけたりしたら嬉しいなと思って、練習動画の公開に踏み切りました。
──実際、安心教の信者の皆さまは、安心院みささんが「ビッグビッグVTuber」になる過程を近くで見守りたいという想いで応援をしておりますので、そうした成長の過程をあのような形で見ることができたというのは、とても嬉しいことだったと思います。それに、そうした練習の過程を知っているからこそ、イベント当日でのライブがあれだけ盛り上がったと思うんですよね。それによって、参加者の皆さんの満足感もとても高まったと思います。
安心院みさ そうであれば嬉しいです。
──ゲストについても質問させてください。同期の天籠りのんさんと、「すぺしゃりて」の領国つかささんが会場に駆けつけてくださいましたが、まず天籠りのんさんは、安心院みささんにとってどのような存在でしょうか? そして、領国つかささんと安心院みささんの馴れ初めについて教えてください。
安心院みさ そうですね、りのんは……天籠りのんは、何でも言い合えるというか……まぁ、私の方が一方的に言っているだけなんですけど……何でも言えちゃうような、そんな「頼れる同期」です。りのんは「抱えるタイプ」だから、何でも喋っちゃうみたいなことはないんですけど、私は「何でも言ってしまう」タイプなので……。例えば、りのんへの連絡チャットは私の「日記帳」みたいになってるんですよ。
──日記帳?
安心院みさ 「今日はこんなことがあって、こんなことを思ったよ」みたいな、そんなことを一方的に連絡して、日記帳にしています。その内容が「これが美味しかったよ」とか、「今日は一日サイン書きだったよ」とか、どれだけしょうもないことだったとしても、りのんはリアクションをくれるので……。それで、つい、日記帳として使ってしまっていますね。そんなしょうもない連絡も気軽にできてしまうくらいに、何でも言い合えるような……そんな同期です。
──まるで「交換日記」を一方から押し付けているみたいな感じですね。「交換されない交換日記」というか。
安心院みさ そうそうそう、そうなんです。それで、私もりのんからリアクションがきて、満足して「うん、うん」みたいな感じで。
──なるほど、「頼れる同期」ですね。他方で「憧れ」であったり、「ライバル」みたいな関係性はあったりしますか?
安心院みさ そうですねぇ……。活動内容がかぶらなくて、りのんは歌と麻雀がメインで、私はゲーム配信と布教活動(雑談)がメインなので、「ライバル」というよりかは、「別の方面で頑張っている仲間」という感じです。
──領国つかささんについてはいかがでしょう?
安心院みさ もともと、私がデビューしたときからつかささんがこちらを認知してくれていたみたいで。たまたまXのフォロー欄をチェックしたときにつかささんがいて、そのアイコンも「YouTubeのオススメ」で見た記憶があったんです。また、お互い、Xアカウントの運用方針として「誰かれ構わずフォローする」というタイプではないので、そんな中で向こうからフォローをしてくれたのが印象的で、それで私もフォローを返しました。
そしたら、つかささんがすぐにDMをくれて、私もそれにお返事をして、そこからすぐに別の通話アプリで直接お話をして……。もともとお互いに強い興味があったので、だからここまでとんとん拍子で仲良くなれたんだと思います。
──なるほど、すでにお互いに関心を持っていたということなんですね。今のお二人の関係はいかがでしょうか?
安心院みさ 住んでいるところが遠いので、お互いに住んでいるところでしか買えないものを送り合ったりしています。また、事務所が違うので仕事の話などはあまりできないんですけど、「猫が可愛い」とか「最近夜型だ」とか、そういう何気ない話をお互いにしたりしています。裏(配信外)でもすごく仲がいいので、そういう部分がそのまま表でも出ていると思います。
──今回の目玉企画の一つが「3D Meet&Greet」(通称:「ミーグリ」、詳細は後述)で、ソロイベントに入っていたテレビ取材でも紹介していました。この「ミーグリ」のアピールポイントを教えてください。
安心院みさ やはり「お互いに目の前の距離感で直接お話ができる」というのは、VTuber業界の中でもかなり珍しいのではないかなと思います。例えば、ファンの方がVR空間上に行ってVTuberと会うというのは先行事例があると思うんですけど、現実空間で私が出てくるというのは、かなり珍しいと思います。確かに、ヘッドマウントディスプレイはかぶってもらうんですけど、それ以外はすべて現実なので、目の前でVTuberと直接お話できるという特別な体験ができるという意味では、今回の3Dミーグリ企画はすごいものだったんじゃないかなと思います。
──ソロイベントは「VEE」さんにとっても初めて尽くしの試みでした。例えば、所属タレントのソロイベントの実施というのも初めてですし、イベントに関するオンライン視聴チケットの導入というのも初めてであったと思います。まさに「VEE」の歴史の1ページを創り上げた企画だと思うのですが、もし「2ndソロイベント」を実施するとしたら、次はどのような「初めて」を実現したいでしょうか?
安心院みさ そうですね、やっぱり「コラボドリンク」とかは出したいですね! あとは、ライブ会場では難しいかもしれないですけど、「コラボフード」にも挑戦したいです。今回のソロイベント、けっこう(開場までの)待ち時間が長かったかなぁと思ったので、その間の時間でも楽しめるような何かがしたいですね。……やっぱり、食べ物出したいなぁ。
──コラボフードが出るとしたら、やはりハンバーグとかでしょうか。
安心院みさ いいですねぇ。「ここでガッツリ食べていってくださいよ!」みたいな。まぁ、言うのはタダですから!(笑)
──ぜひ、「三十年後」ではなく、もっと近いスパンで実現されることを祈っています。
安心院みさ ようご存じで(笑)
──最後に「今後の意気込み」について教えてください。
安心院みさ これからも、より多くの方々に安心を届けていきたいと思います。これから入信してくださる未来のリスナーの方! 安心教への入信は無料です! いつでも入信、お待ちしております。
そして、すでに入信してくださっている「信者」のみなさま! これからも、一緒に安心を広げていきましょうね。みなさまがより深い信仰心を持っていただけるよう、私も精進します!
安心! 安心! 安心!
オマケ:3Dミーグリって何?
新しい試みであった3Dミーグリについて、せっかくなのでその技術的な背景を追加で運営さんにインタビューしました!
──今回の「3Dミーグリ」では、どのような技術が使われているのでしょうか? 可能な範囲でご教示いただけますと幸いに存じます。
ソニーのモーショントラッカー「mocopi」とHMDのセンサーを組み合わせて、VTuberさんの全身の動きと表情をリアルタイムCGで現実空間に重ねて表示することで、あたかもそこにいて対話できるような体験を実現しています。
mocopi
──「3Dミーグリ」企画を実現するにあたって、技術的にハードルになっていた点はありますか? また、VTuber業界において、こうした「3Dミーグリ」企画はどのような点に新規性があるでしょうか?
現実空間に3Dのタレントが現れ、リアルタイムで対話ができたり一緒に写真を撮ったりすることができるのは、VTuber業界におけるファンビジネスの新たなチャレンジになったと考えています。
──今後、「VEE」のタレントさん関連のイベントで、こうした「3Dミーグリ」をさらに実施していくご予定はありますか?
もちろんです。我々としても今回が初めての取り組みで、様々なご意見をいただき改善点も出てきているので、より多くのお客様に体験していただけるような機会をつくっていけたらと考えております。
●取材者プロフィール山野弘樹「東京大学大学院博士課題。東京大学「共生のための国際哲学研究センター(UTCP)」リサーチアシスタント。元日本学術振興会特別研究員DC1。主著に、「独学の思考法」(2022年)、「VTuberの哲学」(2024年)、「VTuber学」(共編、2024年)など。●関連リンク・安心院みさ(X)・安心院みさ(YouTube)・VEE(公式サイト)
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引用元:https://panora.tokyo/archives/101348